TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024161628
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-20
出願番号
2021124439
出願日
2021-07-29
発明の名称
抗がん作用を有する化合物
出願人
国立大学法人富山大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
49/835 20060101AFI20241113BHJP(有機化学)
要約
【課題】抗がん作用を有する新たな化合物及び医薬組成物を提供する。
【解決手段】(trans-4'-メチル-5-(4-メチルペンタ-3-エン-1-イル)-1,2,3,6-テトラヒドロ-[1,1'-ビフェニル]-2-イル)(4-メトキシ-2,6-ビス(メトキシメトキシ)フェニル)メタノン等の下記化合物(I)。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024161628000013.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">69</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">100</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(I):
JPEG
2024161628000011.jpg
71
103
[式中、R
1
~R
10
はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-(C
6-10
)アリールまたは-(C
5-10
)ヘテロアリールであり、これらはいずれも(水素、ヒドロキシおよびハロゲンを除く)、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-N(CH
3
)
2
、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2
および-CNから選択される一つまたはそれ以上の置換基によって置換されていることがある。
ただし、R
1
がメトキシ、R
2
、R
5
、R
6
、R
7
、R
8
、R
9
およびR
10
が水素、R
3
およびR
4
がヒドロキシである化合物を除く。]
で示される化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
式(I):
JPEG
2024161628000012.jpg
77
112
[式中、R
1
~R
5
はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-(C
6-10
)アリールまたは-(C
5-10
)ヘテロアリールであり、これらはいずれも(水素およびヒドロキシを除く)、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-N(CH
3
)
2
、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2
および-CNから選択される一つまたはそれ以上の置換基によって置換されていることがあり;
R
6
~R
10
はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-(C
6-10
)アリールまたは-(C
5-10
)ヘテロアリールであり、これらはいずれも(水素、ヒドロキシおよびハロゲンを除く)、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-N(CH
3
)
2
、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2
および-CNから選択される一つまたはそれ以上の置換基によって置換されていることがある]
で示される、請求項1記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項3】
式(I)において、R
1
~R
5
がそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシまたは-O-(C
1-6
)アルキルである、請求項1または2記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項4】
式(I)において、R
1
が、水素または-O-(C
1-6
)アルキルである、請求項1から3のいずれかに記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項5】
式(I)において、R
2
が水素である、請求項1から4のいずれかに記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項6】
式(I)において、R
3
が、ヒドロキシまたは-O-(C
1-6
)アルキルである、請求項1から5のいずれかに記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項7】
式(I)において、R
4
が、水素、ヒドロキシまたは-O-(C
1-6
)アルキルである、請求項1から6のいずれかに記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項8】
式(I)において、R
5
が、水素である、請求項1から7のいずれかに記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項9】
式(I)において、R
6
~R
10
がそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、-(C
1-6
)アルキルまたは-O-(C
1-6
)アルキルである、請求項1から8のいずれかに記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【請求項10】
式(I)において、R
6
が、水素またはハロゲンである、請求項9記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、新たな抗がん作用を有する式(I)で示される化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できる塩に関する。本発明にはまた、そのような化合物を含む医薬組成物、およびそれらの使用に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
膵がんは全固形がん中、5年生存率が最も低く、極めて予後不良ながんである。最も効果的な治療は外科手術であるが、術前および術後における化学療法剤の果たす役割は大きい。膵がんにおける化学療法剤として、以前は、ゲムシタビンが第一選択薬として使用されていたが、近年では、多剤併用が主流となっている。フルオロウラシル、オキサリプラチン、イリノテカン等を併用するフォルフィリノックス (FOLFIRINOX) 療法や、本邦のみに適用ではあるが、経口剤として TS-1 も用いられている。さらに、リポソーム製剤として、ナノ粒子アルブミン結合パクリタキセル (nab-Paclitaxel) や オニバイド (イリノテカン・リポソーム注射剤) 等、副作用軽減を目指したドラッグデリバリーシステムも活用されている。
【0003】
上記の通り、膵がんにおける化学療法として、種々提案されている。しかし、現在、膵がん治療における効果的な化学療法剤は極めて少なく、またその効果も限定的である。新たな抗がん剤を探索するに当たり、そのような探索手法として、がん細胞の栄養飢餓条件下の生存力を抑える候補薬物に注目する探索である「抗緊縮戦略」という抗がん剤探索領域での新しい方法が提案されている。
【0004】
