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公開番号
2024161113
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-15
出願番号
2024144329,2023209440
出願日
2024-08-26,2020-07-29
発明の名称
転写型及び被転写物、並びにそれら製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B29C
59/02 20060101AFI20241108BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】艶消し性に優れる転写型及び被転写物、並びにそれら製造方法を提供する。
【解決手段】硬化性組成物の硬化膜を有し、前記硬化膜の表面が転写面を構成する転写型であって、前記硬化性組成物が二官能(メタ)アクリレートと三官能以上の多官能(メタ)アクリレートとを含み、真空紫外線の照射によって前記硬化性組成物の塗膜の表面側を硬化させて硬化被膜を形成した後、真空紫外線以外の活性エネルギー線の照射によって塗膜の内部を硬化させることにより、表面側の硬化被膜が座屈して形成されてなるしわ状の凹凸構造を前記転写面に有し、当該転写面のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1~1000μmであり、かつISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1~1000μmである、転写型。転写型の転写面が有するしわ状の凹凸構造が転写されてなるしわ状の凹凸構造を被転写面に有する被転写物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
硬化性組成物の硬化膜を有し、前記硬化膜の表面が転写面を構成する転写型であって、
硬化性組成物が二官能(メタ)アクリレートと三官能以上の多官能(メタ)アクリレートとを含み、
真空紫外線の照射によって前記硬化性組成物の塗膜の表面側を硬化させて硬化被膜を形成した後、真空紫外線以外の活性エネルギー線の照射によって塗膜の内部を硬化させることにより、表面側の硬化被膜が座屈して形成されてなるしわ状の凹凸構造を前記転写面に有し、
当該転写面のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1~1000μmであり、かつISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1~1000μmである、転写型。
続きを表示(約 810 文字)
【請求項2】
前記転写面の局部傾斜角度の平均値(θa)が2°以上である請求項1に記載の転写型。
【請求項3】
前記転写面の60°グロスが50以下である請求項1または2に記載の転写型。
【請求項4】
前記硬化性組成物が(メタ)アクリレートを含有する請求項1~3のいずれか1項に記載の転写型。
【請求項5】
前記硬化膜を基材上に有する請求項1~4のいずれか1項に記載の転写型。
【請求項6】
前記基材がフィルムである、請求項5に記載の転写型。
【請求項7】
転写型の転写面が有するしわ状の凹凸構造が転写されてなるしわ状の凹凸構造を被転写面に有する被転写物であって、
前記転写面が有するしわ状の凹凸構造は、真空紫外線の照射によって硬化性組成物の塗膜の表面側を硬化させて硬化被膜を形成した後、真空紫外線以外の活性エネルギー線の照射によって塗膜の内部を硬化させることにより、表面側の硬化被膜が座屈して形成されてなる凹凸構造であり、
前記硬化性組成物が二官能(メタ)アクリレートと三官能以上の多官能(メタ)アクリレートとを含み、
前記被転写面のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1~1000μmであり、かつISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1~1000μmである、被転写物。
【請求項8】
前記被転写面の局部傾斜角度の平均値(θa)が2°以上である請求項7に記載の被転写物。
【請求項9】
前記被転写面の60°グロスが50以下である請求項7または8に記載の被転写物。
【請求項10】
前記被転写物が硬化性組成物の硬化膜である請求項7~9のいずれか1項に記載の被転写物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、転写型及び被転写物、並びにそれら製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
壁紙等の建築建材、ディスプレイ用部材、加飾フィルム等の部材に、艶消し性等を付与するために、基材の表面に微細な凹凸を付与することがある。
特許文献1には、建材用化粧シート、冷蔵庫や洗濯機などの家電製品の各種部品、パソコンなどのOA製品の各種部品、包装容器などを成型により製造する際の転写箔用フィルムに、ヘアーライン加工、サンドブラスト加工、梨地加工等により微細な凹凸形状を設ける方法が開示されている。
特許文献2には、液晶ディスプレイのバックライトユニットに用いられる光拡散フィルムの表面凹凸の形成方法として、樹脂バインダーにアクリル系粒子を分散させる方法が開示されている。
特許文献3には、アンチニュートンリング防止として相分離による表面凹凸の形成方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-231727号公報
