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公開番号2024162481
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078020
出願日2023-05-10
発明の名称締結構造
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類F16B 43/00 20060101AFI20241114BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】摩擦力を向上させ、より強固な締結構造とする技術を提供する。
【解決手段】第1板材と第2板材とを締結部材で締結する締結構造であって、締結部材は、第1板材と第2板材の一方の側に頭部を有し、第1板材の第1貫通孔及び第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、第1板材と第2板材の他方の側からボルトに螺合するナットと、頭部とナットの一方と第1板材との間に介装された介装部材と、を備え、第2貫通孔の最大孔径が、第1貫通孔の径より長く、介装部材は、頭部とナットの一方の側に設けられたブッシュと、第1板材の側に設けられたリングを備え、ブッシュの外径は、頭部又はナットの最小外径より広径であり、リングの内径は、頭部又はナットの最小外径より広径であり、且つ、ブッシュの外径より狭径であることを特徴とする締結構造である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1板材と第2板材とを締結部材で締結する締結構造であって、
前記締結部材は、
前記第1板材と前記第2板材の一方の側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、
前記第1板材と前記第2板材の他方の側から前記ボルトに螺合するナットと、
前記頭部と前記ナットの一方と前記第1板材との間に介装された介装部材と、を備え、
前記第2貫通孔の最大孔径が、前記第1貫通孔の径より長く、
前記介装部材は、前記頭部と前記ナットの一方の側に設けられたブッシュと、前記第1板材の側に設けられたリングを備え、
前記ブッシュの外径は、前記頭部と前記ナットの一方の最小外径より広径であり、
前記リングの内径は、前記頭部と前記ナットの一方の最小外径より広径であり、且つ、前記ブッシュの外径より狭径である
ことを特徴とする締結構造。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
請求項1に記載の締結構造であって、
前記頭部と前記ナットの他方と前記第2板材との間に他の板材を有し、
前記ボルトは、前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、及び前記他の板材の貫通孔を貫通することを特徴とする締結構造。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の締結構造であって、
前記ブッシュと前記リングとが一体に形成されていることを特徴とする締結構造。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の締結構造であって、
前記リングの外径は、前記第2貫通孔の最大孔径より大きいことを特徴とする締結構造。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の締結構造であって、
前記リングの内径は、前記第2貫通孔の最大孔径より大きいことを特徴とする締結構造。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の締結構造であって、
前記ブッシュは、前記第1板材の側に突出して、前記リングの内側に貫入する突出部を備え、
前記突出部の外径は、前記リングの内径より狭径であることを特徴とする締結構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、締結構造に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、建物架構は、柱,梁、ブレース、床スラブのデッキプレート等の各種鉄骨部材を接合して構築される。これら鉄骨部材は溶接やボルトを介して接合される。例えば、特許文献1には、接合しようとする2つの板材を締付け力により圧着して固定する接合構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-42827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような接合構造では、ボルトの締め付け力が局所的に加えられてしまい、所望の摩擦力が得られない恐れがある。そのため、摩擦力を向上させ、より強固な締結構造とすることが望まれている。
【0005】
本発明は、摩擦力を向上させ、より強固な締結構造とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明は、第1板材と第2板材とを締結部材で締結する締結構造であって、前記締結部材は、前記第1板材と前記第2板材の一方の側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、前記第1板材と前記第2板材の他方の側から前記ボルトに螺合するナットと、前記頭部と前記ナットの一方と前記第1板材との間に介装された介装部材と、を備え、前記第2貫通孔の最大孔径が、前記第1貫通孔の径より長く、前記介装部材は、前記頭部と前記ナットの一方の側に設けられたブッシュと、前記第1板材の側に設けられたリングを備え、前記ブッシュの外径は、前記頭部と前記ナットの一方の最小外径より広径であり、前記リングの内径は、前記頭部と前記ナットの一方の最小外径より広径であり、且つ、前記ブッシュの外径より狭径であることを特徴とする締結構造である。
本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、摩擦力を向上させ、より強固な締結構造とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態の締結構造10が設けられた建物架構1の概略立面図である。
図1中のA-A矢視図である。
図2中の部分bの拡大図である。
図3中のB-B矢視図である。
図5Aは、従来の締結構造100を説明する図である。図5Bは、図5A中のE-E矢視図である。
第2実施形態の締結構造10dを説明する図である。
図6中の部分dの拡大図である。
図7中のD-D矢視図である。
本実施形態の変形例を説明する図である。
第3実施形態の変形例の締結構造10hを説明する図である。
図10中の部分hの拡大図である。
図11中のH-H矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(態様1)
第1板材と第2板材とを締結部材で締結する締結構造であって、前記締結部材は、前記第1板材と前記第2板材の一方の側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、前記第1板材と前記第2板材の他方の側から前記ボルトに螺合するナットと、前記頭部と前記ナットの一方と前記第1板材との間に介装された介装部材と、を備え、前記第2貫通孔の最大孔径が、前記第1貫通孔の径より長く、前記介装部材は、前記頭部と前記ナットの一方の側に設けられたブッシュと、前記第1板材の側に設けられたリングを備え、前記ブッシュの外径は、前記頭部と前記ナットの一方の最小外径より広径であり、前記リングの内径は、前記頭部と前記ナットの一方の最小外径より広径であり、且つ、前記ブッシュの外径より狭径であることを特徴とする締結構造である。
【0010】
態様1の締結構造によれば、頭部とナットの一方の最小外径より広径の内径を有するリングによって、ボルトから伝わる力をボルト近傍よりも外側に伝えつつ、ボルトから第1板材に伝わる力の面圧を下げることができるため、第1板材と第2板材との間の摩擦係数を上げやすくなり、摩擦力を向上させ、より強固な締結構造とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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