TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024162385
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023077833
出願日2023-05-10
発明の名称硬化性フルオロシリコーンゴム組成物
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C08L 83/07 20060101AFI20241114BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ジメチルシリコーンゴムとの界面の接着性に優れたフルオロシリコーンゴムを与えるフルオロシリコーンゴム組成物の提供。
【解決手段】
(A)1分子中に1個以上のフルオロアルキル基又はフルオロポリエーテル基、及び1分子中に1個以上の炭素数2~8のアルケニル基を有する、平均重合度1,000以上の生ゴム状オルガノポリシロキサン:100質量部
(B)BET比表面積が50m2/g以上である微粉末シリカ:10~60質量部
(C)メチルトリフルオロプロピルシロキサン単位及びメチルハイドロジェンシロキサン単位をそれぞれ1分子中に1個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1~30質量部
(D)重合度1~30のα,ω-オルガノポリシロキサンジオール:0.5~30質量部、及び
(E)有機過酸化物硬化剤:必要量
を含む硬化性フルオロシリコーンゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)1分子中に1個以上のフルオロアルキル基又はフルオロポリエーテル基、及び1分子中に1個以上の炭素数2~8のアルケニル基を有する、平均重合度1,000以上の生ゴム状オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET比表面積が50m
2
/g以上である微粉末シリカ:10~60質量部、
(C)下記式(1)及び(2)
TIFF
2024162385000019.tif
59
132
で示されるシロキサン単位をそれぞれ1分子中に1個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1~30質量部、
(D)下記式(3)
TIFF
2024162385000020.tif
27
132
(式(3)中、R
1
はそれぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基及び炭素数6~10のアリール基から選ばれる基であり、pは1≦p≦30の数である。)で示されるα,ω-オルガノポリシロキサンジオール:0.5~30質量部、及び
(E)有機過酸化物硬化剤:必要量
を含む硬化性フルオロシリコーンゴム組成物。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
(A)成分が、式(4)~(6)のいずれかで表される生ゴム状オルガノポリシロキサンである請求項1に記載の硬化性フルオロシリコーンゴム組成物。
TIFF
2024162385000021.tif
85
156
(式(4)~(6)中、R
2
はそれぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基又は炭素数2~8のアルケニル基であり、Rfはそれぞれ独立に、炭素数1~10のパーフルオロアルキル基又は炭素数3~30のパーフルオロポリエーテル基であり、Xはそれぞれ独立に、2価の有機基であり、mはそれぞれ独立に、0~200の数であり、nはそれぞれ独立に、1,000~10,000の数であり、1,000≦m+n≦10,000である。ただし、式(6)中のR
2
のうち1個以上は炭素数2~8のアルケニル基である。)
【請求項3】
(C)成分が、下記式(15)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項1に記載の硬化性フルオロシリコーンゴム組成物。
TIFF
2024162385000022.tif
31
132

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特にジメチルシリコーンゴムとの接着に優れるフルオロシリコーンゴムを与えるフルオロシリコーンゴム組成物に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
フルオロシリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、耐油性、耐燃料油性、圧縮復元性等に優れており、自動車、航空機等の輸送機部品や石油海運機器部品として広く使用されている。自動車用、特にターボホース用材として使用される場合に、ジメチルシリコーンゴム組成物とフルオロシリコーンゴム組成物との2層構造で成型される事例がある。ターボホース内層側は、特に耐油性が要求されるためフルオロシリコーンゴムが選択され、一方ターボホース外層側はジメチルシリコーンゴムの持つ高反撥性、耐しごき性がフルオロシリコーンゴムよりも優れており、ホース材全体としてジメチルシリコーンゴムとフルオロシリコーンゴムの2層構造となる。しかしながら、両組成物の相溶性の違いにより、フルオロシリコーンゴム組成物とジメチルシリコーンゴム組成物とを積層して硬化しても界面での接着具合は非常に悪く、剥離しやすい。
【0003】
そこで、特許文献1では、25℃における粘度が2,000mPa・s以下である、分岐構造(T単位)を有するオルガノポリシロキサンを、フルオロシリコーンゴム組成物に添加することで、ジメチルシリコーンゴムとフルオロシリコーンゴム間の接着性を改善した発明が記載されている。しかし、特許文献1の発明では上記オルガノポリシロキサンを比較的大量に添加することが必要であるため、最終的にゴム自体が目的とする物理的強度や伸びを得られないことがある。
【0004】
特許文献2では、オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有したフルオロシリコーンゴム組成物とジメチルシリコーンゴム組成物とを共加硫する発明が記載されているが、フルオロシリコーンゴム組成物とジメチルシリコーンゴム組成物との間の接着力は十分とは言えなかった。
【0005】
特許文献3では、フロオロシリコーンゴムとシリコーンゴムとの積層体の製造方法として、予めフルオロシリコーンゴムをヒドロシリル化反応で硬化させ、さらにその表面に、フッ素原子を含有しないオルガノポリシロキサン及び有機過酸化物を含むシリコーンゴム組成物を積層し、該シリコーンゴム組成物を硬化させる発明が記載されている。しかしこの方法では予めフルオロシリコーンゴムを硬化させなければならず工程が複雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-328303号公報
特開2010-126712号公報
