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公開番号2024160180
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-12
出願番号2023075355
出願日2023-04-30
発明の名称登高器
出願人有限会社ケンテックシステムズ
代理人個人
主分類B66D 1/74 20060101AFI20241105BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】登高器に対する稼働停止時の充電式電動ドライバの損壊を防止する。
【解決手段】充電式電動ドライバにより駆動可能な入力軸1Aと、ロープを巻き掛け可能なプーリと結合された出力軸を有し、入力軸1Aに加えられた正回転を減速して出力軸に伝達する差動減速式の減速手段を備えた登高器100Aであって、入力軸1Aに装着されて、入力軸1Aの正回転を許容し、逆回転を制限するためのワンウエイクラッチ部401と、入力軸1Aの軸周りへのワンウエイクラッチ部401の回転を拘束したり、解除したりする回転拘束・解除部402とを備えた。登高は、ワンウエイクラッチ部401の回転を拘束した状態にして、充電式電動ドライバにより入力軸を登高方向へ正回転駆動することで行い、下降は、ワンウエイクラッチ部401の回転拘束を解除し、ユーザの体重が掛かった入り口側ロープに生じる張力によりプーリと減速手段を逆回転可能にすることで行う。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
回転式電動工具により駆動可能な入力軸と、ロープを巻き掛け可能なプーリと結合された出力軸を有し、入力軸に加えられた正回転を減速して出力軸に伝達する差動減速式の減速手段と、を備えた登高器を用いて、ロープの一端側を高所に支点確保して登高器のプーリの入り口側から出口側に巻掛けるとともに、登高器にユーザの体重を支持させた状態で、入力軸に回転式電動工具を連結し、入力軸を登高方向へ正回転駆動することにより、プーリを正回転してロープをプーリの入り口側から出口側へ移動させて登高したり、入力軸から回転式電動工具を外し、ユーザの体重が掛かった入り口側ロープに生じる張力によりプーリを逆回転させて下降したりする登高器を用いた登下降方法であって、
予め登高器の入力軸に、正回転を許容し、逆回転を制限するワンウエイクラッチ部を装備しておき、
登高は、ワンウエイクラッチ部の入力軸周りの回転を拘束した状態にして、回転式電動工具により入力軸を登高方向へ正回転駆動することで行い、
下降は、ワンウエイクラッチ部の入力軸周りの回転拘束を解除し、ユーザの体重が掛かった入り口側ロープに生じる張力によりプーリと減速手段を逆回転可能にすることで行うこと、
を特徴とする登高器を用いた登下降方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
回転式電動工具に装着した駆動軸を入力軸に連結させて駆動するようにし、
駆動軸に、正回転力を入力軸に伝達し、逆回転力は伝達しない第2のワンウエイクラッチ部を装備したこと、
を特徴とする請求項1記載の登高器を用いた登下降方法。
【請求項3】
ワンウエイクラッチ部に対し、ブレーキを掛けることで入力軸周りの回転を拘束し、ブレーキを解除することで入力軸周りの回転拘束を解除するようにしたこと、
を特徴とする請求項1または2記載の登高器を用いた登下降方法。
【請求項4】
回転式電動工具により駆動可能な入力軸と、ロープを巻き掛け可能なプーリと結合された出力軸を有し、入力軸に加えられた正回転を減速して出力軸に伝達する差動減速式の減速手段と、を備えた登高器であって、
入力軸に着脱自在または着脱不能に装着されて、入力軸の正回転を許容し、逆回転を制限するためのワンウエイクラッチ部と、
入力軸の軸周りへのワンウエイクラッチ部の回転を拘束したり、解除したりする回転拘束・解除部と、
を備えたこと、
を特徴とする登高器。
【請求項5】
回転式電動工具に装着した駆動軸を入力軸に連結させて駆動するようにし、
駆動軸に、正回転力を入力軸に伝達し、逆回転力は伝達しない第2のワンウエイクラッチ部を装備したこと、
