TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024159136
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074929
出願日2023-04-28
発明の名称船舶推進システム、船舶の推進制御方法、及び船舶の推進制御プログラム
出願人川崎重工業株式会社
代理人個人
主分類B63H 3/10 20060101AFI20241031BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】船舶の加速完了までの時間を短縮する。
【解決手段】船舶推進システム100は、駆動力を発生する主機3と、主機3の駆動力によって回転する可変ピッチプロペラ4と、可変ピッチプロペラ4の回転速度及び翼角を制御する制御装置6とを備えている。制御装置6は、速力を増加させる増速制御を実行する。増速制御は、可変ピッチプロペラ4の回転速度及び翼角を目標速力に応じて増加させる通常増速制御と、通常増速制御に比べて可変ピッチプロペラ4の回転速度を可変ピッチプロペラ4の翼角よりも優先して増加させる優先増速制御とを含む。優先増速制御は、所定の第1終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラ4の回転速度の増加を押し上げるブースト制御、及び、所定の第2終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラの翼角の増加を制限するリミット制御の少なくとも一方を含む。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
駆動力を発生する主機と、
前記主機の駆動力によって回転する可変ピッチプロペラと、
前記可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、速力を増加させる増速制御を実行し、
前記増速制御は、前記可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を目標速力に応じて増加させる通常増速制御と、前記通常増速制御に比べて前記可変ピッチプロペラの回転速度を前記可変ピッチプロペラの翼角よりも優先して増加させる優先増速制御とを含み、
前記優先増速制御は、所定の第1終了条件が満たされるまで前記可変ピッチプロペラの回転速度の増加を押し上げるブースト制御、及び、所定の第2終了条件が満たされるまで前記可変ピッチプロペラの翼角の増加を制限するリミット制御の少なくとも一方を含む船舶推進システム。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
請求項1に記載の船舶推進システムにおいて、
前記制御装置は、
前記増速制御において前記可変ピッチプロペラの回転速度を増加させる際に前記可変ピッチプロペラの回転速度の目標値に基づいて前記主機の回転速度を制御し、
前記優先増速制御において少なくとも前記ブースト制御を実行し、
前記ブースト制御において、前記通常増速制御に比べて、前記主機の回転速度の制御量を増加させる船舶推進システム。
【請求項3】
請求項2に記載の船舶推進システムにおいて、
前記制御装置は、
前記増速制御において前記可変ピッチプロペラの回転速度を増加させる際に前記可変ピッチプロペラの回転速度の目標値と実値との偏差に応じて前記主機の回転速度を制御し、
前記ブースト制御において前記目標値及び前記偏差の少なくとも一方を増加させる船舶推進システム。
【請求項4】
請求項3に記載の船舶推進システムにおいて、
前記制御装置は、前記ブースト制御において前記目標値及び前記偏差の少なくとも一方を増加させる際の増加量を前記偏差に応じて変化させる船舶推進システム。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1つに記載の船舶推進システムにおいて、
前記第1終了条件は、前記可変ピッチプロペラの回転速度の目標値と実値との偏差が所定の閾値以下となること、又は、前記優先増速制御の開始から所定期間経過することである船舶推進システム。
【請求項6】
請求項1乃至4の何れか1つに記載の船舶推進システムにおいて、
前記制御装置は、
前記増速制御において前記可変ピッチプロペラの翼角を増加させる際に前記翼角を前記翼角の目標値まで経時的に変化させ、
前記優先増速制御を実行する場合に少なくとも前記リミット制御を実行し、
前記リミット制御において、前記通常増速制御に比べて、前記翼角の変化率を低減させる船舶推進システム。
【請求項7】
請求項1乃至4の何れか1つに記載の船舶推進システムにおいて、
前記制御装置は、前記優先増速制御において少なくとも前記リミット制御を実行し、
前記リミット制御における前記翼角の増加の制限は、前記翼角の増加の一時停止である船舶推進システム。
【請求項8】
請求項1乃至4の何れか1つに記載の船舶推進システムにおいて、
前記第2終了条件は、前記主機の回転速度の実値が速力の目標値に応じて定められる所定回転速度よりも大きくなること、又は、前記優先増速制御の開始から所定期間経過することである船舶推進システム。
【請求項9】
駆動力を発生する主機と前記主機からの駆動力によって回転する可変ピッチプロペラとを備えた船舶の推進制御方法において、
前記可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を目標速力に応じて増加させることによって速力を増加させる通常増速制御を実行することと、
前記通常増速制御に比べて前記可変ピッチプロペラの回転速度を前記可変ピッチプロペラの翼角よりも優先して増加させることによって速力を増加させる優先増速制御を実行することとを含み、
前記優先増速制御は、所定の第1終了条件が満たされるまで前記可変ピッチプロペラの回転速度の増加を押し上げるブースト制御、及び、所定の第2終了条件が満たされるまで前記可変ピッチプロペラの翼角の増加を制限するリミット制御の少なくとも一方を含む船舶の推進制御方法。
【請求項10】
駆動力を発生する主機と前記主機からの駆動力によって回転する可変ピッチプロペラとを備えた船舶の制御をコンピュータに実行させるための船舶の推進制御プログラムにおいて、
前記可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を目標速力に応じて増加させることによって速力を増加させる通常増速制御と、
前記通常増速制御に比べて前記可変ピッチプロペラの回転速度を前記可変ピッチプロペラの翼角よりも優先して増加させることによって速力を増加させる優先増速制御とをコンピュータに実行させ、
