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公開番号
2024109053
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-13
出願番号
2024001368
出願日
2024-01-09
発明の名称
異性体混合物の製造方法
出願人
日本ゼオン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
2/34 20060101AFI20240805BHJP(有機化学)
要約
【課題】オレフィンメタセシス反応において生成物のZ選択性を簡便に高める手法を提供する。
【解決手段】メタセシス触媒および添加剤の存在下、オレフィンメタセシス反応を用いて異性体混合物を製造する方法であって、添加剤が、下記の条件(1)および(2)の少なくとも一方を満たす置換ピリジン類を含む、異性体混合物の製造方法。
(1)ピリジン環の2位および/または6位に、TaftのEs値が1.0以下である置換基を有する。
(2)ピリジン環の窒素原子を中心とした半径3Å以内の空間に占める置換基の体積率が、60%以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
メタセシス触媒および添加剤の存在下、オレフィンメタセシス反応を用いて異性体混合物を製造する方法であって、
前記添加剤が、下記の条件(1)および(2)の少なくとも一方を満たす置換ピリジン類を含む、異性体混合物の製造方法。
(1)ピリジン環の2位および/または6位に、TaftのEs値が1.0以下である置換基を有する。
(2)ピリジン環の窒素原子を中心とした半径3Å以内の空間に占める置換基の体積率が、60%以上である。
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
前記メタセシス触媒がルテニウム触媒である、請求項1に記載の異性体混合物の製造方法。
【請求項3】
前記ルテニウム触媒がルテニウムカルベン錯体よりなる、請求項2に記載の異性体混合物の製造方法。
【請求項4】
前記メタセシス触媒が下記の何れかの構造:
TIFF
2024109053000011.tif
83
158
を有する化合物である、請求項1に記載の異性体混合物の製造方法。
【請求項5】
前記置換ピリジン類が、下記の構造:
TIFF
2024109053000012.tif
50
158
〔式中、R
1
は、有機基またはハロゲン原子であり、R
2
~R
5
は、それぞれ独立して、水素原子、有機基またはハロゲン原子であり、R
2
~R
5
から選択される2つ以上が結合して環構造を形成していてもよい。〕
を有する、請求項1に記載の異性体混合物の製造方法。
【請求項6】
前記置換ピリジン類が、下記の何れかの構造:
TIFF
2024109053000013.tif
82
167
を有する、請求項5に記載の異性体混合物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、異性体混合物の製造方法に関し、特には、オレフィンメタセシス反応を用いた異性体混合物の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
オレフィンメタセシス反応は、炭素-炭素二重結合を有する様々な化合物の合成に使用されており、非常に価値のある合成手法の一つとして知られている。そして、近年では、開環メタセシス重合反応(ROMP)、開環交差メタセシス反応(ROCM)、交差メタセシス反応(CM)、閉環メタセシス反応(RCM)、非環式ジエンメタセシス反応(ADMET)などの様々なオレフィンメタセシス反応を用いて様々な化合物が合成されている。
【0003】
ここで、一般に、オレフィンメタセシス反応では、E体とZ体との異性体混合物が得られ、多くの場合、E体が主要生成物となる。他方、生成物の用途によっては、Z体が多く求められる場合もある。そこで、立体配置を制御し、Z体の割合(Z選択性)を高める様々な手法が検討されている。
【0004】
具体的には、例えば特定の構造を有する触媒を用いることにより、Z選択的なオレフィンメタセシス反応を実現する手法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2018-538301号
特表2020-529502号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記従来の技術には、特定の構造を有する触媒を合成する必要があり、触媒の準備が煩雑であるという問題があった。
【0007】
そのため、オレフィンメタセシス反応において生成物のZ選択性を簡便に高める手法の確立が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。そして、本発明者は、オレフィンメタセシス反応において通常は触媒毒となる化合物であると考えられていたルイス塩基のうち特定の化合物を添加剤として使用すれば、意外なことにZ選択性を有さない触媒を用いた場合であっても生成物のZ選択性を高めることができることを新たに見出し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、この発明は上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、[1]本発明の異性体混合物の製造方法は、メタセシス触媒および添加剤の存在下、オレフィンメタセシス反応を用いて異性体混合物を製造する方法であって、前記添加剤が、下記の条件(1)および(2)の少なくとも一方を満たす置換ピリジン類を含むことを特徴とする。
(1)ピリジン環の2位および/または6位に、TaftのEs値が1.0以下である置換基を有する。
(2)ピリジン環の窒素原子を中心とした半径3Å以内の空間に占める置換基の体積率が、60%以上である。
このように、所定の置換ピリジン類を添加剤として使用してオレフィンメタセシス反応を行えば、添加剤を使用しない場合と比較し、Z選択性を簡便に高めることができる。
なお、本発明において、「TaftのEs値」は、例えばJournal of the American Chemical Society,1953, 75,4538等に記載の定義に従って算出された各置換基のTaftのEs値を平均することで求めることができる。また、「置換基の体積率」は、ピリジン環の窒素原子を中心原子として、半径3Åの範囲の球の体積の内、置換基の非水素原子が占める体積の比率を指し、例えば計算化学用プログラム(Gaussian16)を使用し、汎関数としてB3LYP、基底関数として6-31g(d,p)を用いた構造最適化計算により構造最適化した分子構造からCavalloらの手法(Nature Chemistry,2019,11,872.)を用いて算出することができる。
【0010】
ここで、[2]本発明の異性体混合物の製造方法は、上記[1]に記載の異性体混合物の製造方法において、前記メタセシス触媒がルテニウム触媒であることが好ましい。ルテニウム触媒を用いれば、Z選択性を高めた異性体混合物を良好に製造することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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