TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025085795
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-05
出願番号2025047109,2021545615
出願日2025-03-21,2020-09-11
発明の名称急性心不全における体液貯留改善薬
出願人国立大学法人富山大学,田辺三菱製薬株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類A61K 45/00 20060101AFI20250529BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】急性心不全における体液貯留を改善する治療薬を提供すること。
【解決手段】SGLT2阻害薬を含有する、急性心不全の体液貯留改善薬。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
SGLT2阻害薬を含有する、急性心不全の体液貯留改善薬。
続きを表示(約 160 文字)【請求項2】
SGLT2阻害薬が、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ルセオグリフロジン、トホグリフロジン、セルグリフロジンエタボナート、レモグリフロジンエタボナート、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1記載の体液貯留改善薬。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、SGLT2阻害薬の新規な用途に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
カナグリフロジンに代表されるSGLT2阻害薬は、糖尿病治療薬として利用されている。また、SGLT2阻害薬には、心不全発症後1か月以降の慢性期の心不全において、体液貯留を改善させる効果のあることが知られており(非特許文献1)、慢性期の心不全において再入院を減少させる効果があることが知られている。
【0003】
急性心不全発症後において、肺うっ血による呼吸困難や胸水などの体液貯留は、患者のQOLを低下させる最大の要因として考えられている。呼吸困難や体液貯留を改善する薬剤としては、一般的には、利尿薬が選択されるが十分な効果が得られない場合も多い。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Yoshihiro Seo, et al., Effects and Safety of Sodium Glucose Cotransporter 2 Inhibitors in Diabetes Patients With Drug-Refractory Advanced Heart Failure., Circ J 2018; 82: 1959 - 1962
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
慢性期の心不全と急性期の心不全では治療目的が異なる。すなわち、急性期では、症状の改善に対する治療が優先されるのに対し、慢性期には、これに加えて再入院や総死亡の抑制など臨床エンドポイントの改善を目的とした治療が継続される。したがって、慢性心不全の治療に有効とされている薬剤が、急性心不全の治療に目に見える効果を示すとは限らない。患者のQOLを向上させ、呼吸・循環動態を改善するために、心不全の発作直後から急性期における体液貯留を改善する治療薬が求められている。
本発明は急性心不全における体液貯留を改善する治療薬を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねたところ、糖尿病治療薬として知られているナトリウム依存性グルコース共輸送体2(sodium-glucose co-transporter 2、以下、「SGLT2」という。)阻害薬が、急性心不全における体液貯留を改善する効果を奏しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1] SGLT2阻害薬を含有する、急性心不全の体液貯留改善薬。
[2] SGLT2阻害薬が、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ルセオグリフロジン、トホグリフロジン、セルグリフロジンエタボナート、レモグリフロジンエタボナート、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる少なくとも1つである、上記[1]記載の体液貯留改善薬。
[3] 急性心不全の体液貯留改善薬として使用される、SGLT2阻害薬。
[4] SGLT2阻害薬が、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ルセオグリフロジン、トホグリフロジン、セルグリフロジンエタボナート、レモグリフロジンエタボナート、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる少なくとも1つである、上記[3]記載のSGLT2阻害薬。
[5] 有効量のSGLT2阻害薬をそれを必要とする患者に投与する工程を含む、急性
心不全患者における体液貯留改善方法。
[6] SGLT2阻害薬が、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ルセオグリフロジン、トホグリフロジン、セルグリフロジンエタボナート、レモグリフロジンエタボナート、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる少なくとも1つである、上記[5]記載の体液貯留改善方法。
[7] 急性心不全の体液貯留改善薬の製造における、SGLT2阻害薬の使用。
[8] SGLT2阻害薬が、カナグリフロジン、イプラグリフロジン、ルセオグリフロジン、トホグリフロジン、セルグリフロジンエタボナート、レモグリフロジンエタボナート、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン及びこれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれる少なくとも1つである、上記[7]記載の使用。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、急性心不全における体液貯留を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、カナグリフロジン投与前(Baseline)、投与1日後及び7日後の尿量(mL/day)を示す。
図2は、胸部X線を用いて評価したカナグリフロジン投与開始前日と7日後の(a)心胸郭比、(b)肺うっ血の有無、(c)胸水の有無を示す図である。図中の白色バーは投与開始前日の結果を示し、黒色バーは7日後の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の急性心不全の体液貯留改善薬は、SGLT2阻害薬を含有する。また、SGLT2阻害薬は、利尿薬やその他薬剤を併用して使用することもできる。
以下、本発明について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

国立大学法人富山大学
グルタミナーゼ阻害剤
2か月前
国立大学法人富山大学
リハビリ支援システム
6か月前
国立大学法人富山大学
グルタミナーゼ1阻害剤
5か月前
国立大学法人富山大学
アルミニウム合金押出材の製造方法
2か月前
学校法人常翔学園
エンドエフェクタ及びロボット
3か月前
国立大学法人金沢大学
黄砂の飛来状態判定システム
6か月前
シスメックス株式会社
検体分析方法及び検体分析装置
4か月前
国立大学法人富山大学
軸索伸展剤
2か月前
株式会社カレアコーポレーション
信号解析方法及びレーダーシステム
4か月前
住友電気工業株式会社
アルミニウム合金材およびアルミニウム合金材の製造方法
4か月前
国立大学法人富山大学
急性心不全における体液貯留改善薬
2か月前
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
二酸化炭素還元装置及び二酸化炭素還元方法
2か月前
個人
健康器具
5か月前
個人
短下肢装具
18日前
個人
歯茎みが品
6か月前
個人
鼾防止用具
5か月前
個人
マッサージ機
6か月前
個人
脈波測定方法
5か月前
個人
嚥下鍛錬装置
1か月前
個人
脈波測定方法
5か月前
個人
前腕誘導装置
22日前
個人
洗井間専家。
4か月前
個人
導電香
6か月前
個人
白内障治療法
4か月前
個人
ホバーアイロン
4か月前
個人
クリップ
6か月前
個人
片足歩行支援具
6か月前
個人
歯の修復用材料
1か月前
個人
矯正椅子
2か月前
個人
バッグ式オムツ
1か月前
個人
陣痛緩和具
1か月前
個人
シャンプー
3か月前
三生医薬株式会社
錠剤
4か月前
個人
口内洗浄具
5か月前
個人
歯の保護用シール
2か月前
個人
眼科診療車
7か月前
続きを見る