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公開番号2024169893
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2023086735
出願日2023-05-26
発明の名称耐火コネクタ
出願人株式会社三桂製作所
代理人個人
主分類H01R 13/533 20060101AFI20241129BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ケーブル同士の導通作業を簡易に行うことができるとともに安定した性能を確保することを可能としつつ、従来に比べ簡易な構成にて絶縁性能及び耐火性能を得ることが可能な耐火コネクタを提供する。
【解決手段】耐火コネクタは、ケーブルの絶縁心線の端末部に接続された端子と、ハウジング内に端子及び端子と絶縁心線との接続部が収納されるコネクタ本体とを有し、ハウジング内にはインサート部材が配置され、インサート部材は、各端子及び各絶縁心線を絶縁可能な間隔にて配置可能且つ少なくとも端子と絶縁心線との接続部の外周を覆うことができるように形成される。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
ケーブルの複数の絶縁心線の端末部に接続された複数の端子と、ハウジング内に前記端子及び前記端子と前記絶縁心線との接続部が収納されるコネクタ本体とを有し、相手コネクタと嵌合可能な構造を備える耐火コネクタにおいて、
前記コネクタ本体のハウジング内には、絶縁性及び耐火性を有する素材にて形成されたインサート部材が配置され、前記インサート部材は、前記端子それぞれ及び前記絶縁心線それぞれを絶縁可能な間隔にて配置可能に形成され、且つ、少なくとも前記端子と前記絶縁心線との接続部の外周を覆うことができるように形成されることを特徴とする耐火コネクタ。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記コネクタ本体のハウジングは、耐熱性を有する金属にて筒状に形成され前記コネクタ本体の先端側を構成する第1ハウジングと、樹脂にて筒状に形成され前記第1ハウジングに締結可能であり前記コネクタ本体から前記ケーブルを導出する側を構成する第2ハウジングとを備え、
前記インサート部材は、少なくとも各前記端子と各前記絶縁心線との接続部それぞれの外周を覆うことができるように形成された第1インサート部材と、各前記絶縁心線の端末部それぞれの外周を覆うことができるように形成された第2インサート部材とから構成され、
前記第1インサート部材と前記第2インサート部材とは、互いの一端面同士を当接させて連結された状態にて前記コネクタ本体の内部に配置され、且つ、前記第1ハウジングにて前記連結された状態で保持されることを特徴とする請求項1記載の耐火コネクタ。
【請求項3】
前記インサート部材は、セラミックにて形成されることを特徴とする請求項1又は2記載の耐火コネクタ。
【請求項4】
前記端子は、筒状に形成されており、前記絶縁心線の導体が接続される導体接続部と、前記導体接続部に連続して形成され且つ前記端子の先端側に向かって延在し前記相手コネクタにおける相手端子と電気的に接続可能に形成された複数のバネ片とを備え、
前記バネ片の自由端側の外周には、耐熱性を有する金属にてリング状に形成され前記バネ片の外方への開きを規制可能な開き規制部材が組み付けられることを特徴とする請求項1又は2記載の耐火コネクタ。
【請求項5】
前記開き規制部材は、耐熱温度900度以上の金属にて形成されることを特徴とする請求項4記載の耐火コネクタ。
【請求項6】
前記バネ片の自由端側の外周には、前記開き規制部材が嵌合可能な嵌合溝が設けられることを特徴とする請求項4記載の耐火コネクタ。
【請求項7】
前記第1ハウジングは、耐熱温度900度以上の金属にて形成され、前記第2ハウジングは、熱可塑性樹脂にて形成されることを特徴とする請求項2記載の耐火コネクタ。
【請求項8】
前記第1ハウジングの端部には、複数の係合爪部が形成され、前記第2インサート部材の外周には、前記係合爪部が係合可能な複数の係合凹部が形成されることを特徴とする請求項2記載の耐火コネクタ。
【請求項9】
前記第2ハウジングは、前記第2インサート部材から導出された前記絶縁心線の外周を覆うように形成されるとともに、前記第2ハウジングの内面と前記絶縁心線の外面との間には所定の間隔にて隙間が形成され、前記隙間の形成位置に対応する前記第2ハウジングの外面には、前記第2ハウジングの周方向に沿って薄肉部が複数形成され、
前記薄肉部は、この厚みが前記第2ハウジングの外面における他の部分の厚みよりも薄肉に形成され、前記第2ハウジングが燃焼した際に前記第2ハウジングの外面における他の部分よりも先に燃焼し開口可能に形成されることを特徴とする請求項2記載の耐火コネクタ。
【請求項10】
前記ケーブルは、このシースの先端部外周に熱収縮チューブが取り付けられ、
