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公開番号2024140400
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051528
出願日2023-03-28
発明の名称ガス測定器及びガス測定器の製造方法
出願人新東工業株式会社,国立大学法人豊橋技術科学大学
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 30/00 20060101AFI20241003BHJP(測定;試験)
要約【課題】所定の異性体と、所定の異性体とは別の異性体とを判別できる技術を提供する。
【解決手段】ガス測定器は、複数の異性体を持つ化合物を含むサンプルガスが導入され、複数の異性体のうち所定の異性体を吸着する誘導体を含む吸着部材を有し、サンプルガスを通過させるフィルタと、その内部にフィルタを通過したサンプルガスが導入されるガス室と、ガス室の内部に配置され、化合物を検知するセンサと、を備える。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
複数の異性体を持つ化合物を含むサンプルガスが導入され、前記複数の異性体のうち所定の異性体を吸着する誘導体を含む吸着部材を有し、前記サンプルガスを通過させるフィルタと、
その内部に前記フィルタを通過した前記サンプルガスが導入されるガス室と、
前記ガス室の前記内部に配置され、前記化合物を検知するセンサと、
を備える、ガス測定器。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記誘導体は、アミノ基及びカルボキシル基からなる群より選択される1以上の置換基を含む、請求項1に記載のガス測定器。
【請求項3】
前記誘導体は、セルロースから構成される、請求項1又は2に記載のガス測定器。
【請求項4】
前記誘導体は、アミロースから構成される、請求項1又は2に記載のガス測定器。
【請求項5】
前記フィルタは、前記サンプルガスが通過する複数の開口を含むメッシュ部材を有し、
前記吸着部材は、前記メッシュ部材の表面を被膜する、請求項1又は2に記載のガス測定器。
【請求項6】
前記メッシュ部材の前記吸着部材に吸着された前記所定の異性体を検知する別のセンサを更に備える、請求項5に記載のガス測定器。
【請求項7】
前記センサ及び前記別のセンサと通信可能に構成される制御部を更に備え、
前記制御部は、前記センサが検知した前記サンプルガスにおける前記化合物の濃度と、前記別のセンサが検知した前記サンプルガスにおける前記化合物の濃度との割合を出力する、請求項6に記載のガス測定器。
【請求項8】
前記センサは、前記化合物が付着する多孔質構造の検知部材を有する、請求項6に記載のガス測定器。
【請求項9】
前記フィルタは、最小幅が15μm以下の開口を含む、請求項1又は2に記載のガス測定器。
【請求項10】
前記メッシュ部材は、多孔質構造を有する、請求項8に記載のガス測定器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ガス測定器及びガス測定器の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、基板及び基板上に形成された酸化スズ膜から構成されるセンサを備えるガス測定器を開示する。このガス測定器は、酸化スズ膜の表面に吸着した一酸化炭素と酸化スズ膜の酸素とが反応することで変化する抵抗値に基づいて、一酸化炭素を検知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-090324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サンプルガスに含まれる化合物は、複数の異性体を持つ場合がある。複数の異性体のそれぞれは、同一の元素組成を有し、かつ、原子の結合状態及び立体配置が互いに異なる。異性体は、互いに等しい分子量を有する。特許文献1に記載のガス測定器は、センサの表面に吸着したガス分子とセンサとの間の酸化還元反応に基づいてガス分子を検知する。酸化還元反応は複数の異性体のそれぞれで共通であるため、特許文献1に記載のガス測定器では、サンプルガスが異性体の関係にある化合物のうち何れの異性体を含むのかを判別できない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一側面に係るガス測定器は、フィルタ、ガス室及びセンサを備える。フィルタは、複数の異性体を持つ化合物を含むサンプルガスが導入され、吸着部材を有する。吸着部材は、誘導体を含む。誘導体は、複数の異性体のうち所定の異性体を吸着する。フィルタは、サンプルガスを通過させる。ガス室は、その内部にフィルタを通過したサンプルガスが導入される。センサは、ガス室の内部に配置される。センサは、化合物を検知する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、所定の異性体と、所定の異性体とは別の異性体とを判別できる技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、実施形態に係るガス測定器の斜視図である。
図2は、実施形態に係るガス測定器の断面構成を模式的に示す図である。
図3の(A)は、別のセンサが化合物を検知した一例を示すグラフである。図3の(B)は、センサが化合物を検知した一例を示すグラフである。
図4は、実施形態に係るガス測定方法を示すフローチャートである。
図5は、変形例に係るガス測定方法を示すフローチャートである。
図6は、変形例に係るガス測定器の製造方法を示すフローチャートである。
図7は、別の変形例に係るガス測定器の製造方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の概要]
最初に、本開示の実施形態の概要を説明する。
【0009】
(条項1) 本開示の一側面に係るガス測定器は、フィルタ、ガス室及びセンサを備える。フィルタは、複数の異性体を持つ化合物を含むサンプルガスが導入され、吸着部材を有する。吸着部材は、誘導体を含む。誘導体は、複数の異性体のうち所定の異性体を吸着する。フィルタは、サンプルガスを通過させる。ガス室は、その内部にフィルタを通過したサンプルガスが導入される。センサは、ガス室の内部に配置される。センサは、化合物を検知する。
【0010】
このガス測定器では、フィルタの吸着部材が含む誘導体は、複数の異性体のうち所定の異性体を吸着する。ガス室には、フィルタによって所定の異性体がフィルタリングされたサンプルガスが導入される。したがって、センサは、所定の異性体とは別の異性体をサンプルガスから検知できる。結果として、このガス測定器は、サンプルガスに含まれる化合物について、吸着部材に吸着される所定の異性体と、所定の異性体とは別の異性体とを判別できる。
(【0011】以降は省略されています)

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