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公開番号
2024092290
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-08
出願番号
2022208120
出願日
2022-12-26
発明の名称
巻上機
出願人
株式会社キトー
代理人
IAT弁理士法人
主分類
B66D
1/46 20060101AFI20240701BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約
【課題】 荷の上げ下げにおける作業を効率良く行う。
【解決手段】 本発明の巻上機は、モータと、モータを駆動するモータ制御部と、駆動するモータの負荷を算出する負荷算出部と、を有し、負荷算出部は、所定の回転速度で駆動するモータの負荷を算出し、モータ制御部は、モータの定格負荷に対する、負荷算出部にて算出されたモータの負荷の比率が第1値以下となるとき、モータの回転速度を、所定の回転速度を超過した第1速度に加速し、比率が第1値を超過し且つ当該第1値よりも高い第2値以下となるとき、モータの回転速度を、所定の回転速度を超過し且つ第1速度未満となる第2速度に加速し、比率が第2値を超過するとき、モータの回転速度を、所定の回転速度を超過し且つ第2速度未満となる第3速度に加速するものである。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
モータと、
前記モータを駆動するモータ制御部と、
駆動する前記モータの負荷を算出する負荷算出部と、
を有し、
前記負荷算出部は、所定の回転速度で駆動する前記モータの負荷を算出し、
前記モータ制御部は、
前記モータの定格負荷に対する、前記負荷算出部にて算出された前記モータの負荷の比率が第1値以下となるとき、前記モータの回転速度を、前記所定の回転速度を超過した第1速度に加速し、
前記比率が前記第1値を超過し且つ当該第1値よりも高い第2値以下となるとき、前記モータの回転速度を、前記所定の回転速度を超過し且つ前記第1速度未満となる第2速度に加速し、
前記比率が前記第2値を超過するとき、前記モータの回転速度を、前記所定の回転速度を超過し且つ前記第2速度未満となる第3速度に加速する
ことを特徴とする巻上機。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
第1スイッチ及び第2スイッチを含む2段押しスイッチを有し、
前記モータ制御部は、前記第1スイッチがオンとなるとき、前記モータを前記所定の回転速度で駆動し、
前記負荷算出部は、少なくとも前記第1スイッチがオンとなるとき、前記第2スイッチのオンオフに関わらず、前記所定の回転速度で駆動する前記モータの負荷の算出を行い、
前記モータ制御部は、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチがオンとなるとき、前記負荷算出部における前記モータの負荷の算出が行われるまで、前記モータの回転速度の加速を待機して、前記モータを前記所定の回転速度で駆動することを特徴とする請求項1に記載の巻上機。
【請求項3】
前記モータ制御部は、前記第2スイッチがオンからオフとなり前記第1スイッチのみがオンとなり、前記モータを前記所定の回転速度に減速している途中で、前記第2スイッチが再度オンとなるときには、前記モータの回転速度を前記第2スイッチが再度オンとなったときの回転速度に保持し、
前記負荷算出部は、前記モータの回転速度が、前記第2スイッチが再度オンとなるときの回転速度に保持された状態で、前記モータの負荷を再度算出し、
前記モータ制御部は、前記モータにおける回転速度を、前記負荷算出部により再度算出された負荷に応じた回転速度に加速することを特徴とする請求項2に記載の巻上機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物の上げ下げを行うロープホイストやチェーンブロックなどの巻上機に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ロープホイストやチェーンブロックなどの巻上機は、フックに荷を掛けた状態で操作スイッチ等の操作を行なって重量のある荷物の上げ下げを行うものである。このような巻上機の中には、荷物の上げ下げ時に駆動するモータの負荷を検出し、検出されたモータの負荷が軽負荷であるか否かの判定を行い、当該判定の結果に基づいて、モータの回転速度を、軽負荷時の回転速度または重負荷時の回転速度に加速するものがある(特許文献1参照)。
【0003】
