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公開番号
2024159043
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023074775
出願日
2023-04-28
発明の名称
粒子状共重合体、水分散体、リチウムイオン二次電池用接着剤、リチウムイオン二次電池保護層用スラリー、リチウムイオン二次電池用保護層、リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01M
50/42 20210101AFI20241031BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】優れた耐熱収縮性を発現する粒子状共重合体等を提供する
【解決手段】
アセトアセチル基含有ビニル単量体M1に由来する単位U1と、
ラジカル重合性二重結合を1つ有し、かつ、前記M1とは異なる(メタ)アクリル酸エステル単量体M2に由来する単位U2と、
カルボキシル基含有単量体M3に由来する単位U3と、
前記M1、M2及びM3とは異なり、これらと共重合可能な単量体M4に由来する単位U4と、
を分子中に有する粒子状共重合体であって、
前記粒子状共重合体における前記単位U1の含有量C1が、前記粒子状共重合体100質量%に対して、6質量%以上である、粒子状共重合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アセトアセチル基含有ビニル単量体M1に由来する単位U1と、
ラジカル重合性二重結合を1つ有し、かつ、前記M1とは異なる(メタ)アクリル酸エステル単量体M2に由来する単位U2と、
カルボキシル基含有単量体M3に由来する単位U3と、
前記M1、M2及びM3とは異なり、これらと共重合可能な単量体M4に由来する単位U4と、
を分子中に有する粒子状共重合体であって、
前記粒子状共重合体における前記単位U1の含有量C1が、前記粒子状共重合体100質量%に対して、6質量%以上である、粒子状共重合体。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記含有量C1が、9質量%以上99質量%以下である、請求項1に記載の粒子状共重合体。
【請求項3】
前記単位U2が、エポキシ基含有ビニル単量体に由来する単位U2’を含み、
前記粒子状共重合体における単位U2’の含有量C2’が、前記粒子状共重合体100質量%に対して、2質量%以上20質量%以下である、請求項1に記載の粒子状共重合体。
【請求項4】
前記粒子状共重合体のガラス転移温度が、-40℃~30℃である、請求項1に記載の粒子状共重合体。
【請求項5】
前記粒子状共重合体の粒径が、40~600nmである、請求項1に記載の粒子状共重合体。
【請求項6】
前記M2が、エポキシ基含有ビニル単量体、水酸基含有ビニル単量体及び加水分解性シリル基を有するビニル単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含み、
前記M4が、ラジカル重合性二重結合を2個以上有する単量体及びアミド基含有ビニル単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の粒子状共重合体。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の粒子状共重合体を含む、水分散体。
【請求項8】
無機フィラーを更に含む、請求項7に記載の水分散体。
【請求項9】
電極とセパレータとを接着するためのリチウムイオン二次電池用接着剤であって、
請求項7に記載の水分散体を含む、リチウムイオン二次電池用接着剤。
【請求項10】
請求項8に記載の水分散体を含む、リチウムイオン二次電池保護層用スラリー。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子状共重合体、水分散体、リチウムイオン二次電池用接着剤、リチウムイオン二次電池保護層用スラリー、リチウムイオン二次電池用保護層、リチウムイオン二次電池用セパレータ及びリチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、リチウムイオン二次電池に代表される蓄電デバイスの開発が、活発に行われている。通常、リチウムイオン二次電池には、セパレータが正負極間に設けられている。セパレータは、正負極間の直接的な接触を防ぎ、かつ微多孔中に保持した電解液を通し、イオンを透過させる機能を有する。リチウムイオン二次電池の電気特性及び安全性を確保しながらセパレータにさまざまな性質を付与するために、セパレータの基材表面に無機フィラー及び樹脂バインダーを含む保護層を配置したセパレータが提案されている。例えば、特許文献1には、ポリマー分子鎖の側鎖にアセトアセチル基を有する架橋ポリマー層を多孔質樹脂フィルムに担持させてなる電池用セパレータが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-087795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1によれば、電解液中に溶出した金属イオンを補足して、負極表面への析出を低減し、かくして、充放電を繰り返しても、容量の劣化が少ない非水リチウムイオン二次電池を与えるセパレータを得ることができるとされている。
