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公開番号
2025127944
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024960
出願日
2024-02-21
発明の名称
ポリエステル樹脂およびその製造方法、溶融混練処理を伴う加工による着色の少ないポリエステル樹脂を判別する方法
出願人
東洋紡株式会社
代理人
主分類
C08L
67/00 20060101AFI20250826BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】強い熱履歴を加えて成形品を製造した場合に生じる着色の度合いが低いポリエステル樹脂組成物及びその製造方法を提供すること。また、溶融混練処理を伴う加工による着色の少ないポリエステル樹脂を判別する方法を提供すること。
【解決手段】1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から2,400秒までの積算値が1.35×10
7
count以下であり、複数種のポリエステル樹脂を含有し、前記複数種のポリエステル樹脂の少なくとも1種が回収ポリエステル樹脂である、ポリエステル樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
複数種のポリエステル樹脂を溶融混練する工程を有するポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、
前記複数種のポリエステル樹脂は少なくとも1種の回収ポリエステル樹脂を含み、
得られたポリエステル樹脂組成物の1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から2,400秒までの積算値が1.35×10
7
count以下である、
ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記複数種のポリエステル樹脂の、1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から2,400秒までの積算値の加重平均値が1.15×10
7
count以下である、請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
前記複数種のポリエステル樹脂の少なくとも一部が、アンチモン、チタン、ゲルマニウム、アルミニウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の金属元素を含有し、かつ前記金属元素の合計含有量が2~1000 質量ppmである、請求項1または2に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項4】
前記金属元素の少なくとも一部が前記ポリエステル樹脂の重合触媒に由来するものである、請求項3に記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
1秒毎に測定されるケミルミネッセンス発光強度の測定開始から2,400秒までの積算値が1.35×10
7
count以下であり、
複数種のポリエステル樹脂を含有し、前記複数種のポリエステル樹脂の少なくとも1種が回収ポリエステル樹脂である、
ポリエステル樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載の製造方法により得られたポリエステル樹脂組成物および/または請求項5に記載のポリエステル樹脂組成物を原料として用いる、溶融成形品の製造方法。
【請求項7】
前記溶融成形品が、中空成形体または中実成形体である、請求項6に記載の溶融成形品の製造方法。
【請求項8】
ケミルミネッセンスの積算値により、溶融混練処理を伴う加工による着色の少ないポリエステル樹脂を判別する方法。
【請求項9】
前記着色が、ハンターLab表色系におけるカラーL値及び/またはカラーb値により評価されたものである、請求項8に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はポリエステル樹脂およびその製造方法に関する。また、融混練処理を伴う加工による着色の少ないポリエステル樹脂を判別する方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等に代表されるポリエステル樹脂は、透明性、機械的特性、および化学的特性に優れており、それぞれのポリエステル樹脂の特性に応じて、例えば、衣料用や産業資材用の繊維、包装用や工業用などの各種フィルムやシート、ボトルやエンジニアリングプラスチックなどの中空成形体など各種分野において広範囲に使用されている。
【0003】
近年、例えば、ポリエステル樹脂を用いて製造された中空成形体は、我々人類の生活にとっては必要不可欠なものになってきている。一方では、中空成形体の利用量の増加に伴い、資源枯渇、海洋ごみの増加、地球温暖化など様々な問題を引き起こしている。このような課題を解決する方法の一つとして使用済みであるポリエステルボトル等の中空成形体を回収してポリエステルボトル、繊維、不織布等の成形体に再成形して再使用する、いわゆるマテリアルリサイクルによる回収・再生リサイクルシステムが注目されている。
【0004】
しかし、一般に広く用いられているアンチモン化合物、チタン化合物、又はゲルマニウム化合物を重合触媒としたポリエステル樹脂は、使用済みポリエステル樹脂を回収して再生すると、ポリエステル樹脂の劣化によるポリエステル樹脂の着色や分子量の低下が生じるため、その改善が求められている。
【0005】
上記の課題を解決する方法として、ポリエステル樹脂の製造において、アルミニウム化合物とヒンダードフェノール構造を含むリン化合物とからなる触媒を添加する方法が知られている(特許文献1、特許文献2)。しかし、使用済みポリエステル樹脂、特にアンチモン化合物、チタン化合物、又はゲルマニウム化合物から選ばれる少なくとも一種を重合触媒とした使用済みポリエステル樹脂をリサイクルする検討まではなされていなかった。
【0006】
特許文献3では、アンチモン、チタン、及びゲルマニウムから選ばれる少なくとも一種の元素を含む回収されたポリエステル樹脂にアルミニウム化合物及びリン化合物を含むポリエステル樹脂を加えることにより、複数回リサイクルを行っても着色や分子量の低下が生じにくい(以下、「リサイクル性に優れた」という)ポリエステル樹脂組成物を製造する方法が提案されている。しかしながら、この方法では回収されたポリエステル樹脂の劣化度合いにより、再生樹脂の品質が左右されるという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開2007/032325号
特開2006-169432号公報
国際公開2022/234749号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ポリエステル樹脂組成物に溶融混練等の熱履歴を加えると、ポリエステル樹脂の劣化が進行し固有粘度が低下することが知られている。また、熱履歴前後の固有粘度保持率をポリエステル樹脂の劣化の指標として用いることが知られている。しかしながら、固有粘度および/または固有粘度保持率が同程度のポリエステル樹脂組成物を、同じ条件で溶融成形した場合であっても、その際に生じる着色の度合いは一様ではなく、着色の度合いがごく低い場合もあれば、成形品の品位上許容できないほど着色の度合いが高い場合もある。さらに、溶融混練の温度が高い場合や時間が長い場合、また溶融混練の繰り返し、等の強い熱履歴を加えて成形品を製造した場合には、着色の度合いの差異はさらに大きくなる傾向にある。このような現象は、ポリエステル樹脂を回収し再利用する際に、大きな問題となるものと思われる。
【0009】
本発明の課題は、強い熱履歴を加えて成形品を製造した場合に生じる着色の度合いが低いポリエステル樹脂組成物及びその製造方法を提供することである。また、溶融混練処理を伴う加工による着色の少ないポリエステル樹脂を判別する方法である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、ケミルミネッセンス発光強度の積算値が特定の範囲にあるポリエステル樹脂組成は、溶融混練の繰り返し等の強い熱履歴を加えた際の着色の度合いが低く、リサイクル性に優れる特性を有することを見出し本発明に到達した。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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