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公開番号2025059405
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169478
出願日2023-09-29
発明の名称放射光測温装置
出願人株式会社チノー
代理人個人
主分類G01J 5/10 20060101AFI20250403BHJP(測定;試験)
要約【課題】放射温度計は、放射光の放射輝度を測定する放射測温センサーの測定可能な放射輝度範囲の制約のため、測定可能な温度範囲が制約される。
【課題を解決するための手段】測温対象から放射される放射光の放射束密度を任意比率で増減するように調整するために液晶シャッター又は/および回動可能偏光板を使用し、放射束密度を調整した比率に応じて保持されている換算関数を選択し、選択された換算関数と測定された放射輝度に基づいて温度を算出する放射光測温装置を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
測温対象の温度を取得するために、測温対象から放射される放射光の輝度である放射輝度(特定波長の放射輝度である分光放射輝度である場合も含む)を放射測温センサーで測定する放射測温部(A)と、
放射測温部(A)の放射測温センサーに入射される放射光の前記放射測温センサー単位面積当たりの放射束量である放射束密度を所定範囲内の任意比率に増減するように調整する放射束密度調整部(B)と、
調整された放射束密度に応じて、放射測温部(A)の放射測温センサーに入射した放射光の輝度である入射放射光輝度と測温対象の温度とを対応させた換算関数を測温対象の測温温度帯に応じて複数保持する換算関数保持部(C)と、
放射束密度調整部(B)にて放射束密度を調整した際の比率に応じて、保持されている換算関数を選択し、選択された換算関数と測定された放射輝度に基づいて温度を算出する温度算出部(D)と、
を有する放射光測温装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
放射束密度調整部(B)は、放射束密度を減じる比率を所定範囲内において連続的に増減させる放射束密度連続調整手段(E)をさらに有する、
請求項1に記載の放射光測温装置。
【請求項3】
放射束密度調整部(B)は、
放射測温部(A)の放射測温センサーで測定した放射輝度が、前記測温温度帯に応じて設定される放射束密度調整用上限閾値と所定の関係となった場合には前記放射測温センサーへ入射する放射束密度をより減じるように、放射束密度調整時の比率を見直し、
放射測温部(A)の放射測温センサーで測定した放射輝度が、前記測温温度帯に応じて設定される放射束密度調整用下限閾値と所定の関係となった場合には前記放射測温センサーへ入射する放射束密度をより増やすように、放射束密度調整時の比率を見直し、
温度算出部(D)は、前記見直した比率に応じて換算関数を選択し直す、
請求項1又は2のいずれか一に記載の放射光測温装置。
【請求項4】
放射束密度調整部(B)は、液晶シャッター又は/および回動可能偏光板である請求項1又は2のいずれか一に記載の放射光測温装置。
【請求項5】
測温対象の温度を取得するために、測温対象から放射される放射光の輝度である放射輝度(特定波長の放射輝度である分光放射輝度である場合も含む)を放射測温センサーで測定する放射測温ステップ(a)と、
放射測温ステップ(a)の放射測温センサーに入射される放射光の前記放射測温センサー単位面積当たりの放射束量である放射束密度を所定範囲内の任意比率に増減するように調整する放射束密度調整ステップ(b)と、
調整された放射束密度に応じて、放射測温ステップ(a)で放射測温センサーに入射した放射光の輝度である入射放射光輝度と測温対象の温度とを対応させた換算関数を測温対象の測温温度帯に応じて複数保持する換算関数保持ステップ(c)と、
放射束密度調整ステップ(b)にて放射束密度を調整した際の比率に応じて、保持されている換算関数を選択し、選択された換算関数と測定された放射輝度に基づいて温度を算出する温度算出ステップ(d)とを有する、
計算機である放射光測温装置の動作方法。
【請求項6】
放射束密度調整ステップ(b)は、放射束密度を減じる比率を所定範囲内において連続的に増減させる放射束密度連続調整サブステップ(e)をさらに有する、
