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公開番号2024112335
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2023017219
出願日2023-02-08
発明の名称培養装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人弁理士法人桐朋
主分類C12M 1/04 20060101AFI20240814BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】微細藻類の培養が促進される培養装置を提供する。
【解決手段】培養装置(100)は、培養液(L)及び微細藻類を収容する収容部(42)を備える。収容部には、ガイド部(50)及びガス供給部(84)が設けられる。ガス供給部は、ガイド部の深さ方向における上部から下部にわたって延在する延在管部(84p)を有する。延在管部は、ガイド部における深さ方向の下部でガスを供給する。このガスにより、培養液に対流(A、B)が生じる。対流は、収容部における深さ方向の下部から上部に向かう上昇流を含む。上昇流が通過する部分を上昇流領域(UA)とするとき、延在管部は、上昇流領域に配置される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
培養液中で微細藻類を培養する培養装置であって、
前記培養液及び前記微細藻類を収容可能な収容部と、
前記収容部の内部に設けられ、前記収容部の深さ方向に沿って延在するガイド部と、
前記ガイド部における前記深さ方向の下部でガスを供給するガス供給部と、
を備え、
前記ガス供給部は、前記ガイド部の前記深さ方向における上部から前記下部まで前記ガイド部に沿って延在する延在管部を有し、
前記培養液中に供給された前記ガスによって前記培養液の対流が生じ、
前記対流のうち前記収容部における前記深さ方向の前記下部から前記収容部における前記深さ方向の前記上部に向かう上昇流が通過する部分を上昇流領域とするとき、前記ガス供給部の前記延在管部は、前記ガイド部に沿って前記上昇流領域に配置される、培養装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1記載の培養装置において、前記ガイド部は、前記深さ方向に沿って延びるガイド本体を有し、
前記ガイド本体は、互いに向かい合う第1壁部及び第2壁部と、前記第1壁部と前記第2壁部との間に介在し且つ前記第1壁部及び前記第2壁部に連なる第3壁部とを有し、前記第1壁部、前記第2壁部及び前記第3壁部により、前記深さ方向に対して直交する方向に沿って該ガイド本体を切断したときの断面がU字形状をなし、
前記ガイド本体の中空内部は、前記上昇流領域の一部である、培養装置。
【請求項3】
請求項2記載の培養装置において、前記ガイド部は、前記ガス供給部の前記延在管部を前記ガイド本体に位置決め固定する1以上の支持部を有し、
前記1以上の支持部は、前記第1壁部の内面、前記第2壁部の内面、又は前記第3壁部の内面に設けられる、培養装置。
【請求項4】
請求項3記載の培養装置において、前記1以上の支持部は、前記第1壁部の内面、前記第2壁部の内面、又は前記第3壁部の内面から前記ガイド本体の中空内部に向かって突出した突出部と、前記突出部に形成されて前記ガイド本体の前記深さ方向に沿って延びる貫通孔とを有し、前記貫通孔は前記ガス供給部の前記延在管部を支持する、培養装置。
【請求項5】
請求項4記載の培養装置において、前記1以上の支持部は、前記ガイド本体の延在方向に沿って並べられた複数個の支持部を有し、前記複数個の支持部のうち前記深さ方向の最下方に位置する支持部を最下支持部とするとき、前記最下支持部に形成された貫通孔の開口面積は、前記最下支持部以外の支持部に形成された貫通孔の開口面積よりも小さい、培養装置。
【請求項6】
請求項1記載の培養装置において、前記ガス供給部の前記延在管部は、前記収容部に向けてガスを吐出するガス吐出口を有し、前記ガス吐出口は、前記収容部の底部に向かって開口する、培養装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の培養装置において、前記ガイド部は、前記ガス供給部の前記延在管部から供給された前記ガスを水平方向に向かわせる偏向部を有し、前記偏向部は、前記ガイド部における前記深さ方向の前記上部に配置され、
且つ前記偏向部は、前記ガス供給部が挿通される挿通孔を有する、培養装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微細藻類を培養するための培養装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、気候変動の緩和又は影響軽減を目的とした取り組みが継続され、この実現に向けて二酸化炭素の排出量低減に関する研究開発が行われている。この観点から、微細藻類が着目されている。微細藻類は、光合成によって二酸化炭素を消費するからである。従って、微細藻類を培養する培養システムは、気候変動の緩和又は影響軽減に寄与するシステムとして期待されている。
【0003】
培養システムは、微細藻類を培養するための培養装置を備える。特許文献1及び特許文献2に記載されるように、培養装置は、培養液及び微細藻類を収容した収容部と、培養液内にガスを供給するガス供給部とを有する。多くの場合、ガスとして、二酸化炭素を含むガスが用いられる。微細藻類に二酸化炭素を供給し、該微細藻類に光合成を行わせるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-370087号公報
特開平8-38156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
培養液中に二酸化炭素を万遍なく拡散させるため、培養液を撹拌することが好ましい。そこで、例えば、培養液に対流を生じさせ、この対流によって培養液を撹拌することが考えられる。しかしながら、この場合、培養液中のガス供給部の位置によっては、対流が阻害される場合があり得る。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、培養液中で微細藻類を培養する培養装置であって、前記培養液及び前記微細藻類を収容可能な収容部と、前記収容部の内部に設けられ、前記収容部の深さ方向に沿って延在するガイド部と、前記ガイド部における前記深さ方向の下部でガスを供給するガス供給部と、を備え、前記ガス供給部は、前記ガイド部の前記深さ方向における上部から前記下部まで前記ガイド部に沿って延在する延在管部を有し、前記培養液中に供給された前記ガスによって前記培養液の対流が生じ、前記対流のうち前記収容部における前記深さ方向の前記下部から前記収容部における前記深さ方向の前記上部に向かう上昇流が通過する部分を上昇流領域とするとき、前記ガス供給部の前記延在管部は、前記ガイド部に沿って前記上昇流領域に配置される、培養装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、ガス供給部の延在管部が上昇流領域に配置されているため、微細藻類がガイド部に堆積することが回避される。従って、培養液中では、微細藻類が対流に乗じて撹拌される。しかも、対流によってガスが培養液に十分に拡散されて溶解される。以上のような理由から、微細藻類の培養が促進される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る培養装置を水平方向の一方向に沿って見た概略断面図である。
図2は、培養装置を水平方向の別の一方向に沿って見た概略断面図である。
図3は、培養装置を構成するガイド部及び延在管部を示す要部概略斜視図である。
図4は、図3中のIV-IV線断面図である。
図5は、図3中のV-V線断面図である。
図6は、図3中のVI-VI線断面図である。
図7は、図1~図3に示される末端形状と異なる末端形状を有する延在管部の要部拡大図である。
図8は、変形例に係る培養装置を図2と同一方向から見た概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本実施形態に係る培養装置100を矢印X方向に沿って見た概略断面図である。図2は、培養装置100を矢印Y方向に沿って見た概略断面図である。ここで、矢印X方向及び矢印Y方向は、互いに直交する水平方向である。なお、矢印Z方向は、槽部10の深さ方向である。図1及び図2に示した態様では、槽部10の深さ方向(矢印Z方向)は鉛直方向である。従って、この態様では、矢印Z方向は、矢印X方向及び矢印Y方向に対してそれぞれ直交する。
(【0011】以降は省略されています)

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