特許ウォッチ

公開番号2024154007
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-30
出願番号2023067577
出願日2023-04-18
発明の名称電池パック
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01M 50/262 20210101AFI20241023BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】全固体電池における構成部材の密着性のムラを解消する。
【解決手段】制御装置は、充電中である場合に(S100にてYES)、各面圧センサから検出値を取得するステップ(S102)と、反応ムラ箇所があると判定される場合に(S104にてYES)、対応する部分加圧部を特定するステップ(S106)と、加圧指令を出力するステップ(S108)と、加圧が完了したか否かを判定するステップ(S110)と、加圧が完了したと判定される場合(S110にてYES)、加圧解除指令を出力するステップ(S112)とを含む、処理を実行する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
複数の全固体電池と、
前記複数の全固体電池を積層して構成される積層体に対して積層方向に拘束圧を作用させる拘束部とを備え、
前記拘束部は、前記複数の全固体電池のうちの少なくともいずれかの全固体電池における反応ムラの発生箇所における拘束圧が上昇するように前記積層方向から前記積層体との接触面の一部を加圧させる部分加圧部を含む、電池パック。
続きを表示（約 170 文字）【請求項２】
前記部分加圧部は、前記接触面のうちの前記全固体電池の端子に近い前記接触面の一部を加圧可能に配置される、請求項１に記載の電池パック。
【請求項３】
前記部分加圧部は、前記積層体を前記積層方向に区分した複数の区分のうちの前記発生箇所を含む区分における拘束圧を上昇させる、請求項１に記載の電池パック。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、電池パックの構成に関する。
続きを表示（約 1,100 文字）【背景技術】
【０００２】
二次電池として、たとえば、固体電解質を用いて電池を全固体化した全固体電池が公知である。また、全固体電池においては、構成部材である正極層と固体電解質層と負極層との密着性が、電池の各種特性に影響を与えるため、全固体電池の充電時あるいは放電時において全固体電池に付与される拘束力（拘束圧）を適切に制御する技術が公知である。
【０００３】
たとえば、特開２０１５－０９５２８１号公報（特許文献１）には、充電時の拘束圧が放電時の拘束圧よりも高くなるように、電池を加圧する加圧部に指示する充電システムが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１５－０９５２８１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、この正極層と固体電解質層と負極層との密着性については、一様に拘束圧を付与しても各層の構造によってはバラツキ（ムラ）が生じるため、局所的に反応ムラが発生する場合がある。
【０００６】
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、全固体電池における構成部材の密着性のムラを解消する電池パックを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示のある局面に係る電池パックは、複数の全固体電池と、複数の全固体電池を積層して構成される積層体に対して積層方向に拘束圧を作用させる拘束部とを備える。拘束部は、複数の全固体電池のうちの少なくともいずれかの全固体電池における反応ムラの発生箇所における拘束圧が上昇するように積層方向から積層体との接触面の一部を加圧させる部分加圧部を含む。
【０００８】
このようにすると、接触面の一部を加圧することで反応ムラの発生箇所における拘束圧を上昇させることにより、積層体における反応ムラが発生する発生箇所の構成部材の密着性を改善して、反応ムラを解消することができる。さらに、発生箇所以外の他の部分に不必要に拘束圧が作用することを抑制することができる。
【０００９】
ある実施の形態においては、部分加圧部は、接触面のうちの全固体電池の端子に近い接触面の一部を加圧可能に配置される。
【００１０】
このようにすると、全固体電池において反応ムラが発生しやすい、端子に近い領域に対して部分的に拘束圧を上昇させることができるようにすると、端子に近い領域における構成部材の密着性を改善することができる。さらに、発生箇所以外の他の部分に不必要に拘束圧が作用することを抑制することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許