請求項5に記載の動作方法。
【請求項7】
放射束密度調整ステップ(b)は、
放射測温ステップ(a)で放射測温センサーが測定した放射輝度が、前記測温温度帯に応じて設定される放射束密度調整用上限閾値と所定の関係となった場合には前記放射測温センサーへ入射する放射束密度をより減じるように、放射束密度調整時の比率を見直し、
放射測温ステップ(a)で放射測温センサーが測定した放射輝度が、前記測温温度帯に応じて設定される放射束密度調整用下限閾値と所定の関係となった場合には前記放射測温センサーへ入射する放射束密度をより増やすように、放射束密度調整時の比率を見直し、
温度算出ステップ(d)は、見直した比率に応じて換算関数を選択し直す、
請求項5又は6のいずれか一に記載の動作方法。
【請求項8】
放射束密度調整ステップ(b)は、液晶シャッター又は/および回動可能偏光板によって放射束密度を調整する請求項5又は6のいずれか一に記載の動作方法。
【請求項9】
測温対象の温度を取得するために、測温対象から放射される放射光の輝度である放射輝度(特定波長の放射輝度である分光放射輝度である場合も含む)を放射測温センサーで測定する放射測温ステップ(a)と、
放射測温ステップ(a)の放射測温センサーに入射される放射光の前記放射測温センサー単位面積当たりの放射束量である放射束密度を所定範囲内の任意比率に増減するように調整する放射束密度調整ステップ(b)と、
調整された放射束密度に応じて、放射測温ステップ(a)で放射測温センサーに入射した放射光の輝度である入射放射光輝度と測温対象の温度とを対応させた換算関数を測温対象の測温温度帯に応じて複数保持する換算関数保持ステップ(c)と、
放射束密度調整ステップ(b)にて放射束密度を調整した際の比率に応じて、保持されている換算関数を選択し、選択された換算関数と測定された放射輝度に基づいて温度を算出する温度算出ステップ(d)とを、
計算機である放射光測温装置に実行させるプログラム。
【請求項10】
放射束密度調整ステップ(b)は、放射束密度を減じる比率を所定範囲内において連続的に増減させる放射束密度連続調整サブステップ(e)をさらに実行させる、
請求項9に記載のプログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、測温対象から放射された放射光の、放射測温センサー単位面積当たりの放射束量である放射束密度を所定範囲内の任意比率に増減するように調整後の放射輝度を測定し、測定した放射輝度と前記比率に応じた換算関数に基づいて温度を算出する放射光測温装置と、前記放射光測温装置の動作方法と、前記装置に実行させるためのプログラムに関する。さらに前記プログラムを収めた記憶媒体に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
直接測温対象物に触れられないほどの高温物体の温度を測定する場合や、温度分布を観察するための熱画像装置(サーモグラフィ)などでは、測温対象から放射される放射光の放射輝度を測定して温度を求める放射温度計が使われている。特定の波長の放射輝度を測定したり、特定の2波長の分光放射輝度の比を求めたりして温度を算出している。
【0003】
特許文献1には、温度の測定をしようとする物体から輻射される赤外線をカメラ部の光学系で受け、その赤外線のエネルギーを検知した赤外線検知素子の出力信号に基づいて対象物の温度分布を熱画像として生成して表示する赤外線熱画像装置であって、少なくとも2以上のあらかじめ用意した測定温度のレンジを切り替える測定温度レンジ自動切り換え装置について開示されている。前記装置は自動的に絞り又は/及びフィルターをカメラ部の光学系の光軸に挿入するかしないかを制御して測定温度レンジを切り替える機構を備える。対象物の温度と赤外線検知素子で検知した赤外線の受光エネルギーとの関係の直線性が良い範囲を測定温度レンジとして設定し、対象物の熱画像中の最高温度が測定温度レンジの最高温度を超えた場合に次に高い測定温度レンジを選択する。選択した別の測定温度レンジへ変更するには、前記絞り又は/及びフィルターを動かし、カメラ部の光学系により赤外線検知素子へ導かれる赤外線の光路中に挿入して赤外線量を制御することにより、測定温度レンジを切り替える。