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公開番号2024152824
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2024131761,2020528484
出願日2024-08-08,2020-05-15
発明の名称細胞培養用足場材料及び細胞培養用容器
出願人積水化学工業株式会社
代理人弁理士法人大阪フロント特許事務所
主分類C12M 3/00 20060101AFI20241018BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞の接着性に優れる細胞培養用足場材料を提供する。
【解決手段】本発明に係る細胞培養用足場材料は、ポリビニルアルコール誘導体部と、ペプチド部とを有するペプチド含有ポリビニルアルコール誘導体を含み、前記ペプチド部が、環状ペプチド骨格を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリビニルアルコール誘導体部と、ペプチド部とを有するペプチド含有ポリビニルアルコール誘導体を含み、
前記ペプチド部が、環状ペプチド骨格を有する、細胞培養用足場材料。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記ペプチド部が、細胞接着性のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の細胞培養用足場材料。
【請求項3】
前記細胞接着性のアミノ酸配列が、RGD配列、YIGSR配列、又はPDSGR配列を少なくとも有する、請求項2に記載の細胞培養用足場材料。
【請求項4】
前記細胞接着性のアミノ酸配列が、下記式(1)で表されるRGD配列を少なくとも有する、請求項2又は3に記載の細胞培養用足場材料。
Arg-Gly-Asp-X ・・・式(1)
前記式(1)中、Xは、Gly、Ala、Val、Ser、Thr、Phe、Met、Pro、又はAsnを表す。
【請求項5】
前記環状ペプチド骨格が、4個以上10個以下のアミノ酸により構成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
【請求項6】
前記ポリビニルアルコール誘導体部と前記ペプチド部とが、リンカー部を介して結合している、請求項1~5のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
【請求項7】
海島構造を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
【請求項8】
前記ペプチド含有ポリビニルアルコール誘導体が、ポリビニルアセタール樹脂部と、前記ペプチド部とを有するペプチド含有ポリビニルアセタール樹脂である、請求項1~7のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
【請求項9】
容器本体と、
請求項1~8のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料とを備え、
前記容器本体の表面上に、前記細胞培養用足場材料が配置されている、細胞培養用容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞を培養するために用いられる細胞培養用足場材料に関する。また、本発明は、上記細胞培養用足場材料を用いた細胞培養用容器に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
学術分野、創薬分野及び再生医療分野等の研究開発において、ヒト、マウス、ラット、ブタ、ウシ及びサル等の動物細胞が用いられている。動物細胞を培養するために用いられる足場材料として、ラミニン及びビトロネクチン等の接着タンパク質、並びにマウス肉腫由来のマトリゲル等の天然高分子材料が用いられている。天然高分子材料を足場材料として用いることで、ラミニンやビトロネクチン等が有する細胞接着性のアミノ酸配列(Arg-Gly-Asp等)を有するドメインと、細胞表面のインテグリンとが結合し、細胞が足場材料に良好に接着し、かつ細胞が良好に増殖する。
【0003】
また、下記の特許文献1には、繰り返し構造とRGD配列等の細胞接着配列とを含むタンパク質が開示されている。このタンパク質は、上記繰り返し構造として、特定のAlaリッチ部位と特定のAla非リッチ部位とが連結した構造を有する。また、特許文献1には、このタンパク質を含む材料を細胞足場材料として用いることができることが記載されている。
【0004】
また、下記の特許文献2~5に示すように合成樹脂を用いた足場材料も知られている。
【0005】
下記の特許文献2には、ポリビニルアセタール化合物からなる成形物又は該ポリビニルアセタール化合物と水溶性多糖類とからなる成形物からなり、該ポリビニルアセタール化合物のアセタール化度が20~60モル%である細胞培養用担体が開示されている。
【0006】
また、下記の特許文献3には、第1の繊維ポリマー足場材を含み、該第1の繊維ポリマー足場材の繊維が整列されている、組成物(足場材料)が開示されている。この繊維ポリマーの材料として、脂肪族ポリエステル等が用いられている。
【0007】
また、下記の特許文献4には、多能性幹細胞の未分化性を維持するための細胞培養方法であって、ポリロタキサンブロック共重合体で被覆された表面を有する培養器上で該多能性幹細胞を培養する工程を含む方法が開示されている。
【0008】
さらに、下記の特許文献5には、表面を有する基板と、上記基板の上記表面に設けられた親水性共重合体層と、上記親水性共重合体層の表面にそれぞれに結合される複数のペプチド鎖とを具備する細胞培養用製品が開示されている。上記親水性共重合体層は、複数のポリビニルアルコール単位、複数のポリビニルアルコール誘導体単位及び複数のカルボン酸基含有単位によって共重合された層である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2018-064542号公報
特開2006-314285号公報
WO2007/090102A1
特開2017-023008号公報
特開2015-070832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
足場材料として天然高分子材料を用いることで、播種後の細胞が良好に増殖し、また、仮足が良好に伸展する。しかしながら、天然高分子材料は、高価であったり、天然由来物質であるためロット間のばらつきが大きかったり、動物由来の成分による安全上の懸念があったりする。また、足場材料として、特許文献1に記載のようなRGD配列等の細胞接着配列を有するポリペプチドを用いた場合にも、細胞接着配列以外のアミノ酸配列によって、細胞の接着性や細胞の増殖性にばらつきが生じることがある。
(【0011】以降は省略されています)

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