TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024151742
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023065381
出願日
2023-04-13
発明の名称
細胞培養基材、細胞培養基材の製造方法、コーティング剤、積層体、医療デバイス、積層体の製造方法、イムノクロマトグラフィ装置、及び、イムノクロマトグラフィ装置の製造方法
出願人
国立研究開発法人物質・材料研究機構
,
国立大学法人富山大学
代理人
スプリング弁理士法人
主分類
C12M
1/00 20060101AFI20241018BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 優れた細胞接着性を有する細胞培養基材の提供。
【解決手段】 樹脂基材と、樹脂基材上に形成された、以下の式(1)~(3)で表される繰り返し単位を含む、第1の重合体の硬化物を含む層と、を備える細胞培養基材。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024151742000031.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">81</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">147</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】 図9
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂基材と、
前記樹脂基材上に形成された、以下の式(1)~(3)で表される繰り返し単位を含む、第1の重合体の硬化物を含む層と、
を備える細胞培養基材。
TIFF
2024151742000022.tif
81
147
(式(1)中、L
1
は、-NH-、又は、酸素原子を表し、X
1
は光照射によりラジカルを発生する基を表し、R
1
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、式(2)中、X
2
は電荷的に中性な親水性基を有する基を表し、R
2
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、式(3)中、R
3
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、L
2
は、-S-を含む2価の基、又は、-NH-を表し、PAはポリアミノ酸残基を表す。)
続きを表示(約 2,800 文字)
【請求項2】
前記樹脂基材が、ポリオルガノシロキサンを含んで構成される、請求項1に記載の細胞培養基材。
【請求項3】
表面に凹凸パターン構造が形成された、請求項1又は2に記載の細胞培養基材。
【請求項4】
前記凹凸パターン構造が、凸部と凹部とが所定のピッチで略平行に繰り返して並び、前記凸部の延びる方向に略垂直な断面が鋸刃状の構造をなす、請求項3に記載の細胞培養基材。
【請求項5】
線維系細胞の培養用である、請求項4に記載の細胞培養基材。
【請求項6】
式(2)で表される前記繰り返し単位が、アミド構造を有する単位、ベタイン構造を有する単位、(ポリ)オキシアルキレン基を有する単位、及び、水素原子の1個以上がヒドロキシ基、又は、アルコキシ基で置換された1価の炭化水素基を有する基を有する単位からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の細胞培養基材。
【請求項7】
前記電荷的に中性な親水性基が、式(21)で表される基、式(22)で表される基、式(23)で表される基、式(24)で表される基、(ポリ)オキシアルキレン基、及び、水素原子の1個以上がヒドロキシ基、又は、アルコキシ基で置換された1価の炭化水素基を有する基からなる群より選択される少なくとも1種の基である、請求項1に記載の細胞培養基材。
TIFF
2024151742000023.tif
76
137
(式(21)中、*は結合位置を表し、R
61
、
R
62
は、それぞれ独立に水素原子、又は、炭素数が1~10個のヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であって、その水素原子の1個以上が、ヒドロキシ基、及び/又は、アルコキシ基で置換されてもよい1価の基を表し、式(22)中、*は結合位置を表し、L
21
は、-NH-、又は、酸素原子を表し、L
22
は炭素数が1~6個のアルキレン基、R
7
、R
8
はそれぞれ独立して炭素数が1~4個のアルキル基、L
23
は炭素数が1~4個のアルキレン基、Z
2
は-COO
-
、又は、-SO
3
-
を表し、式(23)中、*は結合位置を表し、L
24
は、-NH-、又は、酸素原子を表し、L
25
は、炭素数が1~6個のアルキレン基、L
26
は炭素数が1~4個のアルキレン基を表し、R
9
、R
10
、R
11
はそれぞれ独立して炭素数が1~4個のアルキル基を表し、式(24)中、R
63
は、水素原子の1個以上がヒドロキシ基、又は、アルコキシ基で置換された1価の炭化水素基を表す。)
【請求項8】
前記光照射によりラジカルを発生する基が、以下の式(g1)で表される基である、請求項1に記載の細胞培養基材。
TIFF
2024151742000024.tif
36
137
(式(g1)中、R
7
は置換基を有していてもよい炭素数6~30個のアリーレン基を表す。また、R
8
は、置換基を有していてもよい炭素数6~30個のアリール基を表す。また、*は結合位置を表す。)