一方、二次電池においてセパレータ基材が有する微多孔は、電池が発熱すると孔が収縮して、例えばリチウムイオン等の通過を阻害し、二次電池の暴走を抑制する。しかしながら、150℃以上等のさらに高温での暴走が起こると、セパレータが収縮を起こし、電極の短絡が起こるという問題がある。特に、近年は電池の高容量化が進んでおり、暴走時の発熱量が大きくなる傾向にあり、高温になった際のセパレータの収縮を防止すること(以下、かかる性能を「耐熱収縮性」ともいう。)が求められている。
本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載の技術には、セパレータとして適用する場合の耐熱収縮性の観点から、未だ改善の余地があることが判明している。
【0005】
本発明は、上記の従来技術が有する課題に鑑みてなされたものであり、優れた耐熱収縮性を発現する粒子状共重合体等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意研究した結果、所定の組成を有する粒子状共重合体により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の態様を包含する。
[1]
アセトアセチル基含有ビニル単量体M1に由来する単位U1と、
ラジカル重合性二重結合を1つ有し、かつ、前記M1とは異なる(メタ)アクリル酸エステル単量体M2に由来する単位U2と、
カルボキシル基含有単量体M3に由来する単位U3と、
前記M1、M2及びM3とは異なり、これらと共重合可能な単量体M4に由来する単位U4と、
を分子中に有する粒子状共重合体であって、
前記粒子状共重合体における前記単位U1の含有量C1が、前記粒子状共重合体100質量%に対して、6質量%以上である、粒子状共重合体。
[2]
前記含有量C1が、9質量%以上99質量%以下である、[1]に記載の粒子状共重合体。
[3]
前記単位U2が、エポキシ基含有ビニル単量体に由来する単位U2’を含み、
前記粒子状共重合体における単位U2’の含有量C2’が、前記粒子状共重合体100質量%に対して、2質量%以上20質量%以下である、[1]又は[2]に記載の粒子状共重合体。
[4]
前記粒子状共重合体のガラス転移温度が、-40℃~30℃である、[1]~[3]のいずれかに記載の粒子状共重合体。
[5]
前記粒子状共重合体の粒径が、40~600nmである、[1]~[4]のいずれかに記載の粒子状共重合体。
[6]
前記M2が、エポキシ基含有ビニル単量体、水酸基含有ビニル単量体及び加水分解性シリル基を有するビニル単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種をさらに含み、
前記M4が、ラジカル重合性二重結合を2個以上有する単量体及びアミド基含有ビニル単量体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、[1]~[5]のいずれかに記載の粒子状共重合体。
[7]
[1]~[6]のいずれかに記載の粒子状共重合体を含む、水分散体。
[8]
無機フィラーを更に含む、[7]に記載の水分散体。
[9]
電極とセパレータとを接着するためのリチウムイオン二次電池用接着剤であって、
[7]に記載の水分散体を含む、リチウムイオン二次電池用接着剤。
[10]
[8]に記載の水分散体を含む、リチウムイオン二次電池保護層用スラリー。
[11]
無機フィラーと、
[1]~[6]のいずれかに記載の粒子状共重合体と、
を含む、リチウムイオン二次電池用保護層。
[12]
[11]に記載のリチウムイオン二次電池用保護層を含む、リチウムイオン二次電池用セパレータ。
[13]
[12]に記載のリチウムイオン二次電池用セパレータを含む、リチウムイオン二次電池。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れた耐熱収縮性を発現する粒子状共重合体等を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう。)について詳細に説明する。なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
【0010】
本明細書において、「(メタ)アクリル」及び「(メタ)アクリレート」とは、「メタアクリル及びアクリル」並びに「メタアクリレート及びアクリレート」の双方を包含する意味で用いる。
(【0011】以降は省略されています)
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