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公開番号
2025087942
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2022071611
出願日
2022-04-25
発明の名称
CAR-T細胞活性化、造血幹細胞増殖、iPS細胞分化を制御する組成物およびその用途
出願人
国立大学法人金沢大学
,
日産化学株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
C12N
5/071 20100101AFI20250604BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】サイトカイン分子を共投与するよりも効率よく特定細胞を活性化(すなわち、増殖及び/又は分化)させる、新規な細胞活性化法、細胞活性化用組成物およびその用途を提供する。
【解決手段】[0]少なくとも1種のサイトカインを膜外に提示する細胞外小胞;
[1]少なくとも1種のターゲット因子を膜外に提示する細胞外小胞;又は
[2]少なくとも1種のターゲット因子及び少なくとも1種のサイトカインを膜外に提示する細胞外小胞を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
抗原を膜外に提示する細胞外小胞。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
T細胞刺激性サイトカインを膜外に更に提示する、請求項1に記載の細胞外小胞。
【請求項3】
請求項2に記載の細胞外小胞であって、その膜に以下:
(B)前記抗原を含む、該抗原を膜外に提示可能なタンパク質;及び
(A)前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットを含む、該細胞刺激性サイトカインを膜外に提示可能なタンパク質;
を含む、細胞外小胞。
【請求項4】
請求項2に記載の細胞外小胞であって、その膜に以下:
(C)前記抗原と、前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットを含む、抗原及びT細胞刺激性サイトカインを膜外に提示可能なタンパク質
を含む、細胞外小胞。
【請求項5】
タンパク質(B)が、抗原と、細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質との融合タンパク質である、請求項3に記載の細胞外小胞。
【請求項6】
タンパク質(A)が、前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットと、細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質との融合タンパク質である、請求項3に記載の細胞外小胞。
【請求項7】
タンパク質(C)が、
前記抗原と、
前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットと、
細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質
との融合タンパク質である、請求項4に記載の細胞外小胞。
【請求項8】
細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質が、テトラスパニン若しくはその膜貫通ドメイン又はMFG-E8若しくはその膜結合ドメインを含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の細胞外小胞。
【請求項9】
タンパク質(C)が、
N末端側から、
(C-1)抗原ペプチド、
(C-2)存在していてもよいスペーサー配列、及び
(C-3)テトラスパニン又はその膜貫通ドメインあるいはMFG-E8又はその膜貫通ドメインと、前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットを含む融合ペプチドを、この順番でコードするアミノ酸配列を含む、請求項4に記載の細胞外小胞。
【請求項10】
細胞外小胞が、エクソソームである、請求項1~9のいずれか一項記載の細胞外小胞。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、CAR-T細胞活性化、造血幹細胞増殖、iPS細胞分化を制御する組成物およびその用途に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
生体によるがん細胞等の排除や、自己抗原、アレルギー性物質等に対する応答の調節等の免疫反応には、抗原特異的なT細胞(例えば、細胞傷害性T細胞、ヘルパーT細胞等)が中心的な働きをしていることが知られている。抗原特異的なT細胞は、樹状細胞やマクロファージ等の抗原提示細胞の細胞表面のMHC分子と、がん、アレルギー性物質等に由来する抗原との結合複合体をT細胞受容体で認識して活性化、増殖、分化等する。活性化等した抗原特異的なT細胞は、抗原を提示しているがん細胞等を特異的に傷害することや、自己抗原、アレルギー性物質等に対する応答を調節する。したがって、抗原特異的なT細胞を活性化、増殖、分化等させることが、免疫反応において特に重要であると考えられている。
【0003】
抗原特異的なT細胞を活性化等させる方法としては、既に実用化されているT細胞にキメラ抗原受容体を発現させる方法だけでなく、その他の方法も開発されている。例えば、特許文献1は、MHC分子とT細胞共刺激分子とを表面上に含むナノ粒子が、抗原特異的なT細胞を増殖させることを開示している。また、非特許文献1は、PTGFRNを介してIL-12を膜上に発現させたエクソソームが、モデル抗原特異的なCD8陽性T細胞を増殖させることを開示している。
【0004】
