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公開番号2024134686
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023045013
出願日2023-03-22
発明の名称培養装置
出願人新東工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12M 1/04 20060101AFI20240927BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】培養槽内の培養液を効率的に循環させる。
【解決手段】
一側面に係る培養装置は、側面及び底面を有し、光合成微生物を培養するための培養液を収容する培養槽と、培養槽内に鉛直方向に立設され、培養槽内に散気室及び培養室を形成し、基準液位を越えた散気室内の培養液を培養室に越流させる隔壁と、散気室にガスを供給する散気装置と、を備え、散気室及び培養室は、底面と隔壁との間に形成された下部連通口を介して連通し、鉛直方向に垂直な断面において、散気室の断面積は、培養室の断面積よりも小さい。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
側面及び底面を有し、光合成微生物を培養するための培養液を収容する培養槽と、
前記培養槽内に鉛直方向に立設され、前記培養槽内に散気室及び培養室を形成し、基準液位を越えた前記散気室内の前記培養液を前記培養室に越流させる隔壁と、
前記散気室にガスを供給する散気装置と、
を備え、
前記散気室及び前記培養室は、前記底面と前記隔壁との間に形成された下部連通口を介して連通し、
前記鉛直方向に垂直な断面において、前記散気室の断面積は、前記培養室の断面積よりも小さい、培養装置。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記散気室及び前記培養室は、前記鉛直方向に沿って互いに平行に延在する、請求項1に記載の培養装置。
【請求項3】
前記培養槽の前記底面は、下方に向かうにつれて縮径するテーパ形状を有している、請求項1又は2に記載の培養装置。
【請求項4】
前記底面のテーパ角は、90°以上130°以下である、請求項3に記載の培養装置。
【請求項5】
前記底面には、散気孔が形成され、
前記散気装置は、前記散気孔を通して前記散気室にガスを供給するガス供給装置を含む、請求項1又は2に記載の培養装置。
【請求項6】
前記散気装置は、前記散気室内に配置され、前記ガスを吐出する吐出口を有する散気管と、前記散気管を通して前記散気室にガスを供給するガス供給装置と、を含み、
前記散気管は、前記培養液の液面に浮上するフロートを有する、請求項1又は2に記載の培養装置。
【請求項7】
前記散気装置は、単位時間あたりに前記散気室の容積の80%以上の体積の前記ガスを前記散気室に供給する、請求項1又は2に記載の培養装置。
【請求項8】
前記培養槽内を複数のセルに区画する仕切壁と、
前記隔壁を含む複数の隔壁と、
を備え、
前記複数の隔壁は、前記複数のセル内にそれぞれ配置され、
前記複数の隔壁の各々は、前記複数のセルのうち対応するセル内に前記散気室及び一対の前記培養室を形成する、請求項1又は2に記載の培養装置。
【請求項9】
前記培養槽及び前記隔壁は、透光性を有する樹脂シートによって一体的に構成されている、請求項1又は2に記載の培養装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、培養装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、光合成を行って増殖する光合成微生物が注目されている。光合成微生物の一種である藻類は、栄養素を含む液体中で細胞分裂を繰り返すことで増殖する微細な植物プランクトンである。藻類は、成長が早く、培養しやすいため、様々な産業で利用可能な有機性資源として有効活用が期待されている。例えば、藻類は、食品、薬品、吸着材又は油の原料として利用される。
【0003】
この種の光合成微生物を培養するための装置として、特許文献1及び2に記載の装置が知られている。特許文献1には、無終端開水路を有する培養槽と、培養槽内を循環する培養液にCO

含有ガスを供給するCO

含有ガス供給手段と、培養液のCO

濃度を計測するCO

濃度計と、計測されたCO

濃度に応じて培養液へのCO

含有ガスの供給量を制御する制御手段と、を備える光合成微生物培養装置について記載されている。この光合成微生物培養装置では、培養槽に水路の一部が深く掘り下げられた深溝部が形成され、当該深溝部には仕切板が配置されている。CO

含有ガス供給手段は、深溝部内の仕切板によって仕切られた区画に設けられた散気管を含み、当該散気管からCO

含有ガスを吐出して培養液に培養槽内を循環させる推進力を付与する。
【0004】
特許文献2には、下端で連結された一対の管と、当該一対の管のうち一方の管の上端に設けられたインレットと、当該一対の管のうち他方の管の上端に設けられたアウトレットと、を含む反応器要素が複数連結されてなるバイオソーラー反応器について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-23978号公報
特開2014-221051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
培養装置で光合成微生物を培養する際には、光合成を促進するために培養液を循環させて撹拌することが求められる。培養液の撹拌が不十分である場合には、光合成微生物によっては培養液中の光合成微生物が絡み合って塊状になることがある。光合成微生物が絡み合うと、光合成が阻害され、光合成微生物の培養に悪影響が生じることとなる。特許文献1に記載の培養装置では、深溝部に配置された散気管からCO

含有ガスを吐出し、エアリフト効果によって培養液を培養槽内で循環させている。しかしながら、無終端開水路内で培養液を十分に撹拌するためには、大量のCO

含有ガスを培養液に供給する必要があり、効率的ではない。
【0007】
そこで本開示は、培養槽内の培養液を効率的に循環させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一側面に係る培養装置は、側面及び底面を有し、光合成微生物を培養するための培養液を収容する培養槽と、培養槽内に鉛直方向に立設され、培養槽内に散気室及び培養室を形成し、基準液位を越えた散気室内の培養液を培養室に越流させる隔壁と、散気室にガスを供給する散気装置と、を備え、散気室及び培養室は、底面と隔壁との間に形成された下部連通口を介して連通し、鉛直方向に垂直な断面において、散気室の断面積は、培養室の断面積よりも小さい。
【0009】
上記培養装置では、散気装置によって散気室にガスが供給されると、エアリフト効果によって散気室内の培養液の液位が上昇し、散気室内の培養液が隔壁を乗り越えて培養室に流入する。培養室に流入した培養液は、下部連通口へ向かう培養液の流れを形成し、下部連通口を介して散気室に戻される。その結果、培養槽内の培養液は散気室と培養室との間で循環する。ここで、散気室は相対的に断面積が小さいので、散気室内ではエアリフト効果が生じやすい。したがって、大量のガスを散気室に供給しなくても、散気室内に培養液の上昇流を生成し、散気室内の培養液を培養室に流入させることができる。したがって、培養槽内の培養液を効率的に循環させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、培養槽内の培養液を効率的に循環させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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