巻上機では、例えば荷の上げ作業を行うとき、荷を掛けたフックを吊り下げるロープやチェーンなどが弛んでいる状態から巻き上げることが多い。ロープやチェーンの巻き上げ時に、ロープやチェーンが弛んだ状態から張った状態に変化するとき、モータの負荷が急激に増大(変化)する。したがって、モータの負荷を正確に検出するためには、モータの負荷の検出は、モータの負荷が安定している状態、すなわち、ロープやチェーンが張った状態かつ一定速度で荷を上げているときに実行する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6312951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の2段押しスイッチを有する巻上機では、当該2段押しスイッチの押圧操作によって、低速運転と高速運転とを切替えることができる。また、この他に、高速運転で負荷検出(負荷判定)を行い、重負荷と判定した場合に例えば5m/min、軽負荷と判定した場合には例えば8m/minにまで加速することで、作業効率を高めるようにした巻上機も存在する。このような巻上機では、モータの負荷が重負荷であると判定された場合のモータの回転速度は、モータの負荷が定格負荷となることを想定した回転速度に設定されている。その一方で、巻上機を用いて実際に荷を上げ下げする作業では、モータの負荷が定格負荷となることは多くない。したがって、モータの負荷が重負荷であると判定された場合には、モータの負荷が定格負荷より小さい場合であってもモータの回転速度が十分に速くなく、荷物の上げ下げにいまだ時間がかかり、作業効率が十分に高められているとはいえなかった。このような巻上機で作業効率を十分に高めるために重負荷でのモータの回転速度を上げようとすると、より高出力のモータを採用しなければならず、コストアップにつながるといった問題があった。
【0006】
また、このような2段押しスイッチを有する巻上機では、当該2段押しスイッチが2段目まで押圧操作された場合に、低速運転(例えば0.8m/min)から第一高速運転(例えば5m/min)まで加速し、その後、速度が安定した状態で負荷検出(負荷判定)を行い、この負荷判定で軽負荷と判定した場合に第二高速運転(例えば8m/min)までさらに加速するようになっている。そのため、低速運転(例えば0.8m/min)から第一高速運転(例えば5m/min)までの増速幅が大きく、モータ負荷が安定するまでに時間を要することになり、応答性が悪く作業効率向上の妨げとなるといった問題もあった。
【0007】
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、コストアップをすることなく、荷の上げ下げにおける作業を効率良く行えるようにした巻上機を提供することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点の巻上機は、モータと、モータを駆動するモータ制御部と、駆動するモータの負荷を算出する負荷算出部と、を有し、負荷算出部は、所定の回転速度で駆動するモータの負荷を算出し、モータ制御部は、モータの定格負荷に対する、負荷算出部にて算出されたモータの負荷の比率が第1値以下となるとき、モータの回転速度を、所定の回転速度を超過した第1速度に加速し、比率が第1値を超過し且つ当該第1値よりも高い第2値以下となるとき、モータの回転速度を、所定の回転速度を超過し且つ第1速度未満となる第2速度に加速し、比率が第2値を超過するとき、モータの回転速度を、所定の回転速度を超過し且つ第2速度未満となる第3速度に加速するものである。
【0009】
また、上述の発明において、第1スイッチ及び第2スイッチを含む2段押しスイッチを有し、モータ制御部は、第1スイッチがオンとなるとき、モータを所定の回転速度で駆動し、負荷算出部は、少なくとも第1スイッチがオンとなるとき、第2スイッチのオンオフに関わらず、所定の回転速度で駆動するモータの負荷の算出を行い、モータ制御部は、第1スイッチ及び第2スイッチがオンとなるとき、負荷算出部におけるモータの負荷の算出が行われるまで、モータの回転速度の加速を待機して、モータを所定の回転速度で駆動する、ことが好ましい。
【0010】
また、上述の発明において、モータ制御部は、第2スイッチがオンからオフとなり第1スイッチのみがオンとなり、モータを所定の回転速度に減速している途中で、第2スイッチが再度オンとなるときには、モータの回転速度を第2スイッチが再度オンとなったときの回転速度に保持し、負荷算出部は、モータの回転速度が、第2スイッチが再度オンとなるときの回転速度に保持された状態で、モータの負荷を再度算出し、モータ制御部は、モータにおける回転速度を、負荷算出部により再度算出された負荷に応じた回転速度に加速する、ことが好ましい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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