【請求項9】
細胞培養基材の製造方法であって、
樹脂基材に、以下の式(1)、(2)、及び、(4)で表される繰り返し単位を含む第3の重合体を含むコーティング剤を用いてコーティング層を形成することと、
前記コーティング層に光照射して、前記第3の重合体を架橋させて、硬化物を形成するとともに、前記樹脂基材を構成する第2の重合体と、前記第3の重合体との間で共有結合を形成することと、
前記硬化物とポリアミノ酸とを反応させ、アミド結合、又は、チオエーテル結合を介して、前記硬化物に前記ポリアミノ酸を固定することと、を含む、細胞培養基材の製造方法。
TIFF
2024151742000025.tif
77
137
(式(1)中、L
1
は、-NH-、又は、酸素原子を表し、X
1
は光照射によりラジカルを発生する基を表し、R
1
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、式(2)中、X
2
は電荷的に中性な親水性基を有する基を表し、R
2
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、式(4)中、R
3
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、X
3
は、X
3
に隣接するカルボニル基の炭素原子と前記ポリアミノ酸のアミノ基との反応により脱離可能な基、又は、マレイミジル基を有する1価の基を表す。)
【請求項10】
以下の式(1)、(2)、及び、(4)で表される繰り返し単位を含む第3の重合体を含む、樹脂基材用のコーティング剤であって、
樹脂基材の表面に機能性分子を固定するために用いられ、
前記機能性分子は少なくともアミノ基、又は、メルカプト基を有する、コーティング剤。
TIFF
2024151742000026.tif
77
137
(式(1)中、L
1
は、-NH-、又は、酸素原子を表し、X
1
は光照射によりラジカルを発生する基を表し、R
1
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、式(2)中、X
2
は電荷的に中性な親水性基を有する基を表し、R
2
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種の基を表し、式(4)中、R
3
は、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭素数1~10個の炭化水素基からなる群より選択される少なくとも1種を表し、X
3
は、X
3
に隣接するカルボニル基の炭素原子と前記アミノ基との反応により脱離可能な基、又は、マレイミジル基を有する1価の基を表す。)
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞培養基材、細胞培養基材の製造方法、コーティング剤、積層体、医療デバイス、積層体の製造方法、イムノクロマトグラフィ装置、及び、イムノクロマトグラフィ装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ディッシュ等として知られる細胞培養基材の材質としては、ガラスや樹脂等が用いられてきた。近年、その材質として、樹脂、なかでも、ポリジメチルシロキサン(以下「PDMS」ともいう。)を使用すべき要望が強まっている。PDMSは、複雑な3次元形状であっても容易に成形可能であり、また、元来、細胞に対して不活性であるため、細胞培養基材をはじめ、マイクロ流路用の基材、及び、医療器具の基材等への応用が期待されている。
【0003】
一方で、PDMSの表面は疎水性で、水をはじき易く、細胞培養基材として使用するには、細胞が吸着・接着しにくいという問題があった。そのため、PMDSの表面を改質し、細胞培養基材とする技術が提案されている。このような技術として、特許文献1には、「ポリジメチルシロキサンの基材の表面に、水または水溶液を保持する溶液保持部が形成された試験用基材であって、前記溶液保持部は、親水性の表層を有する凹状部であり、前記表層の最大厚みが1μm以上である、ことを特徴とする試験用基材。」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-202352号公報
特開2021-123712号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
PDMSの表面改質には、プラズマ照射、及び/又は、電子線等の照射が用いられてきた。プラズマ照射等によれば、PDMSの表面にヒドロキシ基、カルボキシ基等の親水性基が生じ、細胞の接着性が改善される。
【0006】
しかし、本発明者らの検討によれば、プラズマ照射等による表面改質の効果は経時的に失われやすいことを知見している。すなわち、表面改質後に経時的に細胞が接着しにくくなったり、接着した細胞が剥離したりすることがあることを知見している。これは、PDMSのガラス転移温度が低いため、分子鎖の運動によって表面の状態が経時的に変化しやすい(表面に生成された置換基がバルク側に入ってしまう)ためであると考えられる。
従って、プラズマ照射等により親水化されたPDMS基材は、細胞培養基材としては、必ずしも十分な細胞接着性を有するとは言えなかった。
【0007】
そこで、本発明は、優れた細胞接着性を有する細胞培養基材の提供を課題とする。また、本発明は、細胞培養基材の製造方法、コーティング剤、積層体、積層体の製造方法、検査キット、及び、検査キットの製造方法の提供も課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を解決することができることを見出した。
