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公開番号2025113284
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2025080999,2022523345
出願日2025-05-14,2021-08-10
発明の名称無機基板とポリアミック酸硬化物の積層体
出願人東洋紡株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類B32B 27/34 20060101AFI20250725BHJP(積層体)
要約【課題】 250℃で加熱後に、無機基板から容易に剥離可能なポリアミック酸の熱硬化物とガラスの積層体を得ること。
【解決手段】 無機基板とポリアミック酸の熱硬化物との積層体であって、前記ポリアミック酸の重量平均分子量が30,000以上であり、前記積層体を250℃で加熱した後の前記無機基板と前記ポリアミック酸の熱硬化物層との剥離強度が0.3N/cm以下であり、前記ポリアミック酸の熱硬化物が特定のダブルデッカー型シルセスキオキサン誘導体を含むことを特徴とする積層体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
無機基板とポリアミック酸の熱硬化物との積層体であって、
前記ポリアミック酸の重量平均分子量が30,000以上であり、
前記積層体を250℃で加熱した後の前記無機基板と前記ポリアミック酸の熱硬化物層との剥離強度が0.3N/cm以下であり、
前記ポリアミック酸の熱硬化物が下記式1の構造、又は、下記式2の構造を含むことを特徴とする積層体。
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2025113284000010.jpg
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続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記ポリアミック酸の熱硬化物のCTEが50ppm/K以下である請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記ポリアミック酸の熱硬化物がポリイミドであることを特徴とする請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
前記ポリアミック酸の熱硬化物が無色透明ポリイミドであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の積層体。
【請求項5】
前記無機基板と前記ポリアミック酸の熱硬化物層の間にシランカップリング剤縮合層を有することを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の積層体。
【請求項6】
前記シランカップリング剤縮合層の厚みが0.1nm~200nmであることを特徴とする請求項5に記載の積層体。
【請求項7】
前記ポリアミック酸の重量平均分子量が60,000以上である請求項1~6のいずれかに記載の積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無機基板上にポリイミド系樹脂等の高耐熱フィルムが形成された積層体およびフレキシブルデバイスの製造方法に関するものである。本発明の積層体は、例えばフレキシブル基板の表面に電子素子を形成したフレキシブルデバイスおよびフレキシブル配線板を製造する際に有用である。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELディスプレイ(OLED)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)および電子ペーパー等の電子デバイスの分野では、主としてガラス基板等の無機材料からなる基板(無機基板)上に電子素子を形成したものが用いられている。しかしながら、無機基板は剛直であり、しなやかさに欠けるため、フレキシブルになりにくいという問題がある。
【0003】
そこで、フレキシブル性を有しかつ耐熱性を有するポリイミド等の有機高分子材料を基板として用いる方法が提案されている。すなわち、フレキシブル性を有する高耐熱フィルムを、キャリアとして使用する無機基板上に積層し、この高耐熱フィルムを電子素子形成のための基板または配線基板として利用する技術が実用化されている。ここで、例えば、無機基板として光透過性に優れたガラス基板を用いると、電子素子を形成する際および配線基板作成の際の検査工程が容易となる上、既存のガラス基板上に電子素子を形成するフレキシブルデバイス生産用の設備がそのまま転用できるという利点を有する。
【0004】
このような高耐熱フィルムからなるフレキシブル基板層が積層された無機基板においては、無機基板をキャリア用の基板として利用するので、高耐熱フィルムの表面に電子素子を形成後、最後に高耐熱フィルムを無機基板から剥離して分離する必要がある。従い、電子素子を形成後は良好な剥離性が要求される。
【0005】
無機基板に強固に密着している高耐熱フィルムの無機基板からの剥離を工業的に行う方法として、例えば、ガラス基板に接したポリイミド系樹脂等高耐熱フィルムの界面にレーザー光を照射する方法(特許文献1)、ガラス基板に接したポリイミドフィルムの界面をジュール熱で加熱する方法(特許文献2)、誘導加熱する方法(特許文献3)、キセノンランプからのフラッシュ光を照射する方法(特許文献4)等により、剥離を行う方法が提案されている。しかしながら、これらの方法は、その工程が複雑で長時間を要し、設備が高価なため高コストであるという問題点があった。
また、無機基板上にポリイミド前駆体の溶液(ポリアミック酸)を流延し、熱イミド化して積層体を得る方法(特許文献5)があるが、この方法では無機基板とポリイミドフィルムの密着が強固であり、機械的に剥離を行うことが難しい。一方、シランカップリング剤を用いて比較的弱い力でポリイミドフィルムを無機基板に接着する方法(特許文献6)でも無機基板とポリイミドフィルムの剥離強度は1N/cm以上と強く、表面に形成されたデバイスを傷付けることなく無機基板からポリイミドフィルムを機械剥離することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2007-512568号公報
特開2012-189974号公報
特開2014-86451号公報
特開2014-120664号公報
特開昭64-774号公報
特許第5531781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は前記課題を解決するものであって、無機基板とポリアミック酸の熱硬化物の積層体(以下、単に積層体ともいう。)から前記ポリアミック酸の熱硬化物を機械的に剥離可能である積層体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、重量平均分子量が一定の値以上のポリアミック酸を用いることで無機基板から前記ポリアミック酸の熱硬化物を容易に剥離することができ、前記課題が解決されることを見出し、本発明の完成に至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の構成を含むものである。
[1]無機基板とポリアミック酸の熱硬化物との積層体であって、前記ポリアミック酸の重量平均分子量が30,000以上であり、前記積層体を250℃で加熱した後の前記無機基板と前記ポリアミック酸の熱硬化物層との剥離強度が0.3N/cm以下であることを特徴とする積層体。
[2]前記ポリアミック酸の熱硬化物のCTEが50ppm/K以下である[1]に記載の積層体。
[3]前記ポリアミック酸の熱硬化物がポリイミドであることを特徴とする[1]または[2]に記載の積層体。
[4]前記ポリアミック酸の熱硬化物が無色透明ポリイミドであることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の積層体。
[5]前記無機基板と前記ポリアミック酸の熱硬化物層の間にシランカップリング剤縮合層を有することを特徴とする[1]~[4]のいずれかに記載の積層体。
[6]前記シランカップリング剤縮合層の厚みが0.1nm~200nmであることを特徴とする[5]に記載の積層体。
[7]前記ポリアミック酸の重量平均分子量が60,000以上である[1]~[6]のいずれかに記載の積層体。
【0010】
本発明はさらに以下の構成を含むことができる。
[8]
前記ポリアミック酸の熱硬化物が式1の構造、式2の構造および式3の構造からなる群より選ばれた1種以上の構造を含有する[1]~[7]に記載の積層体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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