前記優先増速制御は、所定の第1終了条件が満たされるまで前記可変ピッチプロペラの回転速度の増加を押し上げるブースト制御、及び、所定の第2終了条件が満たされるまで前記可変ピッチプロペラの翼角の増加を制限するリミット制御の少なくとも一方を含む船舶の推進制御プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
ここに開示された技術は、船舶推進システム、船舶の推進制御方法、及び、船舶の推進制御プログラムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、可変ピッチプロペラを備えた船舶が開示されている。可変ピッチプロペラは、翼角を自在に変更させることができる。翼角を変更することにより、推進出力を変更することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実用新案登録第3133448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、船舶を増速させる場合には、可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角の両方を経時的に増加させる。しかし、可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角の両方を経時的に増加させても速力が所望通りに増加せず、加速完了までに時間を要する場合がある。
【0005】
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加速完了までの時間を短縮することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示された船舶推進システムは、駆動力を発生する主機と、主機の駆動力によって回転する可変ピッチプロペラと、可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を制御する制御装置とを備え、制御装置は、速力を増加させる増速制御を実行し、増速制御は、可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を目標速力に応じて増加させる通常増速制御と、通常増速制御に比べて可変ピッチプロペラの回転速度を可変ピッチプロペラの翼角よりも優先して増加させる優先増速制御とを含み、優先増速制御は、所定の第1終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラの回転速度の増加を押し上げるブースト制御、及び、所定の第2終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラの翼角の増加を制限するリミット制御の少なくとも一方を含む。
【0007】
ここに開示された船舶の推進制御方法は、駆動力を発生する主機と主機からの駆動力によって回転する可変ピッチプロペラとを備えた船舶の推進制御方法であって、可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を目標速力に応じて増加させることによって速力を増加させる通常増速制御を実行することと、通常増速制御に比べて可変ピッチプロペラの回転速度を可変ピッチプロペラの翼角よりも優先して増加させることによって速力を増加させる優先増速制御を実行することとを含み、優先増速制御は、所定の第1終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラの回転速度の増加を押し上げるブースト制御、及び、所定の第2終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラの翼角の増加を制限するリミット制御の少なくとも一方を含む。
【0008】
ここに開示された船舶の推進制御プログラムは、駆動力を発生する主機と主機からの駆動力によって回転する可変ピッチプロペラとを備えた船舶の制御をコンピュータに実行させるための船舶の推進制御プログラムであって、可変ピッチプロペラの回転速度及び翼角を目標速力に応じて増加させることによって速力を増加させる通常増速制御と、通常増速制御に比べて可変ピッチプロペラの回転速度を可変ピッチプロペラの翼角よりも優先して増加させることによって速力を増加させる優先増速制御とをコンピュータに実行させ、優先増速制御は、所定の第1終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラの回転速度の増加を押し上げるブースト制御、及び、所定の第2終了条件が満たされるまで可変ピッチプロペラの翼角の増加を制限するリミット制御の少なくとも一方を含む。
【発明の効果】
【0009】
前記船舶推進システムによれば、加速完了までの時間を短縮できる。
【0010】
前記推進制御方法によれば、加速完了までの時間を短縮できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
発電船
19日前
個人
シーアンカー
2か月前
個人
船舶用プロペラ
8か月前
個人
水難救命スーツ
10か月前
個人
流体抵抗低減省エネ船
7か月前
個人
浮体式洋上風力発電方式
11か月前
小柳建設株式会社
台船
2か月前
個人
海流発電用三胴船
11か月前
個人
簡易型ライフジャケット
9か月前
ウラカミ合同会社
曳航ロボット
3か月前
個人
船舶推進装置
9か月前
炎重工株式会社
移動体
1か月前
個人
水陸両用移動装置
3か月前
ヤマハ発動機株式会社
船舶
10か月前
ダイハツ工業株式会社
ジャケット
4か月前
個人
浮体式足場のブイ組立体
9か月前
株式会社テラサン
位置保持システム
1か月前
個人
キャタピラ推進式高速船
6か月前
誠加興業股分有限公司
呼吸用マスク
3か月前
トヨタ自動車株式会社
ガンネル治具
5か月前
ヤマハ発動機株式会社
救難艇
10か月前
個人
海洋「いかだ」上の風力発電システム
7か月前
川崎汽船株式会社
ドライアイス輸送船
4か月前
ヤマハ発動機株式会社
小型船舶
11か月前
ヤマハ発動機株式会社
小型船舶
10か月前
株式会社 ASC
航海用低燃費航行方法
8か月前
個人
搬送器材
7か月前
ASTI株式会社
操作機構取付構造
13日前
株式会社小野田産業
シェルタ
5か月前
サームトロン株式会社
外付けスラスタ装置
8か月前
高階救命器具株式会社
救命具
5か月前
株式会社 神崎高級工機製作所
減速逆転機
10か月前
日立造船株式会社
浮体構造物
9か月前
個人
競艇用ターンブイ
4か月前
ヤマハ発動機株式会社
船舶推進機および船舶
4か月前
日立造船株式会社
係留システム
2か月前
続きを見る