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公開番号2025041387
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-26
出願番号2023148647
出願日2023-09-13
発明の名称検体分析方法及び検体分析装置
出願人シスメックス株式会社,国立大学法人富山大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01N 33/49 20060101AFI20250318BHJP(測定;試験)
要約【課題】感染症に起因する臓器障害の重症度の迅速な評価を支援する検体分析方法及び検体分析装置であって、感染症に起因する臓器障害の重症度を示すスコアと相関が高い情報を出力することができる検体分析方法及び検体分析装置を提供する。
【解決手段】血球分析装置1は、血液検体と、血液検体に含まれる白血球を染色する蛍光色素と、を含む測定試料に光を照射し、光が照射された測定試料に含まれる白血球の蛍光を検出し、検出された蛍光に基づいて蛍光信号を測定する測定部(測定ユニット2)と、測定された蛍光信号に基づいて、測定試料に含まれる好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報を生成し、好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報に基づいて、感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を決定する情報処理部(本体40)と、感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を出力する出力部42と、を含む。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
血液検体と、前記血液検体に含まれる白血球を染色する蛍光色素と、を含む測定試料に光を照射し、前記光が照射された前記測定試料に含まれる白血球の蛍光を検出し、検出された前記蛍光に基づいて蛍光信号を測定する測定工程と、
前記蛍光信号に基づいて、前記測定試料に含まれる好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報を生成する生成工程と、
前記好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報に基づいて、感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を決定する決定工程と、
前記感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を出力する出力工程と、
を含む、
検体分析方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報は、前記血液検体の被検者が敗血症であるとの疑いがあること、又は、敗血症である可能性の大きさを示すフラグ情報を含む、
請求項1に記載の検体分析方法。
【請求項3】
前記感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報は、前記感染症に起因する臓器障害の重症度を示す推定スコアを含む、
請求項1に記載の検体分析方法。
【請求項4】
前記感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報は、前記感染症に起因する臓器障害の重症度を示す推定スコアの幅を含む、
請求項1に記載の検体分析方法。
【請求項5】
前記好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報は、前記好中球集団の蛍光強度の分布幅を示し、前記分布幅が大きい程、前記感染症に起因する臓器障害の重症度を示す推定スコアが大きくなる、
請求項3又は4に記載の検体分析方法。
【請求項6】
前記感染症に起因する臓器障害の重症度を示す推定スコアは、SOFAスコアの推定値である、
請求項3又は4に記載の検体分析方法。
【請求項7】
前記感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報は、入院初期のSOFAスコアと、健常時のSOFAスコアとの差分の推定値が閾値以上であるか否かを示す情報を含む、
請求項6に記載の検体分析方法。
【請求項8】
前記測定工程は、前記測定試料を調製する調製工程を更に含む、
請求項1に記載の検体分析方法。
【請求項9】
前記測定工程は、前記測定試料をフローセルに流す液流工程を更に含み、
前記測定工程において、前記フローセルを流れる前記測定試料に前記光を照射する、
請求項1に記載の検体分析方法。
【請求項10】
血液検体と、前記血液検体に含まれる白血球を染色する蛍光色素と、を含む測定試料に光を照射し、前記光が照射された前記測定試料に含まれる白血球の蛍光を検出し、検出された前記蛍光に基づいて蛍光信号を測定する測定部と、
前記蛍光信号に基づいて、前記測定試料に含まれる好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報を生成し、前記好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報に基づいて、感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を決定する情報処理部と、
前記感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を出力する出力部と、
を含む、
検体分析装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、検体を分析する検体分析方法及び検体分析装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、多項目自動血球分析装置XN-9000(シスメックス株式会社製)から得られる各種白血球のデータのうち、平均的な核酸量を有する好中球から得られる蛍光強度(NE-SFL)および平均的な形態特徴を有する単球から得られる散乱光強度(MO-X)が、臓器障害の程度を示すsequential organ failure assessment(SOFA)スコアと相関することが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Sabrina Buoro, et al. “Clinical significance of cell population data (CPD) on Sysmex XN-9000 in septic patients with our without liver impairment”, Annals of Translational Medicine, November 2016, Vol 4, No 21, p.1-9
