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公開番号2024143132
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055646
出願日2023-03-30
発明の名称ホルムアルデヒドの回収方法
出願人ポリプラスチックス株式会社
代理人個人,個人
主分類C07C 45/51 20060101AFI20241003BHJP(有機化学)
要約【課題】ポリアセタール樹脂またはその成形品を短時間で分解し、ホルムアルデヒドを容易に回収することができる、ホルムアルデヒドの回収方法を提供すること。
【解決手段】本発明のホルムアルデヒドの回収方法は、イオン液体中で、ポリアセタール樹脂またはその成形品を熱分解して、発生させたホルムアルデヒドを回収するための、ホルムアルデヒドの回収方法である。上記イオン液体は、ホスホニウム塩およびスルホニウム塩からなる群から選択される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
イオン液体中で、ポリアセタール樹脂またはその成形品を熱分解して、発生させたホルムアルデヒドを回収するための、ホルムアルデヒドの回収方法。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記イオン液体は、ホスホニウム塩およびスルホニウム塩からなる群から選択される、請求項1に記載のホルムアルデヒドの回収方法。
【請求項3】
前記ホスホニウム塩およびスルホニウム塩は、置換基として炭素数が1~20の直鎖および/または分岐鎖のアルキル基を有する、請求項1または2に記載のホルムアルデヒドの回収方法。
【請求項4】
前記イオン液体は、トリブチルメチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、またはトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドである、請求項3に記載のホルムアルデヒドの回収方法。
【請求項5】
前記熱分解するための加熱温度は、100~220℃である、請求項1に記載のホルムアルデヒドの回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ホルムアルデヒドの回収方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアセタール樹脂は、機械的特性、熱的特性、電気的特性、摺動性、成形性等において優れた特性を持っており、主に構造材料や機構部品等として電気機器、自動車部品、精密機械部品等に広く使用されている。これにより、廃棄されるポリアセタール樹脂、およびそれからなる成形品等の廃棄量も多くなる傾向にある。そのため、エネルギー、環境の保護、および資源循環(廃棄量の削減)の観点から、ポリアセタール樹脂、およびそれからなる成型品等を化学的に分解して原料に戻し、他の化学物質に転換して利用するための方法が検討されている。
【0003】
たとえば、特許文献1では、加圧下で、ポリアセタール樹脂、水および硫酸などの酸分解触媒を含むスラリーを加熱して、ホルムアルデヒドモノマー溶液にするためのリサイクル方法が開示されている。特許文献1によると、当該方法により、高いホルムアルデヒド回収率を達成することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第93/24439号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、酸分解触媒存在下、水溶液中でポリアセタール樹脂またはその成形品を加熱する方法は、高温で長時間加熱する必要があるだけでなく、反応後の水溶液は強酸性を示すため、ホルムアルデヒド水溶液として広く使用するためには水溶液を中和する必要があった。また、反応後の水溶液中のホルムアルデヒドをガスとして回収するためには、ガスを回収するための装置や、ガスを回収するためのエネルギーをさらに要してしまうという不具合もあった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ポリアセタール樹脂またはその成形品を短時間で分解し、ホルムアルデヒドを容易に回収することができる、ホルムアルデヒドの回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下の(1)~(5)に係る発明を完成させた。
【0008】
(1) イオン液体中で、ポリアセタール樹脂またはその成形品を熱分解して、発生させたホルムアルデヒドを回収するための、ホルムアルデヒドの回収方法。
【0009】
(2) 前記イオン液体は、ホスホニウム塩およびスルホニウム塩からなる群から選択される、(1)に記載のホルムアルデヒドの回収方法。
【0010】
(3) 前記ホスホニウム塩およびスルホニウム塩は、置換基として炭素数が1~20の直鎖および/または分岐鎖のアルキル基を有する、(1)または(2)に記載のホルムアルデヒドの回収方法。
(【0011】以降は省略されています)

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