測定温度レンジに対応した温度テーブルを使用して、赤外線検知素子の出力を参照し、温度データを得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-101207号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の明細書では、あらかじめ設定した複数の測定温度レンジを自動で切り替えることができるが、少なくとも一以上のフィルター又は/及び絞りを装置に組み込んでおくことが必要であり、任意の比率に赤外線量を減じることができない。温度測定の対象物の放射率があらかじめ想定した範囲にない場合などにおいて、温度測定に適した測定温度レンジを選択できないかもしれないという問題がある。また少なくとも一以上のフィルター又は/及び絞りを切り替える機械的機構(特許文献1の実施形態では、ステッピングモーターで回転させて光路中に出し入れする)を有するため、測定温度レンジ自動切り換え装置のサイズが大きくなる問題がある。
【0006】
そこで本発明では、測温対象から放射される放射光の放射束密度を任意比率に増減するように調整するために液晶シャッター又は/および回動可能偏光板を使用する。放射束密度を調整した比率に応じて保持されている換算関数を選択し、選択された換算関数と測定された放射輝度に基づいて温度を算出する放射光測温装置を提供する。大きな空間を要する透過率可変機構を設けず、より小型の放射光測温装置を提供できる。放射束密度を所定範囲内で増減するためにあらかじめ準備された透過率のフィルター又は/及び絞りを複数備えるのではなく、任意の透過率に可変できるフィルターを使用することにより最適な条件で、広い範囲の温度測定をおこなえる放射光測温装置を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上のような放射光測温装置に関する課題を解決するために、本願では、第一の発明として、
測温対象の温度を取得するために、測温対象から放射される放射光の輝度である放射輝度(特定波長の放射輝度である分光放射輝度である場合も含む)を放射測温センサーで測定する放射測温部(A)と、
放射測温部(A)の放射測温センサーに入射される放射光の前記放射測温センサー単位面積当たりの放射束量である放射束密度を所定範囲内の任意比率に増減するように調整する放射束密度調整部(B)と、
調整された放射束密度に応じて、放射測温部(A)の放射測温センサーに入射した放射光の輝度である入射放射光輝度と測温対象の温度とを対応させた換算関数を測温対象の測温温度帯に応じて複数保持する換算関数保持部(C)と、
放射束密度調整部(B)にて放射束密度を調整した際の比率に応じて、保持されている換算関数を選択し、選択された換算関数と測定された放射輝度に基づいて温度を算出する温度算出部(D)と、
を有する放射光測温装置を提供する。
【0008】
第二の発明として、第一の発明を基礎として、
放射束密度調整部(B)は、放射束密度を減じる比率を所定範囲内において連続的に増減させる放射束密度連続調整手段(E)をさらに有する放射光測温装置を提供する。
【0009】
第三の発明として、第一又は第二の発明のいずれか一を基礎として、
放射束密度調整部(B)は、
放射測温部(A)の放射測温センサーで測定した放射輝度が、前記測温温度帯に応じて設定される放射束密度調整用上限閾値と所定の関係となった場合には前記放射測温センサーへ入射する放射束密度をより減じるように、放射束密度調整時の比率を見直し、
放射測温部(A)の放射測温センサーで測定した放射輝度が、前記測温温度帯に応じて設定される放射束密度調整用下限閾値と所定の関係となった場合には前記放射測温センサーへ入射する放射束密度をより増やすように、放射束密度調整時の比率を見直し、
温度算出部(D)は、前記見直した比率に応じて換算関数を選択し直す放射光測温装置を提供する。
【0010】
第四の発明として、第一から第三の発明のいずれか一を基礎として、
放射束密度調整部(B)は、液晶シャッター又は/および回動可能偏光板である放射光測温装置を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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