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公開番号
2025080628
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-26
出願番号
2023193907
出願日
2023-11-14
発明の名称
ヘムタンパク質の安定化方法
出願人
東洋紡株式会社
代理人
主分類
G01N
33/50 20060101AFI20250519BHJP(測定;試験)
要約
【課題】臨床診断薬用途を始めとする生化学分野、分析化学分野への利用に適した、ヘムタンパク質を安定化する方法の提供。
【解決手段】本発明は、ヘムタンパク質を安定化する方法であり、芳香族複素環化合物を添加することを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
芳香族複素環化合物を共存させることを特徴とするヘムタンパク質の安定化方法。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記ヘムタンパク質はペルオキシダーゼである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記芳香族複素環化合物は窒素原子を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記窒素原子を含む芳香族複素環化合物は分子量100g/mol以下であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記窒素原子を有する芳香族複素環化合物はイミダゾールである、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記イミダゾールの濃度がヘムタンパク質を含有する試薬中に1.8mmol以上含まれている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ヘムタンパク質を含む水溶液が、トリス緩衝剤、クエン酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、MES、Bis-Tris、ADA、ACES、BES、PIPES、MOPS、TES、HEPES、Tricine、Bicine、POPSO、TAPS、CHESおよびCAPSからなる群より選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記緩衝液の濃度が1mmol/L~1000mmol/Lである、請求項1または2に記載の方法。
【請求項9】
芳香族複素環化合物を共存させることを特徴とする、下記の(a)から(d)を少なくとも構成要素として含有する生体成分測定用試薬キット。
(a)ペルオキシダーゼ
(b)ペルオキシダーゼの存在下で過酸化水素と反応して呈色する酸化還元発色試薬
(c)緩衝剤
(d)芳香族複素環化合物
【請求項10】
生体成分が、クレアチニン、トリグリセリド、無機リン、クレアチン、コレステロールエステル、シアル酸、α-アミラーゼ、GOT、GPT、グアアーゼ、及びリン脂質からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項9に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はヘムタンパク質の安定化方法に関する。より具体的には、芳香族複素環化合物であるイミダゾールを添加することでヘムタンパク質であるペルオキシダーゼの活性を安定化する方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、臨床診断においては、酵素法による生体成分の測定が行われており、特に酸化酵素―ペルオキシダーゼ―酸化還元発色試薬系による方法、すなわち検体中の測定対象物質を酵素反応させて過酸化水素を発生させ、これをペルオキシダーゼの存在下、発色剤と反応させて比色定量する方法が広く行われている。この方法に用いられる酵素を含む組成物を長期間使用可能な状態にするためには、言うまでもなく酵素活性を安定的に保持することが重要である。
【0003】
特許文献1には、タンパク質を含む有機溶剤含有溶液にタンパク質折り畳み因子を添加することによって、有機溶剤による不活性化を抑制する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-092495
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、有機溶剤によるタンパク質の不活性化を抑制する方法を見出したものであり、限定的な条件下における安定化方法に限られる。一方、カタラーゼやペルオキシダーゼといったヘムタンパク質は、水溶液中で分解や変性を受けやすく、長期間の保管により、失活するという課題を本発明者は見出した。
本発明は、カタラーゼ等のヘムタンパク質の水溶液中での安定性を向上させる方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、芳香族複素環化合物の添加により、ヘムタンパク質を安定化することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すわなち、本発明は、以下のような構成からなる。
(項1)
芳香族複素環化合物を共存させることを特徴とするヘムタンパク質の安定化方法。
(項2)
前記ヘムタンパク質はペルオキシダーゼである、項1に記載の方法。
(項3)
前記芳香族複素環化合物は窒素原子を有することを特徴とする、項1または2に記載の方法。
(項4)
前記窒素原子を含む芳香族複素環化合物は分子量100g/mol以下であることを特徴とする、項1~3のいずれかに記載の方法。
(項5)
前記窒素原子を有する芳香族複素環化合物はイミダゾールである、項1~4のいずれかに記載の方法。
(項6)
前記イミダゾールの濃度がヘムタンパク質を含有する試薬中に1.8mmol以上含まれている、項1~5のいずれかに記載の方法。
(項7)
前記ヘムタンパク質を含む水溶液が、トリス緩衝剤、クエン酸緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、MES、Bis-Tris、ADA、ACES、BES、PIPES、MOPS、TES、HEPES、Tricine、Bicine、POPSO、TAPS、CHESおよびCAPSからなる群より選択される少なくとも1つである、項1~6のいずれかに記載の方法。
(項8)
前記緩衝液の濃度が1mmol/L~1000mmol/Lである、項1~7のいずれかに記載の方法。
(項9)
芳香族複素環化合物を共存させることを特徴とする、下記の(a)から(d)を少なくとも構成要素として含有する生体成分測定用試薬キット。
(a)ペルオキシダーゼ
(b)ペルオキシダーゼの存在下で過酸化水素と反応して呈色する酸化還元発色試薬
(c)緩衝剤
(d)芳香族複素環化合物
(項10)
生体成分が、クレアチニン、トリグリセリド、無機リン、クレアチン、コレステロールエステル、シアル酸、α-アミラーゼ、GOT、GPT、グアアーゼ、及びリン脂質からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項9に記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、芳香族複素環化合物の添加により、ヘムタンパク質を安定化する方法を提供することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を示しつつ、本発明についてさらに詳説するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書中に記載された非特許文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。また本明細書中の「~」は「以上、以下」を意味し、例えば明細書中で「x~y」と記載されていれば「x以上、y以下」を示す。また本明細書中の「及び/又は」は、いずれか一方または両方を意味する。また本明細書において、単数形の表現は、他に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。
【0009】
また、本発明の安定化の対象となる酵素は、その使用目的や濃度、存在形態などは特に限定されない。例えば、酵素を構成成分とし、酵素の機能を利用した組成物中に存在するものであれば、分子生物学用途の分析用試薬、生化学用途の分析試薬、体外診断薬、液状体外診断薬、チップ状またはスリット状に加工したドライ系の体外診断薬、酵素センサーや酵素電極、医薬品などの組成物が例示できる。これらの組成物は、既にそれぞれの産業分野において製造技術、利用技術が確立されている。よって、その知見を本発明に適用して、各種組成物中に存在する酵素を安定化することができ、その態様は特に制限されない。
【0010】
(ヘムタンパク質の安定化方法)
本発明の方法は、芳香族複素環化合物を共存させることでヘムタンパク質を安定化することである。
(【0011】以降は省略されています)
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