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公開番号2024104237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-02
出願番号2023008373
出願日2023-01-23
発明の名称細菌の検出方法
出願人株式会社明治
代理人個人,個人
主分類C12Q 1/04 20060101AFI20240726BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】飲食品において、風味劣化を起こすグラム陰性菌を検出する新たな手法を提供する。
【解決手段】以下の工程(1)および(2)のうち少なくとも一つを含んでなる、飲食品におけるグラム陰性菌の検出方法を提供する:
(1)上記飲食品またはその培養物に界面活性剤を添加してなる測定試料を用いてATP法によりグラム陰性菌を検出する工程、
(2)スキムミルクおよびデオキシコール酸塩を含有する培地で上記飲食品由来試料を培養してグラム陰性菌を検出する工程。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
以下の工程(1)および(2)のうち少なくとも一つを含んでなる、飲食品におけるグラム陰性菌の検出方法:
(1)前記飲食品またはその培養物に界面活性剤を添加してなる測定試料を用いてATP法によりグラム陰性菌を検出する工程、
(2)スキムミルクおよびデオキシコール酸塩を含有する培地で飲食品由来試料を培養してグラム陰性菌を検出する工程。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記グラム陰性菌が苦味発生菌である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記飲食品がグラム陽性菌を含有する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記飲食品が、チーズ、ヨーグルト、牛乳およびアイスクリームからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記飲食品が、モッツ

レラチーズ、マスカルポーネチーズまたはクリームチーズである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項6】
工程(1)の測定試料が、前記飲食品を保管または培養した後、前記界面活性剤を添加することにより得られるものである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
工程(1)における界面活性剤が、ラウリル硫酸塩またはデオキシコール酸塩である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項8】
工程(1)における界面活性剤の終濃度が前記グラム陰性菌を溶菌しない範囲である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項9】
工程(1)における界面活性剤の終濃度が前記グラム陽性菌を溶菌する範囲である、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
工程(1)における界面活性剤の終濃度が、測定試料全量に対して0.025~0.5質量%である、請求項1または2に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細菌の検出方法に関する。より詳細には、本発明は飲食品におけるグラム陰性菌の選択的な検出方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
各種の食品中において、製品の出荷前に汚染微生物の有無、特に大腸菌群をはじめとするグラム陰性菌の有無を確認することは非常に重要である。乳および乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)では、牛乳および乳製品の成分規格が定められており、牛乳および乳製品中の大腸菌群は、陰性であることが定められている。大腸菌群の検出法として、例えばデソキシコーレイト寒天培地法による推定試験(DOA法)などが知られているが、DOA法は判定を得るまでに20時間程度を要する。
【0003】
飲食品の早期出荷のため、DOA法よりも迅速で高感度の大腸菌群の検出法が検討されている。例えば、特許文献1(特開平7-213297号公報)には、ろ過膜を用いて測定試料を濃縮して生菌を捕捉し、デオキシコール酸ナトリウムなどが配合された培地で培養後、ATP(アデノシン三リン酸)を測定することを特徴とする、大腸菌群の検出法が開示されている。このようなATP法は、微生物をはじめとする生物細胞中に存在するATPを、ルシフェラーゼを用いた発光反応により検出する方法であり、試料中の微生物を感度良く検出や定量することができる。
【0004】
また、特許文献2(特許第6712126号公報)には、発酵微生物の生育を抑制する物質を添加した培地としてデオキシコール酸ナトリウム添加LST培地を用いて、あらかじめ測定試料を培養し、その後に、検出対象の大腸菌群の迅速検出法としてATP法を実施し、大腸菌群測定の公定法であるデソキシコーレイト寒天培地法と比較して、検出の所要時間が40%以上50%以下に短縮されることを特徴とする、発酵食品中の大腸菌群の検出法が開示されている。
【0005】
一方で、大腸菌群以外のグラム陰性菌についても食品衛生上許容できないことから、食品汚染を検査するために種々の検討がなされている。例えば、非特許文献1(日本食品保蔵科学会誌VOL.25 NO.51999 P.239-P.244)では、Nutrient Skimmilk Agar培地(スキムミルク8%添加培地)を用いてシュードモナス属(Pseudomonas)のタンパク質分解能を調査している。
【0006】
しかしながら、飲食品において風味劣化を生じるグラム陰性菌を迅速に検出する方法は本発明者らの知る限り何ら報告されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平7-213297号公報
特許第6712126号公報
【非特許文献】
【0008】
日本食品保蔵科学会誌VOL.25 NO.51999 P.239-P.244
【発明の概要】
【0009】
このような技術状況下、本発明者らは検討を行ったところ、風味劣化を起こすグラム陰性菌が飲食品に微量(製品当たり10個未満程度)でも含まれると賞味期限(例えば、10℃43日)内に風味劣化を起こす場合があるにもかかわらず、風味劣化を起こすグラム陰性菌を選択的に検出することは困難であることが明らかとなった。そこで、本発明者らは、さらに鋭意検討した結果、飲食品に特定の処理を行うと、乳酸菌等をはじめとするグラム陽性菌が共存するにもかかわらず、グラム陰性菌を高感度で検出しうることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0010】
したがって、本発明は、飲食品において、風味劣化を起こすグラム陰性菌を検出することを一つの目的としている。
(【0011】以降は省略されています)

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