特開平7-218705号公報
特開2011-2820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の凹凸形成方法では、十分な艶消し効果が得られない。また、サンドブラスト加工では、フィルム中に残った砂が品質上の問題となることがある。
特許文献2に記載の方法では、アクリル系粒子が使用中に脱落することで、ディスプレイ等に使用する場合に、視認性に支障をきたすことがある。
特許文献3に記載の方法では、互いに非相溶な化合物を使用することで凹凸構造を形成するため、凹凸構造を形成する層において成分が均一とならない。そのため硬度や耐擦傷性が局所的に不均一となり、それらの性能が劣る場所が生じてしまうし、強度が不均一なことから、転写工程において部分的に欠けやすいという欠点もある。また、屈折率も使用する材料によっては面内で変ってしまうという欠点もある。加えて、硬化に寄与しないポリマーを使用してしまうと、凹凸構造全体の硬度や耐擦傷性が落ちてしまうという欠点もあり、転写用途には不向きである。
また、相分離による方法の場合は、互いに非相溶とするために、セルロースエステル類などの極性の高い官能基を有する材料を使用することが必要で、当該材料を使用すると耐湿熱性が悪化し、寸法安定性に劣ることとなり、転写用途には不向きなものとなってしまう。
さらに相分離させるという特性上、レベリングしてしまうために離型剤を入れることができず、転写のためには離型層を設けなければならない(2層構成となる)という欠点もある。
【0005】
本発明は、艶消し性に優れる転写型及び被転写物、並びにそれら製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 転写面がしわ状の凹凸構造を有しており、当該転写面のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1~1000μmであり、かつISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1~1000μmである、転写型。
[2] 前記転写面の局部傾斜角度の平均値(θa)が2°以上である前記[1]に記載の転写型。
[3] 前記転写面の60°グロスが50以下である前記[1]または[2]に記載の転写型。
[4] 前記転写面が硬化性組成物の硬化膜である前記[1]~[3]のいずれかに記載の転写型。
[5] 前記硬化性組成物が(メタ)アクリレートを含有する前記[4]に記載の転写型。
[6] 前記硬化膜を基材上に有する前記[4]又は[5]に記載の転写型。
[7] 前記基材がフィルムである、前記[6]に記載の転写型。
[8] 基材上に硬化性組成物を積層し、真空紫外線を照射して硬化する前記[6]又は[7]に記載の転写型の製造方法。
[9] 被転写面がしわ状の凹凸構造を有しており、当該被転写面のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1~1000μmであり、かつISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1~1000μmである、被転写物。
[10] 前記被転写面の局部傾斜角度の平均値(θa)が2°以上である前記[9]に記載の被転写物。
[11] 前記被転写面の60°グロスが50以下である前記[9]または[10]に記載の被転写物。
[12] 前記被転写面が硬化性組成物の硬化膜である前記[9]~[11]のいずれかに記載の被転写物。
[13] 前記硬化性組成物が(メタ)アクリレートを含有する前記[12]に記載の被転写物。
[14] 前記硬化膜を基材上に有する前記[12]又は[13]に記載の被転写物。
[15] 前記基材がフィルムである、前記[14]に記載の被転写物。
[16] 前記[1]~[7]のいずれかに記載の転写型の転写面のしわ状の凹凸構造をネガパターンとして写し取る、前記[9]~[15]のいずれかに記載の被転写物の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の転写型及び被転写物は艶消し性に優れる。本発明の転写型及び被転写物の製造方法によれば、艶消し性に優れる転写型および被転写物が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートの総称である。「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルの総称である。
数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含むことを意味する。
【0009】
〔転写型〕
本発明の転写型は、転写面がしわ状の凹凸構造を有しており、当該転写面のJIS B0601:2013に従う粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が1~1000μmであり、かつISO25178で定義される算術平均高さ(Sa)が0.1~1000μmである。これにより転写型は艶消し性を有する。本発明の転写型は、艶消し性に優れることから、防眩膜の製造に好適である。
【0010】
転写型は、表面の凹凸構造が硬化膜によるものであることが、耐久性や製造容易性を考慮すると好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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