TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025101915
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2023219015
出願日
2023-12-26
発明の名称
糖類誘導体、成形品及びその製造方法
出願人
株式会社ヘミセルロース
代理人
弁理士法人プロテクトスタンス
主分類
C07H
13/08 20060101AFI20250701BHJP(有機化学)
要約
【課題】 糖類誘導体の加工温度を高温域から低温域への移動を可能とした糖類誘導体を提供する。
【解決手段】 本実施形態は、本実施形態の糖類誘導体は、その糖類が単糖、二糖、分子量(Mw)20000以下のアミロース、及び分子量(Mw)20000以下のキシランのいずれか1つから選択される。そしてそれら単糖の水酸基水酸基の水素がパルミチルまたはステアリル等の脂肪族炭化水素鎖、及びベンジルまたはトリル等の芳香環を持つ構造に置換した糖類誘導体である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
糖類の水酸基の少なくとも一部の水素が置換基により置換された糖類誘導体であって、
前記糖類は単糖、二糖、分子量(Mw)20000以下のアミロース、及び分子量(Mw)20000以下のキシランから選択される少なくとも1つの糖類であり、前記置換基は下記(式1)および下記(式2)の双方の構造を含む糖類誘導体。
JPEG
2025101915000007.jpg
30
51
(式1)
式1中、R1は脂肪族炭化水素鎖であり、直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和のいずれでもよく、()内のC=O結合は含んでいなくてもよい。
JPEG
2025101915000008.jpg
30
51
(式2)
式2中、R2は芳香環を持つ構造であり、()内のC=O結合は含んでいなくてもよい。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記糖類の水酸基の水素が、(式1)、(式2)の置換基によって全置換されており、すべての置換基に対する(式1)の置換基の比率である脂肪族置換比が10%以上、90%以下である請求項1に記載された糖類誘導体。
【請求項3】
(式1)中、R1がパルミチルまたはステアリルである、請求項1または請求項2に記載の糖類誘導体。
【請求項4】
(式2)中、R2がフェニル、ベンジルまたはトリルである、請求項1または請求項2に記載の糖類誘導体。
【請求項5】
糖類誘導体の原料となる糖が、グルコースまたはスクロースである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の糖類誘導体
【請求項6】
糖類誘導体の原料となる糖が、分子量(Mw)8000から12000のアミロースである、請求項1から4のいずれか1項に記載の糖類誘導体。
【請求項7】
糖類誘導体の原料となる糖が、分子量(Mw)300から1500のキシランである、請求項1から4のいずれか1項に記載の糖類誘導体。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載した糖類誘導体を含む成形品。
【請求項9】
単糖、二糖、分子量(Mw)20000以下のアミロース、及び分子量(Mw)20000以下のキシランから選択される少なくとも1つの糖類に、下記(式1)および下記(式2)の双方の置換基を反応させる糖類誘導体の製造方法であって、
JPEG
2025101915000009.jpg
30
51
(式1)
JPEG
2025101915000010.jpg
30
51
(式2)
(a)前記糖類をその良溶媒に溶解する溶解工程と、
(b)前記糖類の一部の水酸基のエステル化、もしくはエーテル化を行う第1反応工程と、
(c)前記第1反応を終えた前記糖類の残存水酸基のエステル化、もしくはエーテル化を行う第2反応工程と、
(d)前記第2反応を終えた反応液から反応物を精製する精製工程と、
を有する糖類誘導体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオマス素材として製造が容易であり、かつ加工温度の制御が可能な糖類誘導体に関し、特に、より低温で加工が可能な糖類誘導体、その糖類誘導体を使った成形品、及び糖類誘導体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
糖類は、近年、低環境負荷原料として注目を集めている。特許文献1は、非水電解質二次電池の電極を提供することを目的として、芳香族アシル基置換度及び飽和脂肪族アシル基置換度がともに0.1以上2.9以下である芳香族脂肪族混合セルロースエステルを提案する。また、特許文献2は、無水トリフルオロ酢酸及びセルロースを様々なアシル供与体又はアシル供与体前駆体とともに使用して位置選択的に置換されたセルロースエステルを合成することを提案する。特許文献3は、アセチル基及びベンゾイル基を置換したポリα-1,3-グルカンエステル誘導体を提案する。さらに特許文献4は、標準的溶剤を用いて熱可塑性と生物分解性を同時に有する多糖類誘導体を得ることを目的として、多糖のエーテルエステルを提案する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-007474号公報
特開2023-118755号公報
特表2019-536873号公報
特開平07-252302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
糖類誘導体の工業生産に当たっては、原料糖の入手のしやすさ、合成の際の簡便さが重要になる。この点に関し、特許文献1及び特許文献2の発明は、原料として用いるセルロースが各種溶媒に対し難溶性を示し、セルロースの水酸基を一度アセチル基などの保護基で保護したのちに反応を行わなければならない課題がある。特許文献3の発明は、ポリα-1,3-グルカンが化学合成もしくは菌類や細菌類の生合成で得られる化合物のため、入手性が困難で大量生産に向かない課題がある。特許文献4の発明は、置換基自体の合成が多段階でありかつ反応の制御も難しいため、合成収率の低下が起こる課題があり、また糖類誘導体は加工温度が高温域である課題もある。
