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公開番号
2025111064
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2024005218
出願日
2024-01-17
発明の名称
1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の製造方法
出願人
国立大学法人北海道大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
37/60 20060101AFI20250723BHJP(有機化学)
要約
【課題】芳香族化合物を直接酸化して1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を製造する方法を提供すること。
【解決手段】芳香族化合物をプラズマ処理水に接触させることにより、当該芳香族化合物にフェノール性水酸基を導入する水酸基導入工程を備える、1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
芳香族化合物をプラズマ処理水に接触させることにより、当該芳香族化合物にフェノール性水酸基を導入する水酸基導入工程を備える、1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の製造方法。
続きを表示(約 250 文字)
【請求項2】
前記芳香族化合物がベンゼンであり、
前記1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物がフェノールである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記水酸基導入工程の前に、水系媒体に空気を注入することで気泡を形成し、当該気泡中で放電させることで前記プラズマ処理水を生成するプラズマ処理水生成工程を更に備える、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記プラズマ処理水のpHが1~4.8である、請求項1又は2に記載の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
1つのフェノール性水酸基が導入された芳香族化合物は、元の芳香族化合物とは異なる化学的及び物理的性質を有し、新たな用途に使用できるようになることが多い。例えば、ベンゼンに1つのフェノール性水酸基が導入されたフェノールは消毒殺菌剤、合成樹脂の原料等として用いることができる。
【0003】
フェノールの製造方法としては、ベンゼンとプロピレンを原料としたクメン法が工業的に広く用いられている。クメン法は、ベンゼンとプロピレンをフリーデル・クラフツ反応で付加反応させてクメンを製造する段階、クメンを酸化してクメンヒドロペルオキシドを生成する段階、及びクメンヒドロペルオキシドを酸で転位させることによってアセトンとフェノールを生成する段階の3段階の化学反応が必要な間接合成法である。
【0004】
このクメン法には、工程数が多い、副生成物として必ずアセトンが生成する等といった問題がある。この問題を解決するために、ベンゼンの直接酸化によるフェノールの製造方法が検討されている。例えば、非特許文献1では、光触媒として3-シアノ-1-メチルキノリニウムイオンを用いた、ベンゼンを直接酸化してフェノールを合成する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Ohkubo, Kei, Takaki Kobayashi,and Shunichi Fukuzumi. "Direct oxygenation of benzene to phenol usingquinolinium ions as homogeneous photocatalysts." Angewandte ChemieInternational Edition 50.37 (2011): 8652-8655.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、3-シアノ-1-メチルキノリニウムイオンは製造が困難な化合物であり、非特許文献1に記載の方法を、実用的な1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の製造に適用することは難しい。このため、製造が困難な化合物を用いることなく、芳香族化合物の直接酸化により1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を製造する方法が求められている。
【0007】
上記事情に鑑み本発明は、芳香族化合物を直接酸化して1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、例えば、以下の[1]~[4]に記載の1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の製造方法を提供する。
[1]芳香族化合物をプラズマ処理水に接触させることにより、当該芳香族化合物にフェノール性水酸基を導入する水酸基導入工程を備える、1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物の製造方法。
[2]上記芳香族化合物がベンゼンであり、
上記1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物がフェノールである、[1]に記載の製造方法。
[3]上記水酸基導入工程の前に、水系媒体に空気を注入することで気泡を形成し、当該気泡中で放電させることで上記プラズマ処理水を生成するプラズマ処理水生成工程を更に備える、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]上記プラズマ処理水のpHが1~4.8である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、芳香族化合物を直接酸化して1つのフェノール性水酸基を有する芳香族化合物を製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
プラズマ処理水を生成する方法(方法1-1)に用いられる装置の一態様を示す模式図である。
プラズマ処理水を生成する方法(方法2-1)に用いられる装置の一態様を示す模式図である。
プラズマ処理水を生成する方法(方法2-2)に用いられる装置の一態様を示す模式図である。
ベンゼンをプラズマ処理水に接触させた際(製造例1A-1)のフェノールの濃度を示すグラフである。
ベンゼンをプラズマ処理水に接触させた際(製造例1A-2)のフェノールの濃度を示すグラフである。
ベンゼンをプラズマ処理水に接触させた際(製造例1B)のフェノールの濃度を示すグラフである。
(a)水系媒体をプラズマ処理した際(製造例2C)の亜硝酸イオンの濃度を示すグラフである。(b)水系媒体をプラズマ処理した際(製造例2C)の過酸化水素の濃度を示すグラフである。
ベンゼンをプラズマ処理水に接触させた際(製造例2C)のフェノールの濃度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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