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公開番号2024156406
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2023070839
出願日2023-04-24
発明の名称セパ穴用充填材、コンクリート構造物の製造方法、コンクリート構造物、セパレータ用コーティング材及びセパレータ
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人大阪フロント特許事務所
主分類C04B 41/61 20060101AFI20241029BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】セパ穴及びその周囲の防水性を高め、コンクリート構造物を長期に安定した状態に保持することができる充填材を提供する。
【解決手段】本発明に係るセパ穴用充填材は、コンクリート構造物におけるセパ穴に用いられる充填材であり、陽イオン又は陰イオンを放出可能なイオン放出性化合物と、樹脂、セメントミルク、又はモルタルとを含み、前記イオン放出性化合物が、難水溶性塩を生成可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート構造物におけるセパ穴に用いられる充填材であり、
陽イオン又は陰イオンを放出可能なイオン放出性化合物と、樹脂、セメントミルク、又はモルタルとを含み、
前記イオン放出性化合物が、難水溶性塩を生成可能である、セパ穴用充填材。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記難水溶性塩が、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、リン酸カルシウム、又は水酸化鉄である、請求項1に記載のセパ穴用充填材。
【請求項3】
前記イオン放出性化合物が、陽イオンを放出可能な化合物を含み、
前記陽イオンを放出可能な化合物が、ケイ酸カルシウム、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、カルシウムアルミネート、カルシウムアルミノフェライト、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、乳酸バリウム、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、又は炭酸水素カルシウムである、請求項1又は2に記載のセパ穴用充填材。
【請求項4】
前記イオン放出性化合物が、陰イオンを放出可能な化合物を含み、
前記陰イオンを放出可能な化合物が、リン酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、又は炭酸水素カルシウムである、請求項1又は2に記載のセパ穴用充填材。
【請求項5】
前記樹脂が、エポキシ樹脂、又は変性シリコーン樹脂を含む、請求項1又は2に記載のセパ穴用充填材。
【請求項6】
23℃及び20rpmでの粘度が、2000mPa・s以上50000mPa・s以下である、請求項1又は2に記載のセパ穴用充填材。
【請求項7】
23℃及び2rpmでの粘度の、23℃及び20rpmでの粘度に対する比が、3.0以上8.0以下である、請求項1又は2に記載のセパ穴用充填材。
【請求項8】
セパレータ及びセパレータコーンを用いて、セパ穴を有するコンクリート構造物本体を得る工程と、
前記コンクリート構造物本体の前記セパ穴に、請求項1又は2に記載のセパ穴用充填材を充填する工程とを備える、コンクリート構造物の製造方法。
【請求項9】
セパ穴を有するコンクリート構造物本体と、
前記コンクリート構造物本体の前記セパ穴に充填された充填材とを備え、
前記充填材が、請求項1又は2に記載のセパ穴用充填材により形成されている、コンクリート構造物。
【請求項10】
コンクリート構造物におけるセパレータに用いられるコーティング材であり、
陽イオン又は陰イオンを放出可能なイオン放出性化合物と、樹脂、セメントミルク、又はモルタルとを含み、
前記イオン放出性化合物が、難水溶性塩を生成可能である、セパレータ用コーティング材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート構造物におけるセパ穴に用いることができるセパ穴用充填材に関する。また、本発明は、上記セパ穴用充填材を用いるコンクリート構造物の製造方法及び上記セパ穴用充填材を用いたコンクリート構造物に関する。本発明は、セパレータに用いることができるセパレータ用コーティング材に関する。また、本発明は、上記セパレータ用コーティング材を用いたセパレータ及びコンクリート構造物に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
建設現場でコンクリートを打設する際に、セパレータ(例えば、B型セパレータ及びBC型セパレータ)及びセパレータコーンを用いて、コンクリート型枠間の距離を保持する方法が知られている。このような方法では、打設されたコンクリートが十分に硬化した後に、コンクリート型枠及びセパレータコーンが除去され、コンクリート壁面には、セパレータコーンを除去した跡の穴(セパ穴)が形成される。コンクリート型枠及びセパレータコーンが除去された後も、セパレータは除去されずにコンクリート内部に残存しており、上記セパ穴からセパレータの端部が露出している。
【0003】
セパ穴及びセパレータの端部を処理せず放置した場合には、雨水及びコンクリートに付着した水分等がセパレータを介してコンクリート内部に浸潤し、コンクリート構造物の強度が徐々に低下することがある。また、セパレータが金属製であると、露出したセパレータの端部が錆びて膨張し、コンクリート構造物にひび割れ等が生じることがある。結果として、ひび割れから水分等がコンクリート内部に浸潤し、コンクリート構造物の状態変化が促進されることがある。
【0004】
コンクリート構造物の防水性を高めるために、専用の保護具が用いられることがある。
【0005】
下記の特許文献1には、防錆効果を有する大径部と、上記大径部よりも小さい径を有し、上記大径部の一端から段差をもって延設されており、かつ防錆効果を有する小径部とで構成されるコンクリート型枠セパレータ保護具が開示されている。特許文献1には、上記コンクリート型枠セパレータ保護具において、コンクリート型枠セパレータの雄ネジ部に上記大径部の雌ネジ部を螺合することにより、上記コンクリート型枠セパレータの端部を被包し、錆の発生を防止することができる旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-127329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されているような保護具を用いて、セパ穴又はセパレータの端部を保護した場合には、保護具を設置してからある程度の期間が経過するまでは、セパ穴及びセパレータの端部を保護し、漏水を防止する(防水性を高める)ことができる。
【0008】
しかしながら、従来の保護具では、長期間経過すると(例えば、設置から20年~50年経過後)、保護具の劣化等によって、保護具とコンクリート構造物との界面において、界面剥離が生じることがある。また、地震等の外部応力によっても、保護具とコンクリート構造物との界面において、界面剥離が生じることがある。このため、従来の保護具では、設置後に、外部応力や環境条件の変化等により、セパ穴又はセパレータの端部、及びその周囲にてコンクリート構造物等に新たな亀裂や微細な空隙が発生すると、セパレータの端部に錆が発生したり、漏水が発生したりして、補修が必要となる。
【0009】
従来、コンクリート構造物のセパ穴及びセパレータと、その周囲とを、長期間にわたり自己治癒的に保護又は強化する方法は知られていない。
【0010】
本発明の目的は、セパ穴及びその周囲の防水性を高め、コンクリート構造物を長期に安定した状態に保持することができるセパ穴用充填材を提供することである。また、本発明の目的は、上記セパ穴用充填材を用いるコンクリート構造物の製造方法及び上記セパ穴用充填材を用いたコンクリート構造物を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)

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