本願発明者らも、抗原を提示するMHC分子とT細胞共刺激分子とをその表面に含むエクソソームを用いて、各種T細胞を活性化させる方法を開示している(特許文献2及び3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2016-520518号公報
国際公開2021/172595号公報
国際公開2021/172596号公報
【非特許文献】
【0006】
Katherine Kirwin, et al., “Exosome Surface Display of IL-12 Results in Tumor-Retained Pharmacology with Superior Potency and Limited Systemic Exposure Compared to Recombinant IL-12”, 令和1年11月6日, 34th Annual Meeting of the Society for Immuno-therapy of Cancer
Journal of Extracellular Vesicles(2018);7:1535750
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
サイトカイン分子を共投与するよりも効率よく特定細胞を活性化(すなわち、増殖及び/又は分化)させる、新規な細胞活性化法、細胞活性化用組成物およびその用途を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意研究の結果、MHC分子を用いなくても、サイトカイン又はターゲット因子を膜外に提示する細胞外小胞であれば、特定の細胞(たとえばCAR-T細胞、造血幹細胞、iPS細胞)を活性化(すなわち、増殖及び/又は分化)できることを新たに見出し、本願発明を完成させた。
【0009】
したがって、本発明は、以下のものを含む:
[0] 少なくとも1種のサイトカインを膜外に提示する細胞外小胞。
[1] 少なくとも1種のターゲット因子を膜外に提示する細胞外小胞。
[2] 少なくとも1種のターゲット因子及び少なくとも1種のサイトカインを膜外に提示する細胞外小胞。
【0010】
[0A]
前記ターゲット因子が抗原である、[1]に記載の細胞外小胞。
[1A]
前記ターゲット因子が抗原であり、前記サイトカインがT細胞刺激性サイトカインである、[2]に記載の細胞外小胞。
[2A]
[0A]に記載の細胞外小胞であって、その膜に以下:
(B)前記抗原を含む、該抗原を膜外に提示可能なタンパク質;
を含む、細胞外小胞。
[3A]
[1A]に記載の細胞外小胞であって、その膜に以下:
(1)(A)前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットを含む、該T細胞刺激性サイトカインを膜外に提示可能なタンパク質;及び
(B)前記抗原を含む、該抗原を膜外に提示可能なタンパク質;
又は
(2)(C)前記抗原と、前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットを含む、抗原及びT細胞刺激性サイトカインを膜外に提示可能なタンパク質
を含む、細胞外小胞。
[4A]
タンパク質(B)が、
抗原と、
細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質
との融合タンパク質である、[2A]又は[3A]に記載の細胞外小胞。
[5A]
タンパク質(A)が、
前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットと、
細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質
との融合タンパク質である、[3A]に記載の細胞外小胞。
[6A]
タンパク質(C)が、
前記抗原と、
前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットと、
細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質
との融合タンパク質である、[3A]に記載の細胞外小胞。
[7A]
細胞外小胞の膜に局在することが可能な膜タンパク質又は細胞外小胞の膜に結合することが可能なタンパク質が、テトラスパニン若しくはその膜貫通ドメイン又はMFG-E8若しくはその膜結合ドメインを含む、[4A]~[6A]のいずれか一項に記載の細胞外小胞。
[8A]
タンパク質(C)が、
N末端側から、
(C-1)抗原ペプチド、
(C-2)存在していてもよいスペーサー配列、及び
(C-3)テトラスパニン又はその膜貫通ドメインあるいはMFG-E8又はその膜貫通ドメインと、前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットを含む融合ペプチドを、この順番でコードするアミノ酸配列を含む、[3A]に記載の細胞外小胞。
[9A]
タンパク質(C)が、
N末端側から、
(C-1)テトラスパニン又はその膜貫通ドメインあるいはMFG-E8又はその膜貫通ドメインと、前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニットを含む融合ペプチド
(C-2)存在していてもよいスペーサー配列、及び
(C-3)抗原ペプチドを、
この順にコードするアミノ酸配列を含む、[3A]に記載の細胞外小胞。
[10A] 前記融合ペプチドが、N末端側から、
(1)膜貫通ドメイン1、小型細胞外ループ、膜貫通ドメイン2、小型細胞内ループ及び膜貫通ドメイン3を含むテトラスパニンの部分配列、
(2)存在していてもよいスペーサー配列、
(3)前記T細胞刺激性サイトカイン又はそのサブユニット、
(【0011】以降は省略されています)
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