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公開番号
2024160215
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-13
出願番号
2024102534,2022538765
出願日
2024-06-26,2021-05-05
発明の名称
NKG2D、CD16及びCLEC12Aに結合するタンパク質
出願人
ドラゴンフライ セラピューティクス, インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/46 20060101AFI20241106BHJP(有機化学)
要約
【課題】2種以上のNK活性化受容体に係合し得、天然リガンドがNKG2Dに結合することをブロックし得る、多重特異性結合タンパク質、多重特異性結合タンパク質を含む医薬組成物、及びがんの治療に有用な治療方法を提供する。
【解決手段】タンパク質であって:(a)NKG2Dに結合するFabフラグメントを含む第1の抗原結合部位;(b)CLEC12Aに結合する第2の抗原結合部位;及び(c)CD16に結合するのに十分な抗体Fcドメインもしくはその一部、またはCD16に結合する第3の抗原結合部位を含み;ここで、CLEC12Aに結合する前記第2の抗原結合部位は、特定のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれが特定のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVLを含む、タンパク質である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
タンパク質であって:
(a)NKG2Dに結合する第1の抗原結合部位;
(b)CLEC12Aに結合する第2の抗原結合部位;及び
(c)CD16に結合するのに十分な抗体Fcドメインもしくはその一部、またはCD16に結合する第3の抗原結合部位を含み;
ここで、CLEC12Aに結合する前記第2の抗原結合部位は、以下:
(i)それぞれが配列番号137、272、及び273のアミノ酸配列を含む、相補性決定領域1(CDR1)、相補性決定領域2(CDR2)、及び相補性決定領域3(CDR3)を含む重鎖可変ドメイン(VH);ならびにそれぞれが配列番号140、141、及び142のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含む軽鎖可変ドメイン(VL);
(ii)それぞれ配列番号137、138、及び139のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ配列番号140、141、及び142のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(iii)それぞれ配列番号251、196、及び246のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ配列番号198、199、及び201のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(iv)それぞれ配列番号221、166、及び223のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ配列番号240、226、及び179のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(v)それぞれ配列番号206、166、及び241のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ配列番号245、239、及び179のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(vi)それぞれ配列番号221、236、及び223のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ、配列番号152、226、及び179のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(vii)それぞれ配列番号159、170、及び183のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ配列番号186、188、及び189のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(viii)それぞれ配列番号197、202、及び207のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびに配列番号211、212、及び214のアミノ酸配列をそれぞれ含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(ix)それぞれ配列番号220、222、及び257のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ、配列番号224、225、及び227のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;または
(x)それぞれ配列番号230、231、及び232のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ、配列番号233、234、及び235のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL、を含む。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
請求項1のタンパク質であって、CLEC12Aに結合する前記第2の抗原結合部位が、
(i)それぞれ配列番号137、272、及び273のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;配列番号140、141、及び142のアミノ酸配列をそれぞれ含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;または
(ii)それぞれ配列番号137、138、及び139のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ配列番号140、141、及び142のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL、
を含む、前記タンパク質。
【請求項3】
請求項1または2に記載のタンパク質であって、ここで、
(i)前記VHが、配列番号335と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、かつ前記VLが、配列番号336と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むか;(ii)前記VHが、配列番号270と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、かつ前記VLが、配列番号271と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含むか;または
(iii)前記VHが、配列番号178と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、かつ前記VLが、配列番号289と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む、前記タンパク質。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のタンパク質であって、
(i)前記VHが、配列番号335のアミノ酸配列を含み、かつ前記VLが配列番号336のアミノ酸配列を含むか;
(ii)前記VHが、配列番号270のアミノ酸配列を含み、かつ前記VLが配列番号271のアミノ酸配列を含むか;
(iii)前記VHが、配列番号178のアミノ酸配列を含み、かつ前記VLが配列番号289のアミノ酸配列を含む、前記タンパク質。
【請求項5】
前記VH及びVLが、配列番号143及び144;147及び144;244及び144;178及び144;256及び144;143及び163;143及び167;143及び171;または174及び175のアミノ酸配列をそれぞれ含む、請求項1または2に記載のタンパク質。
【請求項6】