を特徴とする請求項4記載の登高器。
【請求項6】
回転拘束・解除部は、ワンウエイクラッチ部に対し、ブレーキを掛けることで回転を拘束し、ブレーキを解除することで回転拘束を解除するブレーキ機構からなること、
を特徴とする請求項4または5記載の登高器。
【請求項7】
ブレーキ機構は、
ワンウエイクラッチ部に固定されたブレーキドラム部と、
ブレーキドラム部の外周に沿って設けられたブレーキバンド部と、
ブレーキバンド部を常時はブレーキドラム部に押圧付勢し、押圧解放操作を受けて押圧を解放する押圧・解放部と、
を含むこと、
を特徴とする請求項6記載の登高器。
【請求項8】
押圧・解放部は、
ユーザが押圧解放操作を行なう操作部を含むこと、
を特徴とする請求項7記載の登高器。
【請求項9】
押圧・解放部は、
プーリの出口側ロープを掴んで掛合し、下方へ押し下げることで押圧解放操作可能な操作部を備えたこと、
を特徴とする請求項7記載の動力式登高器。
【請求項10】
プーリに巻き掛けるロープを掛け止める掛け止め部、またはプーリに巻き掛けるロープとは別のロープ類またはカラビナ類を取り付ける取り付け部を備えたこと、
を特徴とする請求項4または5記載の登高器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は登高器を用いた登下降方法及び登高器に係り、とくに動力を用いた登下降方法及び登高器に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
本願出願人は先に、電動ドライバなどの携帯式の回転式電動工具を用いて登高を可能にした登高器を発明した(特許第6507463号公報)。この登高器は、小型で場所を採らず、商用電源の設備が無い場所での使用を可能としたものである。
【0003】
具体的には例えば特許第6507463号公報の図23乃至図26に示す例では、本願に添付した図1乃至図4の登高器100の如く、回転式電動工具の一例としての充電式電動ドライバ600のチャック601に装着した駆動軸602(駆動用先端工具、図8参照)を着脱自在に連結可能な入力軸1と、ロープ2を着脱自在に巻き掛け可能なプーリ3と結合された出力軸4を有し、入力軸1に加えられた回転を減速して出力軸4に伝達する差動減速式の減速装置5と、減速装置5の前面が装着された支持体6と、支持体6の前面上端部に設けられて、支持体6の前側に配置されたプーリ3に巻き掛けられるロープ2の入口と出口を形成する入口部7及び出口部8を含むロープ出入口部9と、支持体6の前面に設けられて、ロープ2の入口側が外側に引き出されるのを制限するカム式の制限手段300と、支持体6の下部に設けられて他のロープ類やカラビナ等を取り付けるための取付孔11と、支持体6の右上の前後両面に設けられてロープ2の出口側を巻き掛けて掛け止め可能とする掛け止め部12、13と、支持体6の前面下部に軸支されて、プーリ3の前面及び側面を開閉自在に囲むプーリカバー14と、支持体6の背面に装着されて減速装置5の側面及び背面を覆う密閉ケース15と、を備えたものである。減速装置5と密閉ケース15により、減速手段50が構成されている(なお図1には制限手段300は省略してある)。
【0004】
密閉ケース15の背面の中央には、駆動軸602を挿脱可能な開口16が形成されている。入力軸1は円柱状の軸孔17にキー溝18が設けられており、図8に示す如く、充電式電動ドライバ600のチャック601にキー部603付の円柱状の駆動軸602を取り付け、キー部603をキー溝18に嵌合しながら軸孔17に駆動軸602を差し込んで連結し、充電式電動ドライバ600を駆動することで、入力軸1を回転可能となっている。出力軸4は支持体6の開口(図示せず)から正面側に突出しており、端部にプーリ3が結合されている。
【0005】
減速装置5は、サイクロイド減速機構またはトロコイド減速機構による減速比の大きい差動減速機構を内蔵し、入力軸1の回転を減速して出力軸4に伝達する。ここでは一例として減速装置5は、入力軸1と出力軸4が反対方向に回転するタイプとし、ロープ牽引装置の正面側から見て、入力軸1が時計方向に回転し、出力軸4が反時計方向に回転する方向を正回転方向とする。減速装置5には、例えば入出力軸が同軸な転動ボール式減速機、ピン式サイクロ減速機などを用いることができる。