国際公開2020-022406号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明は、ジメチルシリコーンゴム組成物とフルオロシリコーンゴム組成物とを積層して硬化した場合に、ジメチルシリコーンゴムとの界面の接着性に優れたフルオロシリコーンゴムを与えるフルオロシリコーンゴム組成物、並びに該フルオロシリコーンゴム組成物の硬化物からなるフルオロシリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムとの積層体(積層構造物)を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、トリフルオロプロピル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとフッ素原子を有さないα,ω-オルガノポリシロキサンジオールとをそれぞれ特定量フルオロシリコーンゴム組成物に添加することで、ジメチルシリコーンゴムとの界面の接着性に優れるフルオロシリコーンゴムが得られることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
従って、本発明は下記フルオロシリコーンゴム組成物、及び該フルオロシリコーンゴム組成物の硬化物からなるフルオロシリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムとの積層体を提供する。
[1]
(A)1分子中に1個以上のフルオロアルキル基又はフルオロポリエーテル基、及び1分子中に1個以上の炭素数2~8のアルケニル基を有する、平均重合度1,000以上の生ゴム状オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET比表面積が50m
2
/g以上である微粉末シリカ:10~60質量部、
(C)下記式(1)及び(2)
TIFF
2024162385000001.tif
59
132
で示されるシロキサン単位をそれぞれ1分子中に1個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.1~30質量部、
(D)下記式(3)
TIFF
2024162385000002.tif
27
132
(式(3)中、R
1
はそれぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基及び炭素数6~10のアリール基から選ばれる基であり、pは1≦p≦30の数である。)で示されるα,ω-オルガノポリシロキサンジオール:0.5~30質量部、及び
(E)有機過酸化物硬化剤:必要量
を含む硬化性フルオロシリコーンゴム組成物。
[2]
(A)成分が、式(4)~(6)のいずれかで表される生ゴム状オルガノポリシロキサンである[1]に記載の硬化性フルオロシリコーンゴム組成物。
TIFF
2024162385000003.tif
85
156
(式(4)~(6)中、R
2
はそれぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基又は炭素数2~8のアルケニル基であり、Rfはそれぞれ独立に、炭素数1~10のパーフルオロアルキル基又は炭素数3~30のパーフルオロポリエーテル基であり、Xはそれぞれ独立に、2価の有機基であり、mはそれぞれ独立に、0~200の数であり、nはそれぞれ独立に、1,000~10,000の数であり、ただし、1,000≦m+n≦10,000である。)
[3]
(C)成分が、下記式(15)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンである[1]又は[2]に記載の硬化性フルオロシリコーンゴム組成物。
TIFF
2024162385000004.tif
31
132
[4]
[1]~[3]のいずれか1項に記載の硬化性フルオロシリコーンゴム組成物から構成されるフルオロシリコーンゴム層、及び
ジメチルシリコーンゴム組成物から構成されるジメチルシリコーンゴム層
を有する積層体。
【発明の効果】
【0010】
本発明の硬化性フルオロシリコーンゴム組成物の硬化物は、プレス加硫した場合、更にスチーム加硫及び常圧熱気加硫のような成型時の圧力が低い場合においても、フルオロシリコーンとジメチルシリコーンゴムとの界面との接着に優れるため、自動車用、特にフルオロシリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムとの2層構造で成型されるターボホース用材として好適に使用することができる。
また、本発明の硬化性フルオロシリコーンゴム組成物は、ジメチルシリコーンゴム組成物との相溶性が、通常のフルオロシリコーンゴム組成物よりも優れているため、オルガノシリコーンゴム組成物とのブレンドにも、層間剥離を発生することなく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

東ソー株式会社
延伸物
3か月前
東ソー株式会社
射出成形体
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
1か月前
東ソー株式会社
押出成形体
24日前
東ソー株式会社
ブロー成形体
1か月前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
1か月前
株式会社トクヤマ
樹脂組成物
3か月前
AGC株式会社
組成物
2日前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
1か月前
三洋化成工業株式会社
樹脂組成物
1か月前
オムロン株式会社
電子部品
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
13日前
NOK株式会社
EPDM組成物
3か月前
ヤマハ株式会社
重縮合体
25日前
東レ株式会社
ポリエステルの製造方法
1か月前
花王株式会社
樹脂組成物
25日前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
1か月前
株式会社スリーボンド
硬化性樹脂組成物
2か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
16日前
AGC株式会社
液状組成物
2日前
横浜ゴム株式会社
靴底用ゴム組成物
1か月前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
1か月前
東レ株式会社
光学用ポリエステルフィルム
13日前
トヨタ自動車株式会社
樹脂溶解装置
9日前
株式会社大阪ソーダ
ゴム加硫物の製造方法
3か月前
日本ポリプロ株式会社
プロピレン系重合体
2か月前
株式会社トクヤマ
イオン交換膜の製造方法
25日前
東レ株式会社
熱可塑性プリプレグの製造方法
1か月前
花王株式会社
情報処理システム
2か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
1か月前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸水性分散体
2か月前
旭有機材株式会社
耐熱性重合体
2か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
3日前
東レ株式会社
二軸配向ポリエステルフィルム
24日前
三菱ケミカル株式会社
樹脂組成物
1か月前
オムロン株式会社
樹脂組成物、及び部品
1か月前
続きを見る