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公開番号2024155943
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2024134780,2022110653
出願日2024-08-13,2016-10-28
発明の名称トランスフォーミング増殖因子ベータ応答性ポリペプチド及びその使用方法
出願人ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア,The Regents of the University of California
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 19/00 20060101AFI20241024BHJP(有機化学)
要約【課題】細胞内で発現された場合に、TGF-βを中和するだけでなく、TGF-βの存在下でT細胞活性化を特異的に誘発することもできるポリペプチドを提供する。
【解決手段】シグナルペプチドと、重鎖可変(VH)領域及び軽鎖可変(VL)領域を有する抗原結合ドメインと、ペプチドスペーサーと、膜貫通ドメインと、エンドドメインとを含むポリペプチドであって、前記抗原結合ドメインがTGF-βに特異的に結合する、前記ポリペプチドを提供する。T細胞活性化によって免疫細胞が免疫賦活性サイトカインを産生し増殖するよう促され、それによりTGF-βが免疫抑制性シグナルから活性化刺激となる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
この出願の明細書に記載された発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2015年10月30日に出願された米国仮特許出願第62/248,685号の優先権の恩典を主張するものである。上記に参照した開示の全内容は、権利放棄することなく参照により本明細書に具体的に援用される。
続きを表示(約 2,100 文字)【0002】
本発明は、米国国立衛生研究所により授与された助成金第CA183528号及び同第OD012133号に基づき、政府の支援を受けてなされた。政府は、本発明における特定の権利を有する。
【0003】
1. 発明の分野
本発明は、概してバイオテクノロジー及び医学の分野に関するものである。詳細には、本発明は、TGF-βの存在下で免疫応答を刺激するのに有用なポリペプチドと、該ポリペプチドを含む細胞とに関するものである。
【背景技術】
【0004】
2. 背景
TGF-βは、固体腫瘍、線維症、及び調節不全創傷を含めた種々の病原状態において、高レベルで見られる多面発現性サイトカインである。固体腫瘍の治療計画では、TGF-βを腫瘍微小環境で中和することが対象とされてきた。抗TGF-β抗体が多種存在しているが、治療剤としての抗体にはいくつかの欠点がある。例えば、抗体は、他の抗原結合分子と比べて大きい可能性があり、また複数遺伝子によりコードされる多重鎖タンパク質である。これらの両方の側面が、高い生産コストを招いてしまう。また、TGF-βを阻害する化学物質が特定されてきたが、肝臓での代謝副産物に起因する毒性の問題を伴う場合が多い。
【0005】
ドミナントネガティブTGF-β受容体を発現するTGF-β非感受性T細胞を用いた養子T細胞療法の使用戦略が検討されている。しかしながら、TGF-βシグナルの中和だけでは十分ではない恐れがあり、TGF-βシグナルを免疫抑制から免疫賦活に反転させることによって、さらに有望な治療戦略がもたらされる可能性がある。
【0006】
したがって、TGF-βの作用を中和し、かつ費用対効果の高い産生といった便益も得られるさらに有効な治療法が、当該技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
本明細書に記載のポリペプチドは、細胞内で発現された場合に、TGF-βを中和するだけでなく、TGF-βの存在下でT細胞活性化を特異的に誘発することもできるポリペプチドを提供することで、当該技術分野のニーズを満たすものである。T細胞活性化によって免疫細胞が免疫賦活性サイトカインを産生し増殖するよう促され、それによりTGF-βが免疫抑制性シグナルから活性化刺激となる。したがって、本開示の態様は、シグナルペプチドと、重鎖可変(VH)領域及び軽鎖可変(VL)領域を有する抗原結合ドメインと、ペプチドスペーサーと、膜貫通ドメインと、エンドドメインとを含むポリペプチドであって、該抗原結合ドメインがTGF-βに特異的に結合する、該ポリペプチドに関する。
【0008】
一部の態様では、本開示は、シグナルペプチドと、重鎖可変(VH)領域及び軽鎖可変(VL)領域を有する抗原結合ドメインと、ペプチドスペーサーと、膜貫通ドメインと、エンドドメインとを含むポリペプチドであって、該VH領域が、SEQ ID NO:5(HCDR1)と、SEQ ID NO:6(HCDR2)と、SEQ ID NO:7(HCDR3)とを含み、該VL領域が、SEQ ID NO:8(LCDR1)と、SEQ ID NO:9(LCDR2)と、SEQ ID NO:10(LCDR3)とを含む、該ポリペプチドに関する。一部の実施形態では、VHはSEQ ID NO:1を含み、VLはSEQ ID NO:2を含む。
【0009】
一部の態様では、本開示は、シグナルペプチドと、重鎖可変(VH)領域及び軽鎖可変(VL)領域を有する抗原結合ドメインと、ペプチドスペーサーと、膜貫通ドメインと、エンドドメインとを含むポリペプチドであって、該VH領域が、SEQ ID NO:11(HCDR1)と、SEQ ID NO:12(HCDR2)と、SEQ ID NO:13(HCDR3)とを含み、該VL領域が、SEQ ID NO:14(LCDR1)と、SEQ ID NO:15(LCDR2)と、SEQ ID NO:16(LCDR3)とを含む、該ポリペプチドに関する。一部の実施形態では、VHはSEQ ID NO:3を含み、VLはSEQ ID NO:4を含む。
【0010】
一部の態様では、本開示は、シグナルペプチドと、重鎖可変(VH)領域及び軽鎖可変(VL)領域を有する抗原結合ドメインと、ペプチドスペーサーと、膜貫通ドメインと、エンドドメインとを含むポリペプチドであって、該VH領域が、SEQ ID NO:21(HCDR1)と、SEQ ID NO:22(HCDR2)と、SEQ ID NO:23(HCDR3)とを含み、該VL領域が、SEQ ID NO:24(LCDR1)と、SEQ ID NO:25(LCDR2)と、SEQ ID NO:26(LCDR3)とを含む、該ポリペプチドに関する。一部の実施形態では、VHはSEQ ID NO:19を含み、VLはSEQ ID NO:20を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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