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SOFAスコアは、ESICM(European society of intensive care medicine)から提唱された、感染症に起因する臓器障害の重症度の評価法であり、ICUにおいて広く用いられている。SOFAスコアを算出するためには、呼吸器、凝固能、肝臓、循環器、中枢神経、腎機能を含む複数の検査を実施する必要があり、スコアの算出に長時間を要する。このため、より迅速な検査方法として、非特許文献1には、多項目自動血球分析装置XN-9000から得られるNE-SFLおよびMO-Xを用いる方法が提案されている。
【0005】
しかし、非特許文献1で示された、NE-SFLおよびMO-XとSOFAスコアとのスピアマンの順位相関係数は0.4以下であり、臨床の現場で、NE-SFLおよびMO-Xを感染症に起因する臓器障害の重症度評価法として用いるには至っていない。
【0006】
そのため、感染症に起因する臓器障害の重症度の迅速な評価を支援する検体分析方法及び検体分析装置であって、感染症に起因する臓器障害の重症度を示すスコアと相関が高い情報を出力することができる検体分析方法及び検体分析装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の検体分析方法は、血液検体と、前記血液検体に含まれる白血球を染色する蛍光色素と、を含む測定試料に光を照射し、前記光が照射された前記測定試料に含まれる白血球の蛍光を検出し、検出された前記蛍光に基づいて蛍光信号を測定する測定工程と、前記蛍光信号に基づいて、前記測定試料に含まれる好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報を生成する生成工程と、前記好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報に基づいて、感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を決定する決定工程と、前記感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を出力する出力工程と、を含む。
【0008】
本発明の検体分析装置(1)は、血液検体と、血液検体に含まれる白血球を染色する蛍光色素と、を含む測定試料に光を照射し、光が照射された測定試料に含まれる白血球の蛍光を検出し、検出された蛍光に基づいて蛍光信号を測定する測定部(2)と、測定された蛍光信号に基づいて、測定試料に含まれる好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報を生成し、好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報に基づいて、感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を決定する情報処理部(40)と、感染症に起因する臓器障害の重症度に関する情報を出力する出力部(42)と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、感染症に起因する臓器障害の重症度の迅速な評価を支援する検体分析方法及び検体分析装置であって、感染症に起因する臓器障害の重症度を示すスコアと相関が高い情報を出力することができる検体分析方法及び検体分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態に係る血球分析装置の外観を示す斜視図である。
測定ユニットの構成を示す図である。
光学検出器の構成を示す図である。
情報処理ユニットの構成を示す図である。
スキャッタグラムの一例を示す図である。
分画処理がなされたスキャッタグラムの一例を示す図である。
入院からの日数に対する敗血症の入院患者(敗血症患者)、非敗血症の入院患者(非敗血症患者)、健常者の好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報(NE-WY)を示すグラフである。
入院0日目における入院患者(敗血症患者及び非敗血症患者)の好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報(NE-WY)とSOFAスコアとの相関を示す図である。
各日の好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報(NE-WY)とSOFAスコアとの相関を示す図である。
好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報(NE-WY)と推定SOFAスコアとが対応付けられた第1換算テーブルの一例を示す。
本発明の第1実施形態に係る血液検体の分析結果画面の一例を示す図である。
本発明の第1実施形態に係る血液検体の分析結果画面の他の一例を示す図である。
情報処理ユニットの動作フローチャートの一例である。
本発明の第2実施形態に係る血液検体の分析結果画面の一例を示す図である。
好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報(NE-WY)と敗血症の可能性とを複数段階で対応付けた第2換算テーブルの一例である。
本発明の第3実施形態に係る血液検体の分析結果画面の一例を示す図である。
本発明の第4実施形態に係る血液検体の分析結果画面の一例を示す図である。
各日の入院患者の好中球集団の蛍光強度の分布幅に関する情報(NE-WY)と、各日のSOFAスコアと健常時のSOFAスコアとの差分との相関を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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