【0006】
カム式の制限手段300は、支持体6の正面側右上部で、出口部8とプーリ3と掛け止め部12の間に装着されている。制限手段300の内、301は支持体6の正面側の右上部に装着された支持プレートであり、右側部がU字状に折り曲げられて内側に回動軸304が回転自在に装着された折り曲げ部305となっている。回動軸304には外周部306に多数の歯307が突設されたカム308の基端部が嵌着されている。カム308は回動軸304を回動中心として後述するロープ当接部のロープ溝に通されたロープに対し接近する方向と、離間する方向に回動可能となっている(図3の矢印M、N参照)。回動軸304とカム308の間には、カム308を常時、図2、図3の反時計方向へ付勢するゼンマイバネ(図示せず)が介装されている。
【0007】
カム308の真ん中近くに回動軸309が回転自在に装着されており、この回動軸309にL字状の解除操作部材310の基端部が嵌着されている。解除操作部材310の角部には支持体6の前方へ突出した円柱状の操作突起311が装着されており、操作突起311を指で操作することで回動軸309を中心として解除操作部材310を回動自在になっている(図3の矢印O、Q参照)。解除操作部材310の先端側はJ字状に折曲されて支持プレート301の折り曲げ部305の外側に係脱自在に係合する係合部312となっている。回動軸309と解除操作部材310の間には、解除操作部材310を常時、図2、図3の時計方向へ付勢するゼンマイバネ(図示せず)が介装されている。
【0008】
プーリ3に巻きかけられるロープ2の入り口側と出口側を左右に分離する分離部40は図3の右側が斜め下方向へ鷲鼻状に延設されてプーリ3のH字溝31(図6参照)の中に遊挿されたロープ当接部45となっており、ロープ当接部45の外側面側に断面が円弧状のロープ溝46が形成されている。プーリカバー14は、図2の右上部分の側面に開口140が形成されており、カム308と解除操作部材310が回動してもプーリカバー14と干渉しないようになっている。
【0009】
図1乃至図4の如く構成された登高器を例えば、建物外壁に沿った登高に用いる場合のロープ装填方法を説明すると、予め、図5に示す如くロープ2の一端側を建物400の屋上のパラペット401に固定して支点確保し、他端側を地上に垂らしておく。
地上のハーネス(図示せず)を装着したユーザUはまず制限手段300の操作突起311を指で操作し、カム308の回動と解除操作部材310の回動を平行して行い、図6の如く係合部312を折り曲げ部305の外側に係合しておく。プーリカバー14を開いてロープ2の一端側を入口部7のロープ挿通溝20に挿入し、分離部40の左側を通してプーリ3に一周弱巻き掛け、分離部40のロープ案内部45のロープ溝46に嵌め、出口部8のロープ挿通溝21に挿入したのち(図6参照)、掛け止め部12、13に巻き掛けて掛け止める。
【0010】
そしてプーリカバー14を閉じるとともに、解除操作部材310の操作突起311を指で操作し、係合部312の係合を外し、カム308の回動と解除操作部材310の回動を平行して行い、カム308をロープ109に接近させて指を離す。カム308はゼンマイバネにより外周部307がロープ方向に回動付勢されてロープ2をロープ当接部45に押接する(図7参照)。ロープ2にプーリ3のロープ出口近く(ロープ溝46の入口近く)から出口部8に向かう方向(図7の矢印T参照)の力が掛かっているとき、カム308に時計方向の外力が加わるが、外周部307がロープ溝46に嵌ったロープ110から離間する方向なのでカム308は容易に時計方向へ回動し、出口側ロープ2aの出口部8から外側方向への移動が許容される。反対に、ロープ2に入口部7から上方へ引っ張る方向(図7の矢印U参照)の力が掛かったとき、カム308に反時計方向の外力が加わるが、外周部307がロープ溝46に嵌ったロープ2に接近する方向なのでカム308は外周部307がロープ2に食い込んで移動を制限する(ロープ2がカム308とロープ当接部45の間に挟持される)。
(【0011】以降は省略されています)

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