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公開番号
2025094941
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-25
出願番号
2024218622
出願日
2024-12-13
発明の名称
LAG-3アゴニスト抗体
出願人
イーライ リリー アンド カンパニー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
16/28 20060101AFI20250618BHJP(有機化学)
要約
【課題】自己免疫及び/又は免疫寛容関連障害の予防、下方制御及び/又は改善における使用のための、アゴニスト抗体を作製及び使用する方法を提供する。
【解決手段】ヒトLAG-3に結合してアゴナイズする抗体、及びそれによってT細胞受容体シグナル伝達の下方制御を促進する、自己免疫疾患の治療方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒトLAG-3のドメイン2(配列番号61)に結合する抗体であって、前記抗体は、SPHHHLAESF(配列番号64)内の1つ以上のアミノ酸残基を含むエピトープに結合する、抗体。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
ヒトLAG-3のドメイン2(配列番号61)に結合する抗体であって、前記抗体は、PDRPASVHWFRNRGQGRVPVRESPHHHLAESF(配列番号62)内の3つ以上のアミノ酸残基に結合する、抗体。
【請求項3】
前記エピトープは、ヒトLAG-3ドメイン2のPQVSPMD(配列番号63)内に、1つ以上のアミノ酸残基を更に含む、請求項1又は2に記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体は、SMTASPPGSLRASD(配列番号64)内の1つ以上のアミノ酸残基にも結合する、請求項1に記載の抗体。
【請求項5】
前記エピトープは、HDX-MSによって決定される、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項6】
ヒトLAG-3のドメイン2(配列番号61)に結合する抗体であって、前記抗体は、重鎖可変領域(VH)及び軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VHは、重鎖相補性決定領域(HCDR):配列番号65を含むHCDR1、配列番号2を含むHCDR2、及び配列番号48を含むHCDR3を含み、前記VLは、軽鎖相補性決定領域(LCDR):配列番号66を含むLCDR1、配列番号67を含むLCDR2、及び配列番号68を含むLCDR3を含む、抗体。
【請求項7】
前記HCDR1は配列番号1を含み、前記HCDR2は配列番号2を含み、かつ前記HCDR3は配列番号48を含み、また前記LCDR1は配列番号49を含み、前記LCDR2は配列番号5を含み、かつ前記LCDR3は配列番号6を含む、請求項6に記載の抗体。
【請求項8】
前記HCDR1は配列番号1を含み、前記HCDR2は配列番号2を含み、かつ前記HCDR3は配列番号3を含み、また前記LCDR1は配列番号4を含み、前記LCDR2は配列番号5を含み、かつ前記LCDR3は配列番号6を含む、請求項7に記載の抗体。
【請求項9】
前記VHは配列番号7を含み、前記VLは配列番号8を含む、請求項8に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体は、ヒトIgG1アイソタイプである、請求項1~10のいずれか一項に記載の抗体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、医学の分野に属する。特に、本開示は、ヒトLAG-3をアゴナイズする新規抗体、そのような抗体を含む組成物、及び自己免疫疾患の治療のためにそのような抗体を使用する方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【0002】
(配列表)
本出願は、ST.26XML形式の配列表と共に、提出されている。配列表は、2024年12月6日に作成された「30922_WO.xml」という標題のファイルとして提供され、サイズは108キロバイトである。ST.26XML形式の配列表情報は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
免疫チェックポイント経路は、自己免疫応答及び抗癌免疫応答の両方を調節する(Isakov,N.,J.Autoimmune Disorders 2016;2(2):17)。自己免疫疾患療法では、免疫応答が抑制されるように、免疫阻害経路の効果を促進すること、すなわち、アゴナイズすることが、望ましいものであり得る。リンパ球活性化遺伝子-3(LAG-3、CD223)は、活性化されたヒトNK及びT細胞上で選択的に発現される細胞表面タンパク質として、30年以上前に最初に記載された(Triebel,F.,et al.,J.Exp.Med.1990;171:1393-1405 T細胞エフェクター機能を調節する細胞表面阻害性受容体として周知である(Hu,S et al.,J.Autoimmunity 2020;112:102504,doi.org/10.1016/j.jaut.2020.102504)。LAG-3は、T細胞受容体シグナル伝達における開始リン酸化事象を破壊して、T細胞活性化、及び機能を抑制する、チェックポイント阻害受容体である。
