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公開番号
2024151092
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-24
出願番号
2023064225
出願日
2023-04-11
発明の名称
炎症改善剤
出願人
国立大学法人九州大学
,
株式会社明治
代理人
弁理士法人フィールズ国際特許事務所
主分類
A23L
33/10 20160101AFI20241017BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】新規な炎症改善剤の提供。
【解決手段】本発明によれば、2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分とする、炎症改善剤が提供される。本発明によればまた、2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分とする、IL-6産生抑制剤またはTNF-α産生抑制剤が提供される。本発明は、該有効成分をカカオニブ抽出物の形態で用いる場合は、炎症改善を期待して長期間にわたって継続的に摂取しても副作用の懸念がなく、安全性が高い点において有利である。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分とする、炎症改善剤。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分とする、IL-6産生抑制剤またはTNF-α産生抑制剤。
【請求項3】
2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンをカカオニブ抽出物の形態で含む、請求項1または2に記載の剤。
【請求項4】
単位包装形態である、請求項1または2に記載の剤。
【請求項5】
ヒト1日当たりの有効摂取量の2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを含む、請求項1または2に記載の剤。
【請求項6】
2-ノナノンのヒト1日当たりの有効摂取量が0.0001mg~2mgであり、および/または、アセトフェノンのヒト1日当たりの有効摂取量が0.01mg~100mgである、請求項5に記載の剤。
【請求項7】
食品添加剤である、請求項1または2に記載の剤。
【請求項8】
食品または医薬品である、請求項1または2に記載の剤。
【請求項9】
炎症改善に用いるための、またはIL-6および/もしくはTNF-αの産生抑制に用いるためのカカオニブ抽出物であって、2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分として少なくとも含む、カカオニブ抽出物。
【請求項10】
カカオニブ抽出物中の2-ノナノンの質量比が0.001以上であり、カカオニブ抽出物中のアセトフェノンの質量比が0.003以上である、請求項9に記載のカカオニブ抽出物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は炎症改善剤に関する。本発明はまた、IL-6産生抑制剤およびTNF-α産生抑制剤に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
炎症は、通常、患者の病的状態を判断する重要な信号とみなされており、有害な刺激に対する組織の反応として定義されている。炎症は、関節炎、喘息、がん、糖尿病、自己免疫疾患等と関連しており、これらの疾患の主な前兆として認識されている。自然免疫応答の中心的な役割を担うマクロファージは、貪食作用、殺菌性の活性酸素、窒素中間体の生成およびサイトカインの産生に関与する。刺激されたマクロファージによって産生される炎症性サイトカインには、インターロイキン6(IL-6:interleukin 6)やTNF-α(tumor necrosis factor α)等が含まれる。これまでにIL-6やTNF-αの産生を抑制するための医薬品等が開発されてきたが、近年もこれらの産生の抑制に有効な成分が見出されている(特許文献1および2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-008435号公報
国際公開2019/208701号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、新規な炎症改善剤を提供することを目的とする。本発明はまた、新規なIL-6産生抑制剤およびTNF-α産生抑制剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは今般、カカオニブ抽出物によりIL-6およびTNF-αの産生が抑制されることを見出した。本発明者らはまた、2-ノナノンおよびアセトフェノンによりIL-6およびTNF-αの産生がそれぞれ抑制されることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
【0006】
本発明によれば以下の発明が提供される。
[1]2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分とする、炎症改善用組成物または炎症改善剤。
[2]2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分とする、IL-6産生抑制用組成物もしくはIL-6産生抑制剤またはTNF-α産生抑制用組成物もしくはTNF-α産生抑制剤。
[3]2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンをカカオニブ抽出物の形態で含む、上記[1]または[2]に記載の組成物または剤。
[4]単位包装形態である、上記[1]~[3]のいずれかに記載の組成物または剤。
[5]ヒト1日当たりの有効摂取量の2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを含む、上記[1]~[4]のいずれかに記載の組成物または剤。
[6]2-ノナノンのヒト1日当たりの有効摂取量が0.0001mg~2mgであり、および/または、アセトフェノンのヒト1日当たりの有効摂取量が0.01mg~100mgである、上記[5]に記載の組成物または剤。
[7]食品添加剤である、上記[1]~[6]のいずれかに記載の組成物または剤。
[8]食品または医薬品である、上記[1]~[7]のいずれかに記載の組成物または剤。
[9]炎症改善に用いるための、またはIL-6および/もしくはTNF-αの産生抑制に用いるためのカカオニブ抽出物であって、2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分として少なくとも含む、カカオニブ抽出物。
[10]カカオニブ抽出物中の2-ノナノンの質量比が0.001以上であり、カカオニブ抽出物中のアセトフェノンの質量比が0.003以上である、上記[9]に記載のカカオニブ抽出物。
【0007】
上記[1]および[2]の組成物を本明細書において「本発明の組成物」と、上記[1]および[2]の剤を本明細書において「本発明の剤」とそれぞれいうことがある。
【0008】
本発明によれば、有効成分である2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンをカカオニブ抽出物の形態で用いる場合は、長期間にわたって継続的に摂取して副作用の懸念がなく、安全性が高い、炎症改善剤ならびにIL-6産生抑制剤およびTNF-α産生抑制剤が提供できる点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、各カカオニブ抽出物で処理した場合のIL-6産生量(図1A)およびTNF-α産生量(図1B)を示す(各試験区n=3、数値は平均値±標準誤差、
*
P<0.05、
**
P<0.01、
***
P<0.001)。図中のCacaoは「カカオニブ抽出物」、LPSは「リポ多糖(Lipopolysaccharide)」、BRAは「ブラジル産カカオ由来」、PERは「ペルー産カカオ由来」、VENは「ベネズエラ産カカオ由来」、-は「処理なし」、+は「処理あり」をそれぞれ示す。
図2は、各カカオニブ抽出物で処理した場合のIL-6発現量(図2A)およびTNF-α発現量(図2B)を、β-アクチンに対する相対発現量として示す(各試験区n=3、数値は平均値±標準誤差、
*
P<0.05、
**
P<0.01、
***
P<0.001)。図中のCacaoは「カカオニブ抽出物」、LPSは「リポ多糖」、BRAは「ブラジル産カカオ由来」、PERは「ペルー産カカオ由来」、VENは「ベネズエラ産カカオ由来」、-は「処理なし」、+は「処理あり」をそれぞれ示す。
図3は、表4に示す各香気成分で処理した場合のIL-6発現量(図3A)およびTNF-α発現量(図3B)を、β-アクチンに対する相対発現量として示す(各試験区n=3、数値は平均値±標準誤差、
**
P<0.01、
***
P<0.001)。図中のFlavorは「香気成分」、LPSは「リポ多糖」をそれぞれ示す。
【発明の具体的説明】
【0010】
本発明の組成物および剤は、2-ノナノンおよび/またはアセトフェノンを有効成分とするものである。
(【0011】以降は省略されています)
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