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公開番号
2025040996
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-26
出願番号
2023148032
出願日
2023-09-13
発明の名称
金属皮膜の成膜装置
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C25D
17/00 20060101AFI20250318BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】成膜時に陽極に付着したガスを取り除くことができる金属皮膜の成膜装置を提供する。
【解決手段】陽極11と、陽極11とともにめっき液Lを収容する収容体15と、陽極11と対向した位置に形成された収容体15の開口部15dを覆う電解質膜13とを備えて、電解めっきにより、電解質膜13に接触した基材Bに金属皮膜Fを成膜する成膜装置1である。陽極11は、複数の貫通部11cが形成された陽極であり、陽極11の表面のうち、電解質膜13と対向する対向面11aと反対側に位置する裏面11bには、裏面11bと接触する可動式の刷毛部材12が配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
陽極と、前記陽極とともにめっき液を収容する収容体と、前記陽極と対向した位置に形成された前記収容体の開口部を覆う電解質膜とを備え、電解めっきにより、前記電解質膜に接触した基材に金属皮膜を成膜する金属皮膜の成膜装置であって、
前記陽極は、複数の貫通部が形成された陽極であり、
前記陽極の表面のうち、前記電解質膜と対向する対向面と反対側に位置する裏面には、前記裏面と接触する可動式の刷毛部材が配置されていることを特徴とする金属皮膜の成膜装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解質膜を利用して電解めっきにより金属皮膜を成膜する成膜装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、この種の成膜装置として、陽極とめっき液を収容体に収容し、陽極と対向した位置に形成された収容体の開口部を電解質膜で覆った成膜装置が提案されている(たとえば特許文献1参照)。この成膜装置を用いて、基材に金属皮膜を成膜する際には、電解質膜に基材を接触した状態で、陽極と基材の表面に電圧を印加する。これにより、めっき液に含まれる金属イオンが、電解質膜を通過し、基材の表面で還元されて金属が析出し、金属皮膜が成膜される。成膜時には、めっき液に含まれる水などが分解して、陽極の表面にガスが生成されるため、成膜装置には、陽極を振動させる振動部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-169399号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、振動部の振動エネルギと、めっき液内の浮力により、陽極の表面で生成されたガスが、陽極の表面から脱離することができるが、ガスが微細な場合や、陽極に付着した箇所によっては、ガスを陽極から取り除くことは難しい。特に、収容体内にガスが残留すると、ガスは圧縮性の流体であるため、所望の圧力にめっき液を加圧しながら、安定して金属皮膜を成膜することは難しい。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、成膜時に陽極に付着したガスを取り除くことができる金属皮膜の成膜装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題に鑑みて、本発明に係る金属皮膜の成膜装置は、陽極と、前記陽極とともにめっき液を収容する収容体と、前記陽極と対向した位置に形成された前記収容体の開口部を覆う電解質膜とを備え、電解めっきにより、前記電解質膜に接触した基材に金属皮膜を成膜する金属皮膜の成膜装置であって、前記陽極は、複数の貫通部が形成された陽極であり、前記陽極の表面のうち、前記電解質膜と対向する対向面と反対側に位置する裏面には、前記裏面と接触する可動式の刷毛部材が配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、可動式の刷毛部材を、陽極に接触させながら、刷毛部材を可動させることにより、陽極に付着したガスを取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
(a)は、本実施形態に係る金属皮膜の成膜装置の模式図であり、(b)は、(a)に示す成膜装置の陽極に付着したガスの除去を説明するための模式図である。
(a)は、変形例に係る金属皮膜の成膜装置の模式図であり、(b)は、(a)に示す成膜装置の陽極に付着したガスの除去を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1(a)および(b)に示すように、成膜装置1は、電解めっきにより、金属皮膜Fを基材Bに成膜する成膜装置である。成膜装置1は、陽極11と、電解質膜13と、陽極11と基材Bとの間に電圧を印加する電源14と、を備える。成膜装置1は、陽極11およびめっき液Lを収容した収容体15と、基材Bを載置する載置台40と、収容体15内のめっき液Lを加圧する加圧装置60と、をさらに備えている。
【0010】
成膜装置1は、収容体15を昇降させる直動アクチュエータ70を備えている。直動アクチュエータ70には、本体71に対して直動する直動ロッド72が設けられている。収容体15の先端に取り付けられた直動ロッド72を、本体71に対して上下方向に移動させることにより、収容体15を昇降することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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