前記第2ハウジングには、前記ケーブルを外部に導出可能に形成されたケーブル導出口と、前記ケーブル導出口の基端に連続する前記第2ハウジングの内壁に前記熱収縮チューブが引っ掛かることが可能に形成される引っ掛け部とが設けられることを特徴とする請求項2記載の耐火コネクタ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐火ケーブルの端末部に設けられるものであって、相手コネクタと嵌合可能な構造を備える耐火コネクタに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
火災時の電力供給の喪失を防止し、照明の確保や消防設備の作動を確保するため、トンネル、公共施設等において耐火ケーブルが用いられている。従来、耐火ケーブル相互、及び分岐接続にあたっては、施工現場において、耐火ケーブルの導体同士を圧着部材、マイカテープ、絶縁部材等の接続部材を用い、作業者の手作業にて接続が行われていた。
【0003】
上記接続部材を用いた場合、現場での施工に手間が掛かるとともに、作業者の力量によって導通性能や絶縁性能にばらつきが生じる虞があった。一方で、その他の従来技術として、特許文献1に開示された耐火コネクタが知られている。
【0004】
特許文献1の従来技術においては、ケーブルの複数の絶縁心線の先端にそれぞれ接続された端子と、各端子と各絶縁心線との接続部を樹脂により封止したコネクタ本体とを備えており、特許文献1の従来技術に係るコネクタ同士を嵌合することにより、ケーブル同士の導通を簡易に行うことが可能となるとともに、絶縁性能及び耐火性能を得ることが可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4165832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来のような作業者も手による接続作業により生じた作業者の手間や作業者の力量による性能のばらつきなくケーブル同士の導通作業を簡易に行うことを可能としつつ、特許文献1の従来技術よりも簡易な構成にて絶縁性能及び耐火性能を得ることが可能な耐火コネクタが望まれていた。
【0007】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、ケーブル同士の導通作業を簡易に行うことができるとともに安定した性能を確保することを可能としつつ、従来に比べ簡易な構成にて絶縁性能及び耐火性能を得ることが可能な耐火コネクタを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明にあっては、ケーブルの複数の絶縁心線の端末部に接続された複数の端子と、ハウジング内に前記端子及び前記端子と前記絶縁心線との接続部が収納されるコネクタ本体とを有し、相手コネクタと嵌合可能な構造を備える耐火コネクタにおいて、前記コネクタ本体のハウジング内には、絶縁性及び耐火性を有する素材にて形成されたインサート部材が配置され、前記インサート部材は、前記端子それぞれ及び前記絶縁心線それぞれを絶縁可能な間隔にて配置可能に形成され、且つ、少なくとも前記端子と前記絶縁心線との接続部の外周を覆うことができるように形成されることを特徴とする。
【0009】
上記(1)のような特徴を有する本発明によれば、コネクタ本体のハウジング内に配置されたインサート部材にて、端子それぞれ及び絶縁心線それぞれが絶縁可能な間隔にて配置され、且つ、少なくとも端子と絶縁心線との接続部の外周が覆われることから、従来技術のように端子と絶縁心線との接続部にガラスマイカテープ等の耐火テープを巻き付けることなく、端子それぞれ及び絶縁心線それぞれが絶縁されると共に、少なくとも端子と絶縁心線との接続部が耐火性を有することになる。したがって、インサート部材にて、端子それぞれ及び絶縁心線それぞれが絶縁可能な間隔にて配置されると共に、少なくとも端子と絶縁心線との接続部の外周を覆うことにより、従来に比べ、より簡易な構成を備えつつ、ケーブル同士の導通作業を簡易に行うことができるとともに安定した性能を確保することが可能となり、例えば、トンネル内の照明に係る工事のような施工箇所の多い現場であっても施工時間を短縮することが可能となる。
【0010】
(2)また、本発明は、前記コネクタ本体のハウジングは、耐熱性を有する金属にて筒状に形成され前記コネクタ本体の先端側を構成する第1ハウジングと、樹脂にて筒状に形成され前記第1ハウジングに締結可能であり前記コネクタ本体から前記ケーブルを導出する側を構成する第2ハウジングとを備え、前記インサート部材は、少なくとも各前記端子と各前記絶縁心線との接続部それぞれの外周を覆うことができるように形成された第1インサート部材と、各前記絶縁心線の端末部それぞれの外周を覆うことができるように形成された第2インサート部材とから構成され、前記第1インサート部材と前記第2インサート部材とは、互いの一端面同士を当接させて連結された状態にて前記コネクタ本体の内部に配置され、且つ、前記第1ハウジングにて前記連結された状態で保持されることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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