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公開番号2025109162
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024088489
出願日2024-05-31
発明の名称ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物
出願人CBC株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07D 295/08 20060101AFI20250716BHJP(有機化学)
要約【課題】ボルチオキセチン臭化水素酸塩の結晶体を含まない固形物を提供すること。
【解決手段】ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
ボルチオキセチン臭化水素酸塩の結晶体を実質的に含有しない、請求項1に記載の固形物。
【請求項3】
粉末X線回折測定において、
2θ=5.85±0.1°,9.30±0.1°,17.49±0.1°,18.58±0.1°にピークを実質的に有さず、
2θ=6.89±0.1°,9.73±0.1°,13.78±0.1°,14.62±0.1°にピークを実質的に有さず、かつ
2θ=11.82±0.1°,16.01±0.1°,17.22±0.1°,18.84±0.1°にピークを実質的に有さない、
請求項2に記載の固形物。
【請求項4】
粉末X線回折測定において、ハローパターンを示す、請求項2に記載の固形物。
【請求項5】
粉末である、請求項1から4の何れか一項に記載の固形物。
【請求項6】
ボルチオキセチン臭化水素酸塩を有機溶媒又は有機溶媒と水の混合溶媒に溶解させた溶液を、空隙を有する吸着体に吸着させることにより得られる、請求項1から4の何れか一項に記載の固形物。
【請求項7】
空隙を有する吸着体が、多孔質吸着体または鱗片状の吸着体である、請求項6に記載の固形物。
【請求項8】
有機溶媒がメタノール、ジクロロメタン、エタノール、メタノール・エタノール混液、水メタノールまたは水エタノールである、請求項6に記載の固形物。
【請求項9】
空隙を有する吸着体が、シリカからなる、請求項6に記載の固形物。
【請求項10】
空隙を有する吸着体の使用量がボルチオキセチン臭化水素酸塩の使用量に対して質量比で2倍以上である、請求項6に記載の固形物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
抗うつ薬の一つとして、選択的セロトニン再取り込み阻害薬が知られている。選択的セロトニン再取り込み阻害薬は、シナプスにおけるセロトニンの再吸収に作用することにより、うつ症状、病気としての不安の改善を目指すものである。選択的セロトニン再取り込み阻害薬であるボルチオキセチン臭化水素酸塩は、結晶体として製造することが報告されている(特許文献1及び特許文献2)。ボルチオキセチン臭化水素酸塩(商品名:トリンテリックス錠10mg、トリンテリックス錠20mg)は、抗うつ薬、抗不安薬、セロトニン再取り込み阻害薬、またはセロトニン受容体拮抗薬/作動薬として、うつ病またはうつ状態の処置のために使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2009-541216号公報
特表2012-517961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の通り、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の結晶体は知られているが、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物を医薬として使用することは報告がない。本発明は、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の結晶体を含まない固形物を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、ボルチオキセチン臭化水素酸塩を有機溶媒又は有機溶媒と水の混合溶媒に溶解させた溶液を、空隙を有する吸着体に吸着させることにより練合物を調製することによって、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の結晶体を実質的に含有しない、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物を製造できることを見出した。本発明は、上記の知見に基づいて完成したものである。
【0006】
即ち、本発明によれば以下の発明が提供される。
<1> ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物。
<2> ボルチオキセチン臭化水素酸塩の結晶体を実質的に含有しない、<1>に記載の固形物。
<3> 粉末X線回折測定において、
2θ=5.85±0.1°,9.30±0.1°,17.49±0.1°,18.58±0.1°にピークを実質的に有さず、
2θ=6.89±0.1°,9.73±0.1°,13.78±0.1°,14.62±0.1°にピークを実質的に有さず、かつ
2θ=11.82±0.1°,16.01±0.1°,17.22±0.1°,18.84±0.1°にピークを実質的に有さない、
<2>に記載の固形物。
<4> 粉末X線回折測定において、ハローパターンを示す、<2>に記載の固形物。
<5> 粉末である、<1>から<4>の何れか一に記載の固形物。
<6> ボルチオキセチン臭化水素酸塩を有機溶媒又は有機溶媒と水の混合溶媒に溶解させた溶液を、空隙を有する吸着体に吸着させることにより得られる、<1>から<4>の何れか一に記載の固形物。
<7> 空隙を有する吸着体が、多孔質吸着体または鱗片状の吸着体である、<6>に記載の固形物。
<8> 有機溶媒がメタノール、ジクロロメタン、エタノール、メタノール・エタノール混液、水メタノールまたは水エタノールである、<6>に記載の固形物。
<9> 空隙を有する吸着体が、シリカからなる、<6>に記載の固形物。
<10> 空隙を有する吸着体の使用量がボルチオキセチン臭化水素酸塩の使用量に対して質量比で2倍以上である、<6>に記載の固形物。
<11> 抗うつ薬、抗不安薬、セロトニン再取り込み阻害薬、またはセロトニン受容体拮抗薬/作動薬として使用するための、あるいはうつ病・またはうつ状態の処置において使用するための、<1>から<4>の何れか一に記載の固形物。
<12> ボルチオキセチン臭化水素酸塩を有機溶媒又は有機溶媒と水の混合溶媒に溶解させた溶液を、空隙を有する吸着体に吸着させることにより練合物を得る工程を含む、<1>から<4>の何れか一に記載の固形物の製造方法。
<13> 空隙を有する吸着体が、多孔質吸着体または鱗片状の吸着体である、<12>に記載の製造方法。
<14> 有機溶媒がメタノール、ジクロロメタン、エタノール、メタノール・エタノール混液、水メタノールまたは水エタノールである、<12>に記載の製造方法。
<15> 空隙を有する吸着体が、シリカからなる、<12>に記載の製造方法。
<16> 空隙を有する吸着体の使用量がボルチオキセチン臭化水素酸塩の使用量に対して質量比で2倍以上である、<12>に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の結晶体を実質的に含有しない、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、メタノールを用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図2は、ジクロロメタンを用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図3は、エタノールを用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図4は、メタノール/エタノール混液を用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図5は、メタノール/水混液を用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図6は、エタノール/水混液を用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図7は、無水リン酸水素カルシウムを用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図8は、AEROSIL 50を用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図9は、軽質無水ケイ酸を用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
図10は、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを用いてボルチオキセチン臭化水素酸塩を非晶質化した場合におけるX線回折スペクトルの測定結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、ボルチオキセチン臭化水素酸塩の非晶質体からなる固形物に関する。
ボルチオキセチンの化学名は、1-[2-(2,4-ジメチルフェニル-スルファニル)フェニル]ピペラジンである。ボルチオキセチン臭化水素酸塩は、1-[2-(2,4-ジメチルフェニル-スルファニル)フェニル]ピペラジン臭化水素酸塩と同義である。ボルチオキセチン臭化水素酸塩の構造式を以下に示す。
【0010】
JPEG
2025109162000001.jpg
48
170
(【0011】以降は省略されています)

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