【0005】
これらの課題を解決するべく、本発明者らは低温領域への加工温度の大幅な移動を可能とする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、これらの問題を解決すべく、単糖、二糖、分子量(Mw)20000以下のアミロース、分子量(Mw)20000以下のキシランによる糖類誘導体の開発を行った。上記糖類は、天然物由来製品が簡単に入手可能であり、水、ピリジン、DMSO、DMFといった各種の汎用溶媒に対する溶解性が高く、簡便に合成から精製までの操作を行うことが可能で、高収率で誘導体を得ることができる。
【0007】
さらに、これら糖類を用いた誘導体において、脂肪族炭化水素鎖と芳香環を持った構造とを分子内に共存させることで、脂肪族炭化水素鎖または芳香環を持った構造のいずれか一方のみの置換基で置換した糖類誘導体に比べ、融点及び損失弾性率といった熱特性の低温域への移動を可能とした。また、その組成比によって、加工温度の制御ができることを見出した。
【0008】
本実施形態の糖類誘導体は、その糖類が単糖、二糖、分子量(Mw)20000以下のアミロース、及び分子量(Mw)20000以下のキシランから選択される少なくとも1つであり、置換基は下記(式1)および下記(式2)の双方の構造を含む。
JPEG
2025101915000001.jpg
30
51
(式1)
JPEG
2025101915000002.jpg
30
51
(式2)
式1中、R1は脂肪族炭化水素鎖であり、直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和のいずれでもよく、エステル結合でも、エーテル結合でもよい。
式2中、R2は芳香環を持つ構造であり、エステル結合でも、エーテル結合でもよい。
【0009】
糖類の水酸基の水素が、(式1)、(式2)の置換基によって全置換されており、すべての置換基に対する(式1)の置換基の比率である脂肪族置換比が10%以上、90%以下であることが好ましい。
【0010】
(式1)中、R1がパルミチルまたはステアリルであることが好ましい。
(式2)中、R2がフェニル、ベンジルまたはトリルであることが好ましい。
糖類誘導体の原料となる糖は、グルコース、スクロース、分子量(Mw)8000から12000のアミロース、または分子量(Mw)300から1500のキシランであることが好ましい。
本実施形態の糖類誘導体は成形品として成形することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社トクヤマ
四塩化炭素の製造方法
12日前
東ソー株式会社
炭素-窒素結合形成方法
12日前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体
3か月前
株式会社トクヤマ
シロキサン類の回収方法
12日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
3か月前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
3か月前
株式会社トクヤマ
ビオチン誘導体の製造方法
今日
日産化学株式会社
ピリジン化合物の製造方法
2か月前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
3か月前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体の製造方法
3か月前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
3か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン製造装置
1か月前
金剛化学株式会社
ボルチオキセチンの製造方法
1か月前
四国化成工業株式会社
エポキシ化合物およびその利用
2か月前
信越化学工業株式会社
新規化合物
14日前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミドおよびその製造方法
1か月前
artience株式会社
四塩基酸無水物の製造方法
19日前
国立大学法人京都大学
細胞質送達ペプチド
3か月前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
22日前
株式会社トクヤマ
サフィナミド若しくはその塩の製造方法
19日前
四国化成工業株式会社
イソフタル酸化合物およびその利用
2か月前
四国化成工業株式会社
テレフタル酸化合物およびその利用
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
2か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
旭化成株式会社
トリオキサンの製造方法
22日前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
3か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
3か月前
キヤノン株式会社
有機化合物及び有機発光素子
1か月前
ダイキン工業株式会社
SF5含有シラン化合物
3か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の保存溶液
19日前
株式会社カネカ
プロピレンオキサイド(PO)製造システム
2か月前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機金属錯体、発光デバイス
1か月前
JFEスチール株式会社
メタノール合成方法
1か月前
旭化成株式会社
ホルムアルデヒドの製造方法
1か月前
公立大学法人大阪
カルボン酸化合物の製造方法
15日前
続きを見る
他の特許を見る