【0009】
[1] 樹脂基材と、上記樹脂基材上に形成された、後述する式(1)~(3)で表される繰り返し単位を含む、第1の重合体の硬化物を含む層と、を備える細胞培養基材。
[2] 上記樹脂基材が、ポリオルガノシロキサンを含んで構成される、[1]に記載の細胞培養基材。
[3] 表面に凹凸パターン構造が形成された、[1]又は[2]に記載の細胞培養基材。
[4] 上記凹凸パターン構造が、凸部と凹部とが所定のピッチで略平行に繰り返して並び、上記凸部の延びる方向に略垂直な断面が鋸刃状の構造をなす、[3]に記載の細胞培養基材。
[5] 線維系細胞の培養用である、[4]に記載の細胞培養基材。
[6] 式(2)で表される上記繰り返し単位が、アミド構造を有する単位、ベタイン構造を有する単位、(ポリ)オキシアルキレン基を有する単位、及び、水素原子の1個以上がヒドロキシ基、又は、アルコキシ基で置換された1価の炭化水素基を有する基を有する単位からなる群より選択される少なくとも1種である、[1]に記載の細胞培養基材。
[7] 上記電荷的に中性な親水性基が、後述する式(21)で表される基、式(22)で表される基、式(23)で表される基、式(24)で表される基、(ポリ)オキシアルキレン基、及び、水素原子の1個以上がヒドロキシ基、又は、アルコキシ基で置換された1価の炭化水素基を有する基からなる群より選択される少なくとも1種の基である、[1]に記載の細胞培養基材。
[8] 上記光照射によりラジカルを発生する基が、後述する式(g1)で表される基である、[1]に記載の細胞培養基材。
[9] 細胞培養基材の製造方法であって、樹脂基材に、後述する式(1)、(2)、及び、(4)で表される繰り返し単位を含む第3の重合体を含むコーティング剤を用いてコーティング層を形成することと、上記コーティング層に光照射して、上記第3の重合体を架橋させて、硬化物を形成するとともに、上記樹脂基材を構成する第2の重合体と、上記第3の重合体との間で共有結合を形成することと、上記硬化物とポリアミノ酸とを反応させ、アミド結合、又は、チオエーテル結合を介して、上記硬化物に上記ポリアミノ酸を固定することと、を含む、細胞培養基材の製造方法。
[10] 後述する式(1)、(2)、及び、(4)で表される繰り返し単位を含む第3の重合体を含む、樹脂基材用のコーティング剤であって、樹脂基材の表面に機能性分子を固定するために用いられ、上記機能性分子は少なくともアミノ基、又は、メルカプト基を有する、コーティング剤。
[11] アミノ基、及び/又は、メルカプト基を有する機能性分子をその表面に固定するために用いられる積層体であって、樹脂基材と、上記樹脂基材上に形成され、上記機能性分子を固定するための前駆体層と、を有し、上記前駆体層は、後述する式(1)、(2)、及び、(4)で表される繰り返し単位を含む、第3の重合体の硬化物を含む、積層体。
[12] [11]に記載の積層体を含み、細胞培養容器、細胞培養シート、細胞捕捉フィルター、バイアル、プラスチックコート、バイアル、シリンジ、プラスチックコートシリンジ、アンプル、プラスチックコートアンプル、カートリッジ、ボトル、プラスチックコートボトル、パウチ、ポンプ、噴霧器、栓、プランジャー、キャップ、蓋、針、ステント、カテーテル、インプラント、コンタクトレンズ、マイクロ流路チップ、ドラッグデリバリーシステム材、人工血管、人工臓器、血液透析膜、ガードワイヤー、血液フィルター、血液保存パック、内視鏡、バイオチップ、糖鎖合成機器、成形補助材、及び、包装材からなる群より選択される1種である、医療デバイス。
[13] アミノ基、及び/又は、メルカプト基を有する機能性分子をその表面に固定するために用いられる積層体を製造するための、積層体の製造方法であって、樹脂基材に、後述する式(1)、(2)、及び、(4)で表される繰り返し単位を含む第3の重合体を含むコーティング剤を用いてコーティング層を形成することと、上記コーティング層に光照射して、上記第3の重合体を架橋させて、硬化物を形成するとともに、上記樹脂基材を構成する第2の重合体と、上記第3の重合体との間で共有結合を形成することと、を含む、積層体の製造方法。
[14] 検出対象と標準抗体とにより複合体を形成させ、上記複合体、又は、上記標準抗体を捕捉抗体で捕捉して検出するイムノクロマトグラフィ装置であって、樹脂基材であるメンブレンと、上記樹脂基材の主面の一部を占めるように配置された後述する式(1)、(2)、及び、(5)で表される繰り返し単位を含む、重合体の硬化物を含む層と、を備えるイムノクロマトグラフィ装置。
[15] 検出対象と標準抗体とにより複合体を形成させ、上記複合体、又は、上記標準抗体を捕捉抗体で捕捉して検出するイムノクロマトグラフィ装置を製造する、イムノクロマトグラフィ装置の製造方法であって、樹脂基材に、後述する式(1)、(2)、及び、(4)で表される繰り返し単位を含む第3の重合体を含むコーティング剤を用いてコーティング層を形成することと、上記コーティング層をパターン露光して、露光部において、上記第3の重合体を架橋させて、硬化物を形成するとともに、上記樹脂基材を構成する第2の重合体と、上記第3の重合体との間で共有結合を形成させることと、上記硬化物に、上記捕捉抗体を固定することと、を含む、イムノクロマトグラフィ装置の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、優れた細胞接着性を有する細胞培養基材が提供される。また、本発明によれば、細胞培養基材の製造方法、コーティング剤、積層体、積層体の製造方法、検査キット、及び、検査キットの製造方法も提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る