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公開番号2025011805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023114140
出願日2023-07-12
発明の名称黄砂の飛来状態判定システム
出願人国立大学法人金沢大学,国立大学法人富山大学
代理人個人,個人
主分類G01W 1/00 20060101AFI20250117BHJP(測定;試験)
要約【課題】磁化強度を利用して黄砂の飛来状態を判定できるシステムの提供を目的とする。
【解決手段】大気中のエアロゾルの磁化強度とSPM濃度の散布図を用いた領域の区分作成部と、測定データのプロット領域によって、黄砂と汚染を識別して大気中における黄砂の飛来状態を判定する判定部とを備える、黄砂の飛来状態判定システム。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
大気中のエアロゾルの磁化強度とSPM濃度の散布図を用いた領域の区分作成部と、
測定データのプロット領域によって、黄砂と汚染を識別して大気中における黄砂の飛来状態を判定する判定部とを備える、黄砂の飛来状態判定システム。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記領域の区分作成部は大気中のエアロゾルの鉛同位体比に基づいて、黄砂領域と汚染領域を区分する、請求項1に記載の黄砂の飛来状態判定システム。
【請求項3】
前記領域の区分作成部は黄砂領域と汚染領域を基準線Aで区分し、該基準線Aは磁化強度をy軸、SPM濃度をx軸としたとき、{y=(8.1~8.2)×10
-3
x+a}で表される、請求項1に記載の黄砂の飛来状態判定システム。
【請求項4】
前記黄砂領域は、さらに大規模黄砂領域とバックグラウンド黄砂領域が補助線Bで区分され、該補助線Bは{y=目視観測による黄砂観測日の大気中のエアロゾルの磁化強度}で表される、請求項3に記載の黄砂の飛来状態判定システム。
【請求項5】
さらに、大気中のエアロゾルの磁気データとSPMデータを取得する取得部を備え、前記領域の区分作成部は該磁気データとSPMデータに基づいて、磁化強度とSPM濃度をプロットする、請求項1~4に記載の黄砂の飛来状態判定システム。
【請求項6】
さらに、前記判定部による判定結果に基づき、黄砂の飛来状態を示す情報を表示する表示部を備える、請求項1~4に記載の黄砂の飛来状態判定システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、黄砂の飛来状態判定システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
黄砂は呼吸器系や循環器系疾患、アレルギー症状等の健康被害が懸念されている飛来物質であり、従来、目視観測やレーザ光線を利用したライダー装置での観測が行われている。
目視観測は定量性や客観性に課題があり、近年は、目視観測を行っている気象台の観測地点が減少傾向にある。
また、レーザ光照射による散乱光を計測し解析するライダー装置は、散乱光計測の制御や干渉部の調整が難しく、例えば特許文献1には、LEDやレーザを光源として、観測精度の向上を目指した装置の開発が試みられている。
【0003】
一方、磁化強度を得られる磁気測定は、迅速かつ非破壊検査手法であり、例えば非特許文献1に示すように、金属汚染の指標を得るための手段として有用である。
本発明者らは、黄砂中に磁性粒子(例えば、酸化鉄(マグネタイト)等)が含まれることから、磁化強度に着目した。
磁性粒子は、様々な人為活動で生じる汚染(例えば、工場排気や自動車排気に含まれる微粒子、産業活動等で生じる粉塵、ちり、埃等)とも関連があるため、黄砂と汚染を識別することが黄砂の観測には重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-012708号公報
【非特許文献】
【0005】
Beckwith, et al., 1986, Heavy metal and magnetic relationships for urban source sediments. Physics of the Earth and Planetary Interiors, 42(1-2), 67-75.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、磁化強度を利用して黄砂の飛来状態を判定できるシステムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る黄砂の飛来状態判定システムは、大気中のエアロゾルの磁化強度とSPM濃度の散布図を用いた領域の区分作成部と、測定データのプロット領域によって、黄砂と汚染を識別して大気中における黄砂の飛来状態を判定する判定部とを備える。
【0008】
ここで、大気中のエアロゾルの「磁化強度」とは、大気中のエアロゾルをサンプリングした試料の試料磁化強度(Am
2
)をサンプリング時の積算流量を用いて規格化した磁化強度(A/m)をいい、「SPM濃度」は、浮遊粒子状物質(粒径10μm以下)の濃度(μg/m
3
)をいう。
例えば、サンプリングされた試料の磁化強度とSPM濃度から、y軸が磁化強度(A/m)、x軸がSPM濃度(μg/m
3
)の散布図が得られる。
この散布図上で区分された領域に対し、測定データ(黄砂の飛来状態を知りたい日等の試料の磁化強度とSPM濃度)のプロットが、黄砂又は汚染領域であるかを判定する。
【0009】
本発明において、前記領域の区分作成部は大気中のエアロゾルの鉛同位体比に基づいて、黄砂領域と汚染領域を区分するものであってもよい。
磁化強度、SPM濃度及び鉛同位体比の3要素を利用することで、より黄砂の飛来状態を精度よく判定できる。
【0010】
本発明において、前記領域の区分作成部は黄砂領域と汚染領域を基準線Aで区分し、該基準線Aは磁化強度をy軸、SPM濃度をx軸としたとき、{y=(8.1~8.2)×10
-3
x+a}で表されるものであってもよい。
基準線Aで黄砂領域と汚染領域が区分されることで、測定データのプロットがいずれの領域であるかを把握しやすい。
また、前記黄砂領域は、さらに大規模黄砂領域とバックグラウンド黄砂領域が補助線Bで区分され、該補助線Bは{y=目視観測による黄砂観測日の大気中のエアロゾルの磁化強度}で表されるものであってもよい。
補助線Bは、目視観測できる黄砂量の「大規模黄砂領域」と、目視観測できない黄砂量の「バックグラウンド黄砂領域」を区分する。
これにより、「バックグラウンド黄砂領域」にプロットがある場合には、目視観測では難しい黄砂の飛来を知ることができ、より感度よく黄砂を観測できる。
(【0011】以降は省略されています)

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