前記第2の抗原結合部位が、一本鎖フラグメント変数(scFv)として存在し、ここで、前記scFvが、配列番号274、145、146、149、150、153、154、156、157、160、161、164、165、168、169、172、173、176、177、180、及び181から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載のタンパク質。
【請求項7】
前記scFvが、配列番号274または請求項180のアミノ酸配列を含む、請求項6に記載のタンパク質。
【請求項8】
CLEC12Aに結合する前記第2の抗原結合部位が、それぞれ配列番号251、196、及び246のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ、配列番号198、199、及び201のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVLを含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項9】
CLEC12Aに結合する前記第2の抗原結合部位が、以下:
(i)それぞれ、配列番号195、196、187のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;それぞれ、配列番号198、199、201のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;
(ii)それぞれ配列番号192、196、及び187のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ配列番号198、199、及び201のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL;または
(iii)それぞれ配列番号192、196、及び213のアミノ酸配列を含むCDR1、CDR2、及びCDR3を含むVH;ならびにそれぞれ、配列番号198、199、及び201のアミノ酸配列を含む、CDR1、CDR2、及びCDR3を含むVL、
を含む請求項1に記載のタンパク質。
【請求項10】
前記VHが、配列番号148と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含み、かつ前記VLが、配列番号203と少なくとも90%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項1及び8~9のいずれか1項に記載のタンパク質。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年5月6日に出願された米国仮出願第63/020,798号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に援用される。
続きを表示(約 2,400 文字)
【0002】
配列表
本願では、ASCIIテキスト形式のコンピューター可読形式(CRF)の配列表を全体として、参照することにより、援用する。配列表のテキストファイルには、「14247-540-228_SEQ_LISTING」とタイトル付けされ、2021年5月3日に作成され、サイズは291,375バイトである。
【0003】
発明の分野
本出願は、細胞上のNKG2D、CD16及びCLEC12Aに結合する多重特異性結合タンパク質、そのようなタンパク質を含む医薬組成物、及びがんの治療を含む、そのようなタンパク質及び医薬組成物を使用する治療方法に関する。
【背景技術】
【0004】
かなりの研究努力にもかかわらず、がんは世界中の国々で引き続き重大な臨床的及び財政的負担となっている。世界保健機関(WHO)によると、これは2番目に多い死因である。外科、放射線療法、化学療法、生物学的療法、免疫療法、ホルモン療法、幹細胞移植、及び精密医療は、既存の治療法の中にある。これらの分野での広範な研究にもかかわらず、特に最も攻撃的ながんに対する非常に効果的で治療的な解決策はまだ特定されていない。さらに、既存の抗がん治療法の多くには、かなりの有害な副作用がある。
【0005】
がん免疫療法は、特異性が高く、患者自身の免疫系を使用してがん細胞の破壊を促進し得るので、望ましい。二重特異性T細胞エンゲージャーなどの融合タンパク質は、腫瘍細胞及びT細胞に結合して、腫瘍細胞の破壊を促進する、文献に記載されているがん免疫療法である。特定の腫瘍関連抗原に結合する抗体は、文献に記載されている。例えば、WO2016/134371及びWO2015/095412を参照のこと。
【0006】
ナチュラルキラー(NK)細胞は、自然免疫系の構成要素であり、循環リンパ球のおよそ15%を占める。NK細胞は、実質上、全ての組織に浸潤し、かつもともとは、事前に感作させておく必要なく腫瘍細胞を効果的に殺滅する能力を有するものとして特徴付けられた。活性化されたNK細胞は、細胞傷害性T細胞と同様の方法で 、すなわち、パーフォリン及びグランザイムを含む細胞溶解性顆粒、ならびにデスレセプター経路を介して標的細胞を殺滅する。活性化NK細胞はまた、標的組織への他の白血球の動員を促進するIFN-γ及びケモカインなどの炎症性サイトカインも分泌する。
【0007】
NK細胞は、その表面上にある様々な活性化受容体及び阻害性受容体を介してシグナルに応答する。例えば、NK細胞が健康な自己細胞に遭遇した場合、その活性は、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)の活性化によって阻害される。あるいは、NK細胞が外来細胞またはがん細胞に遭遇すると、それらはそれらの活性化受容体(例えば、NKG2D、NCR、DNAM1)を介して活性化される。NK細胞はまた、その表面上にあるCD16受容体を介し、一部の免疫グロブリンの定常領域によっても活性化される。NK細胞の活性化に対する全体的な感受性は、刺激シグナル及び阻害性シグナルの総和に依存する。NKG2Dは、本質的に全てのナチュラルキラー細胞によって発現されるII型膜貫通タンパク質であり、NKG2Dは活性化受容体として機能する。NKG2Dは、共刺激受容体として機能するT細胞にも見られる。NKG2Dを介してNK細胞機能を調節
する能力は、悪性腫瘍を含むさまざまな治療状況で有用である。
【0008】
C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A)は、C型レクチン様分子-1(CLL-1)または 骨髄性阻害性C型レクチン様受容体(MICL)としても公知であり、C型レクチン/C型レクチン様ドメイン(CTL/CTLD)スーパーファミリーのメンバーである。このファミリーのメンバーは、共通のタンパク質折り畳みを共有し、かつ細胞接着、細胞間シグナル伝達、糖タンパク質代謝回転、ならびに炎症及び免疫応答における役割などの多様な機能を有する。タイプII膜貫通糖タンパク質であるCLEC12Aは、白血病幹細胞の急性骨髄性白血病患者の90%以上で過剰発現しているが、正常な造血細胞では過剰発現していない。
いくつかのバイオテクノロジー及び製薬会社によって行われた多くの努力にもかかわらず、特定のCLEC12Aを標的とした生物製剤の開発は、優れた開発性特性を備えた抗体が存在しないせいで妨げられている。CLEC12A抗体を発見する際の課題は、抗原の複雑さに起因する可能性がある。CLEC12Aは、201個のアミノ酸を有する細胞外ドメイン内に6つの潜在的なN-グリコシル化部位を有するモノマーの高度にグリコシル化されたタンパク質である。6つのN-グリコシル化部位のうち4つは、分子の膜近位ドメインにクラスター化されており、細胞表面での標的の提示に関与している可能性がある。異なる細胞型の表面でのCLEC12Aのグリコシル化状態のバリエーションが報告されている(Marshall et al.,(2006) Eur J Immunol.36(8):2159-69)。
したがって、がんの治療に使用するためにCLEC12Aに結合する新しくかつ有用なタンパク質の分野での必要性が残っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
国際公開第2016/134371号
国際公開第2015/095412号
【非特許文献】
【0010】
Marshall et al.,(2006) Eur J Immunol.36(8):2159-69
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)
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