がん細胞は一般に、無秩序かつ急速に増殖できる特性を有するが、形成された腫瘍血管系は脆弱かつ不規則であるため、栄養や酸素の欠乏した環境に晒されることになる。しかし、がん細胞は低栄養・低酸素といった極限状態におかれると、エネルギー代謝を変えることで生存する特有の耐性機構を示す。特に、PANC-1のようなヒトすい臓がん細胞はこのような耐性を獲得しており、低栄養・低酸素といった厳しい環境下においても長期間の生存が可能となっている。
【0005】
このようながん細胞の栄養飢餓耐性を解除する化合物は、新たな抗がん剤探索の対象であり、そのような化合物の例として、イソパンデュラチンA1やニコライデシンCが挙げられる(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Nhan Trung Nguyen, et.al., Journal of Natural Producets 2017, 80, 141-148
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
殆どの膵がん患者は速やかに転移を起こし、短期間で死に至る。上記の通り、膵がんにおける化学療法として、種々提案されているが、現在膵がん治療における効果的な化学療法剤は極めて少なく、またその効果も限定的である。従って、さらなる膵がんに対する治療の改良が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、ニコライデシンCが、Akt/mTOR活性化阻害物質として、その抗がん作用を発揮し、また、オートファジー活性化阻害剤として、そのがん細胞死を促進する作用を有することを見出し、ニコライデシンC (Nicolaidesin C) に着目した。本発明者らは、新たに合成したニコライデシンC誘導体について、既存の抗がん剤の作用機序とは全く異なる、栄養の豊富な状態では毒性を一切示さず、栄養飢餓状態においてのみがん細胞に毒性を示す活性探索を試みた。
その結果、既存の膵がんに対する抗がん剤とは全く作用機序が異なる新規な抗がん作用を有する化合物を見出し、これらは、抗がん剤特有の深刻な副作用がほとんど無いことが確認された。さらに、本発明化合物単独、および本発明化合物と既存の抗がん剤との併用においても、抗がん効果を発揮する画期的な薬剤を提供することを確認し、本発明を完成させた。
【0009】
従って、本発明は、以下の態様を含む。
<化合物>
[1]
式(I):
JPEG
2024161628000001.jpg
71
103
[式中、R
1
~R
10
はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-(C
6-10
)アリールまたは-(C
5-10
)ヘテロアリールであり、これらはいずれも(水素、ヒドロキシおよびハロゲンを除く)、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-N(CH
3
)
2
、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2
および-CNから選択される一つまたはそれ以上の置換基によって置換されていることがある。
ただし、R
1
がメトキシ、R
2
、R
5
、R
6
、R
7
、R
8
、R
9
およびR
10
が水素、R
3
およびR
4
がヒドロキシである化合物を除く。]
で示される化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
【0010】
[2]
式(I):
JPEG
2024161628000002.jpg
77
112
[式中、R
1
~R
5
はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-(C
6-10
)アリールまたは-(C
5-10
)ヘテロアリールであり、これらはいずれも(水素およびヒドロキシを除く)、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-N(CH
3
)
2
、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2
および-CNから選択される一つまたはそれ以上の置換基によって置換されていることがあり;
R
6
~R
10
はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-(C
6-10
)アリールまたは-(C
5-10
)ヘテロアリールであり、これらはいずれも(水素、ヒドロキシおよびハロゲンを除く)、-(C
1-6
)アルキル、-O-(C
1-6
)アルキル、-S-(C
1-6
)アルキル、-(C
3-6
)シクロアルキル、ハロ(C
1-6
)アルキル、-N(CH
3
)
2
、ハロゲン、ヒドロキシ、-NH
2
および-CNから選択される一つまたはそれ以上の置換基によって置換されていることがある]
で示される、[1]記載の化合物、もしくはその立体異性体、互変異性体、または製薬的に許容できるそれらの塩。
(【0011】以降は省略されています)
特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
国立大学法人富山大学
電池用電極材
4か月前
国立大学法人富山大学
膵臓がんの検出方法
2か月前
国立大学法人富山大学
植物の病害虫防除方法
6か月前
国立大学法人富山大学
抗がん作用を有する化合物
4日前
国立大学法人富山大学
固体分散体の相分離評価方法
7か月前
国立大学法人富山大学
判別装置及び判別プログラム
1か月前
国立大学法人富山大学
抗CD206抗体およびその用途
2か月前
国立大学法人富山大学
デジタルPCR法にて細菌数を正確に測定する方法
1か月前
国立大学法人富山大学
細菌叢を利用した薬剤耐性菌の定着リスクの検出方法
5か月前
国立大学法人富山大学
金属材の表面処理方法、金属材、及び表面処理システム
16日前
国立大学法人富山大学
エピソード記憶能力改善装置、プログラム、方法及びシステム
6か月前
東日本電信電話株式会社
病虫害防除方法及び病虫害防除装置
3か月前
国立大学法人大阪大学
トリチウム含有水からのトリチウム分離方法
3か月前
国立大学法人富山大学
放熱性及び鋳造性に優れたマグネシウム合金及びそれを用いた放熱部材
2か月前
アイシン軽金属株式会社
耐SCC性に優れた高強度アルミニウム合金材及び製造方法
1か月前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素還元触媒装置、二酸化炭素還元方法、及び触媒の製造方法
5か月前
東洋紡株式会社
DNAポリメラーゼの5’→3’エキソヌクレアーゼ活性ドメインに特異的に結合する抗体
4か月前
国立研究開発法人物質・材料研究機構
細胞培養基材、細胞培養基材の製造方法、コーティング剤、積層体、医療デバイス、積層体の製造方法、イムノクロマトグラフィ装置、及び、イムノクロマトグラフィ装置の製造方法
1か月前
三菱ケミカル株式会社
化合物
2か月前
長谷川香料株式会社
ロタンドンの製造方法
3か月前
三菱ケミカル株式会社
化合物
2か月前
築野グループ株式会社
脂肪酸エステル
16日前
築野グループ株式会社
脂肪酸エステル
16日前
ダイキン工業株式会社
表面処理剤
3か月前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
1か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン吸着剤の製造方法
1か月前
日本精化株式会社
ホスホコリン誘導体の製造方法
1か月前
学校法人近畿大学
アミロイド線維検出プローブ
2日前
小野薬品工業株式会社
イミダゾール化合物の製造方法
2か月前
東ソー株式会社
組換えFc結合性タンパク質抽出試薬
2か月前
マナック株式会社
新規脱水縮合剤
2か月前
株式会社合同資源
α-ヨード置換カルボン酸
1か月前
三菱ケミカル株式会社
アセトキシアリル化合物の製造方法
1か月前
ダイキン工業株式会社
含フッ素シラン化合物
3か月前
ダイキン工業株式会社
含フッ素化合物
2か月前
気相成長株式会社
膜形成材料、及び製造方法
3か月前
続きを見る
他の特許を見る