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公開番号
2024157863
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023072486
出願日
2023-04-26
発明の名称
金属材の表面処理方法、金属材、及び表面処理システム
出願人
国立大学法人富山大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C25D
11/18 20060101AFI20241031BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】多孔質層を有する陽極酸化皮膜を用いて着色する際に、多色化が容易でカラー画像形成も可能な金属材の表面処理方法、金属材、及び表面処理システムの提供を目的とする。
【解決手段】金属材の表面に多孔質層を有する陽極酸化皮膜を形成するステップを有し、前記陽極酸化皮膜の表面側に第1の着色層を形成するステップと、レーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかを照射することで前記第1の着色層を部分的に除去し、前記除去された部位に第2の着色層を形成するステップとを繰り返すことを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
金属材の表面に多孔質層を有する陽極酸化皮膜を形成するステップを有し、
前記陽極酸化皮膜の表面側に第1の着色層を形成するステップと、
レーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかを照射することで前記第1の着色層を部分的に除去し、前記除去された部位に第2の着色層を形成するステップとを繰り返すことを特徴とする金属材の表面処理方法。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記着色層は封孔処理後にレーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかを照射し、部分的に除去されることを特徴とする請求項1記載の金属材の表面処理方法。
【請求項3】
前記着色層は前記多孔質層に付着される、染料又はインクであることを特徴とする請求項2記載の金属材の表面処理方法。
【請求項4】
前記金属材は、アルミニウム及びその合金、マグネシウム及びその合金、チタン及びその合金のいずれかであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の金属材の表面処理方法。
【請求項5】
多孔質層を有する陽極酸化皮膜の表面に形成された第1の着色層と、前記第1の着色層の一部が除去された除去部位と、前記除去部位に形成された第2の着色層とを有することを特徴とする金属材。
【請求項6】
前記第1の着色層又は前記第2の着色層の一部が除去された除去部位と、前記除去部位に形成された第3の着色層を有することを特徴とする請求項5記載の金属材。
【請求項7】
前記金属材は、アルミニウム及びその合金、マグネシウム及びその合金、チタン及びその合金のいずれかであることを特徴とする請求項5又は6に記載の金属材。
【請求項8】
前記第1の着色層の一部がレーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかにより除去された除去部位であることを特徴とする請求項5に記載の金属材。
【請求項9】
前記第1の着色層又は前記第2の着色層の一部がレーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかにより除去された除去部位であることを特徴とする請求項6に記載の金属材。
【請求項10】
金属材の表面に形成された陽極酸化皮膜を着色する着色装置と、レーザー光を照射するレーザー光照射装置とを有し、前記レーザー光照射装置は入力された画像データに基づいて着色された陽極酸化皮膜上を線状又は2次元に走査する走査制御手段とを有することを特徴とする表面処理システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属材の表面に陽極酸化皮膜を形成した後に着色する表面処理方法、金属材、及び表面処理システムに関し、特に多色化が容易な表面処理方法、金属材、及び表面処理システムに係る。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、アルミニウム又はその合金からなる金属材の表面に無数の微細な孔からなる多孔質の陽極酸化皮膜を形成し、その後に染色した後に封孔処理することで耐食性に優れた着色被膜が得られる。
この場合に着色処理は、染料を溶解した浴に浸漬することで行われることから、原則的に一色になる。
【0003】
これまで多色化する場合には、特許文献1に示すように一旦、全体を染色した後に部分的にレジスト膜でマスキングし、他の部分を脱色あるいは、さらに着色したりする方法や、特許文献2に示すように部分的にスクリーン印刷した後に、染色する方法等、いずれも複雑なマスキング工程が必要であり、また多色化の自由度が低いものである。
特許文献3には、染色時間を部位により変化させることで着色に濃淡をつけることが記載されているが、これはグラデーションが可能でも多色化できるものではない。
特許文献4には、アルミニウムの陽極酸化皮膜にレーザー光を照射し、画像を形成することが記載されているが、この技術はレーザー光にて部分的に陽極酸化膜を溶解するのが目的であって、多色化を図るのには適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭60-75599号公報
特開昭61-163296号公報
特開2010-270350号公報
特開平11-78245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、多孔質層を有する陽極酸化皮膜を用いて着色する際に、多色化が容易でカラー画像形成も可能な金属材の表面処理方法、金属材、及び表面処理システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る金属材の表面処理方法は、金属材の表面に多孔質層を有する陽極酸化皮膜を形成するステップを有し、前記陽極酸化皮膜の表面側に第1の着色層を形成するステップと、レーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかを照射することで前記第1の着色層を部分的に除去し、前記除去された部位に第2の着色層を形成するステップとを繰り返すことを特徴とする。
【0007】
電解液中にて金属材を陽極にし、対極としてカーボンやSUS材等の陰極を配置し、電解処理を行うと金属材の表面には基部側の極く薄いバリアー層と、このバリアー層から表面に向けて無数のポーラス層を有する多孔質層が形成される。
このポーラス層は孔径が100~300nmレベルであり、深さがほぼ陽極酸化皮膜の厚さに相当し、吸着活性に優れる。
【0008】
したがって、この陽極酸化皮膜が形成された金属材を染料やインク等の着色剤の溶液とデッピングやスプレー等にて接触させると、着色剤(色素)が多孔質層の表面側に吸着(付着)され着色される。
しかし、この着色剤が吸着されるのはポーラス層の極く表面側に限られている。
そこで本発明は、この着色層をレーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかの照射にて除去し、第2の着色剤を新たに、このポーラス層に吸着させることが出来た点に特徴がある。
したがって、この第2の着色層をレーザー光、電子ビームまたはイオンビームのいずれかの照射(以下、必要に応じてレーザー光等と称する。)にて除去し、さらに第3の着色剤で着色することを繰り返すことも可能である。
よって、本発明は一回の陽極酸化処理にて得られた多孔質層を利用して容易に多色化が可能となる。
【0009】
陽極酸化皮膜の多孔質層の表面側に着色剤を吸着させただけでは耐食性等が劣るから一般的には封孔処理が行われる。
本発明においてもレーザー光等の照射と、着色を繰り返し、最後に封孔処理してもよく、また着色工程毎に一旦封孔処理を行い、着色層を安定化させた後にレーザー光等を照射し、封孔処理した着色層を部分的に除去するようにすることもできる。
【0010】
本発明において、着色層を形成するのに用いられる着色剤は、ポーラス層に吸着されるものであれば制限されない。
例えば、有機又は無機の染料、インク、蛍光塗料等が例として挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)
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