【0004】
LAG-3アゴニスト抗体は、国際公開第2017/037203号及び国際公開第2020/221928号において報告されており、その両方は、ヒトLAG-3の細胞外IgスーパーファミリードメインD1内の不連続エピトープに特異的に結合するLAG-3アゴニスト抗体IMP761を開示しており、ここで、エピトープは、LAG-3タンパク質のドメインD1の30アミノ酸エクストラループ配列の外側に位置する。より最近では、国際公開第2024189628号は、特に、インフルエンザウイルス感染の予防、改善又は治療に使用するための、LAG-3の特異的ドメイン上のグリコシル化部位に対する抗体を教示している。LAG-3は、高い関心の対象であり、多くの抗体生成キャンペーンを含む数十年の熱心な研究の対象であるにもかかわらず、市販されているLAG-3アゴニスト抗体はまだ存在せず、自己免疫障害の治療における使用のための後期臨床試験におけるLAG-3アゴニスト抗体も存在していない。例えば、血中の標的細胞枯渇の証拠にもかかわらず、LAGタンパク質に特異的であり、LAG-3陽性T細胞の標的枯渇を誘導するように特異的に操作されたヒト化IgG1モノクローナル抗体(mAb)であるGSK2831781は、結腸粘膜における炎症を減少させることができず、中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎(UC)を有する患者において薬理学的効果がないことを示唆している。したがって、この研究(すなわち、NCT03893565)は早期に終了し、GlaxoSmithKlineは、その後、2024年5月30日に、GSK2831781の開発を終了した(D’Haens,G.,et al.,Aliment Pharmacol Ther.2023;58(3):283-296.doi:10.1111/apt.17557.Epub 2023 Jun 16)。
【0005】
したがって、最適なアゴニスト活性のための、望ましい対合速度、及び解離速度で、ヒトLAG-3に結合し、LAG-3シグナル伝達経路をアゴナイズさせ、免疫原性リスクを低減し、T細胞を有意に枯渇させず、T細胞受容体シグナル伝達の下方制御(例えば、CD4活及びCD8活性の強力な遺伝子抑圧)を促進することによってT細胞増殖を減少させ、T細胞の枯渇の代わりに、免疫学的に関連する状況においてヒトLAG-3をアゴナイズさせてインビボ効力を達成し、Fcガンマ受容体に強力に結合し、自己免疫障害の治療、及び/若しくは予防のための分子として十分な効力を示し、並びに/又は別のヒトLAG-3アゴニスト抗体による自己免疫障害の治療中に、少なくとも1種の有害事象、及び/若しくは無効力(特に、抗薬物抗体(ADA)媒介性効力低下)のために治療が中断される場合に、薬物切り替えのための有効な代替法を提供する、自己免疫疾患を治療するためのLAG-3アゴニスト抗体が、依然として必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、新規の抗ヒトLAG-3抗体を提供する。本開示は、操作されたヒトLAG-3アゴニスト抗体を使用した、免疫チェックポイント刺激による、自己免疫関連障害及び/又は免疫寛容関連障害の、予防、下方制御、又は改善に有用な組成物、及び方法を提供することによって、当該技術分野における進歩を提供する。本開示の抗ヒトLAG-3アゴニスト抗体は、好ましくは、免疫応答のT細胞媒介アームの阻害、活性化T細胞の選択的免疫抑制、及びそれによって、周知のLAG-3アゴニスト抗体と比較して免疫原性リスクが低減された状態で、根底にある疾患病理に直接対処することを通して、免疫ホメオスタシスを改善又は回復することが可能である。そのような抗体の使用は、臨床的には、治療されている疾患の長期持続性又は寛解をもたらす場合がある。
【0007】
本開示は、ヒトLAG-3のドメイン2(配列番号61)に結合し、ヒトLAG-3ドメイン2(配列番号61)のSPHHHLAESF(配列番号64)内の1つ以上のアミノ酸残基を含むエピトープに結合する、抗ヒトLAG-3を提供する。
【0008】
本開示はまた、ヒトLAG-3に結合する抗ヒトLAG-3抗体を提供し、その抗体は、重鎖可変領域(VH)及び軽鎖可変領域(VL)を含むヒトLAG-3結合ドメインを含み、VHは、重鎖相補性決定領域(HCDR):
配列番号65を含むHCDR1、配列番号2を含むHCDR2、及び配列番号48を含むHCDR3を含み、
VLは、軽鎖相補性決定領域(lLCDR):配列番号66を含むLCDR1、配列番号67を含むLCDR2、及び配列番号68を含むLCDR3を含む。
【0009】
別の実施形態では、本開示は、ヒトLAG-3に結合する抗ヒトLAG-3抗体を提供し、その抗体は、VH及びVLを含む抗原結合ドメインを含み、VHは、HCDR:
配列番号1を含むHCDR1、配列番号2を含むHCDR2、及び配列番号48を含むHCDR3を含み、VLは、LCDR:
配列番号49を含むLCDR1、配列番号5を含むLCDR2、及び
配列番号6を含むLCDR3を含む。
【0010】
一実施形態では、VHは、配列番号50を含み、VLは、配列番号51を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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