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公開番号2025082547
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023195960
出願日2023-11-17
発明の名称管内径推定装置
出願人学校法人 中央大学
代理人個人
主分類G01B 13/10 20060101AFI20250522BHJP(測定;試験)
要約【課題】既設の配管であっても管の内径を推定可能とする管内径推定装置を提供する。
【解決手段】管内に設けられ、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長するアクチュエータと、アクチュエータに供給される圧縮空気の流量を計測する流量センサ210と、アクチュエータに供給される圧縮空気の圧力を計測する圧力センサ220と、流量センサ210により計測された流量と圧力センサ220により計測された圧力とに基づいてアクチュエータが管径方向に膨張した時の外径を推定する管内径推定処理装置200とを備え、アクチュエータが膨張するときに供給された圧縮空気の流量と圧力、及びそのときのアクチュエータの外形形状に基づいてアクチュエータの外径を算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
管内に設けられ、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、
供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長するアクチュエータと、
前記アクチュエータに供給される圧縮空気の流量を計測する流量センサと、
前記アクチュエータに供給される圧縮空気の圧力を計測する圧力センサと、
前記流量センサにより計測された流量と圧力センサにより計測された圧力とに基づいて前記アクチュエータが管径方向に膨張した時の外径を推定する管内径推定処理装置と、を備え、
前記アクチュエータは、
管軸方向への伸長が拘束され、管径方向への伸縮が可能な弾性体よりなる外筒と、
前記外筒の内周側に設けられ、管軸方向にのみ伸縮可能な弾性体よりなる内筒と、
前記外筒及び内筒の両端部に設けられ、内筒の外周面と外筒の内周面との間に閉空間を形成する端部部材とを備え、前記閉空間に圧縮空気が供給されたときに、外筒が管の内壁に接触可能な大きさを有し、
前記管内径推定処理装置は、
前記アクチュエータが管径方向に膨張し、管の内壁に接したときの流量と圧力とに基づいて管の内壁に接したアクチュエータの外径を算出可能な管内径取得情報を備え、
管内径取得情報は、アクチュエータが膨張するときに供給された圧縮空気の流量と圧力、及びそのときのアクチュエータの外形形状に基づいてアクチュエータの外径を算出することを特徴とする管内径推定装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
管内に設けられ、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、
供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長するアクチュエータが複数連結され、連結された複数のアクチュエータがミミズの蠕動運動を模すように膨縮することにより移動可能とされた推進力発生部と、
前記複数のアクチュエータのうちいずれか1つを計測用アクチュエータとし、
前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の流量を計測する流量センサと、
前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の圧力を計測する圧力センサと、
前記流量センサにより計測された流量と圧力センサにより計測された圧力とに基づいて前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張した時の外径を推定する管内径推定処理装置と、を備え、
前記計測用アクチュエータは、
管軸方向への伸長が拘束され、管径方向への伸縮が可能な弾性体よりなる外筒と、
前記外筒の内周側に設けられ、管軸方向にのみ伸縮可能な弾性体よりなる内筒と、
前記外筒及び内筒の両端部に設けられ、内筒の外周面と外筒の内周面との間に閉空間を形成する端部部材とを備え、前記閉空間に圧縮空気が供給されたときに、外筒が管の内壁に接触可能な大きさを有し、
前記管内径推定処理装置は、
前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張し、管の内壁に接したときの流量と圧力とに基づいて管の内壁に接した計測用アクチュエータの外径を算出可能な管内径取得情報を備え、
管内径取得情報は、計測用アクチュエータが膨張するときに供給された圧縮空気の流量と圧力、及びそのときのアクチュエータの外形形状に基づいて計測用アクチュエータの外径を算出することを特徴とする管内径推定装置。
【請求項3】
管内に設けられ、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、
供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長するアクチュエータが複数連結され、連結された複数のアクチュエータがミミズの蠕動運動を模すように膨縮することにより移動可能とされた推進力発生部と、
前記推進力発生部の後方に所定距離離間して連結され、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長する計測用アクチュエータと、
前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の流量を計測する流量センサと、
前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の圧力を計測する圧力センサと、
前記流量センサにより計測された流量と圧力センサにより計測された圧力とに基づいて前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張した時の外径を推定する管内径推定処理装置と、を備え、
前記計測用アクチュエータは、
管軸方向への伸長が拘束され、管径方向への伸縮が可能な弾性体よりなる外筒と、
前記外筒の内周側に設けられ、管軸方向にのみ伸縮可能な弾性体よりなる内筒と、
前記外筒及び内筒の両端部に設けられ、内筒の外周面と外筒の内周面との間に閉空間を形成する端部部材とを備え、前記閉空間に圧縮空気が供給されたときに、外筒が管の内壁に接触可能な大きさを有し、
前記管内径推定処理装置は、
前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張し、管の内壁に接したときの流量と圧力とに基づいて管の内壁に接した計測用アクチュエータの外径を算出可能な管内径取得情報を備え、
管内径取得情報は、計測用アクチュエータが膨張するときに供給された圧縮空気の流量と圧力、及びそのときのアクチュエータの外形形状に基づいて計測用アクチュエータの外径を算出することを特徴とする管内径推定装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、管内径推定装置に関し、特に、配管の内側から内径の計測を可能にする管内径推定装置に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、下水道は、人の生活に必要不可欠なインフラ設備の一つとして知られている。下水道を形成する下水管は、老朽化が進行すると、それに伴う下水の漏洩による輸送量の減少や環境汚染、地盤沈下などの問題がある。
例えば、下水管の老朽化には、土圧による凹みや、錆による内径の減少等があり、カメラによる検査のみの検査では十分とは言えず、管壁の肉厚の状態、即ち、管の内径を計測することも必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-096857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
管の肉厚を検査する方法には、例えば、特許文献1のように超音波を用いて配管の肉厚の状態を検出する技術が知られている。
しかしながら、管外から超音波をあてて検査をするため、下水管などのように地中に埋設されている場合には、配管の管内径を計測することができないという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題点を解決すべく、既設の配管であっても管の内径を推定可能とする管内径推定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための管内径推定装置の構成として、管内に設けられ、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長するアクチュエータと、前記アクチュエータに供給される圧縮空気の流量を計測する流量センサと、前記アクチュエータに供給される圧縮空気の圧力を計測する圧力センサと、前記流量センサにより計測された流量と圧力センサにより計測された圧力とに基づいて前記アクチュエータが管径方向に膨張した時の外径を推定する管内径推定処理装置と、を備え、前記アクチュエータは、管軸方向への伸長が拘束され、管径方向への伸縮が可能な弾性体よりなる外筒と、前記外筒の内周側に設けられ、管軸方向にのみ伸縮可能な弾性体よりなる内筒と、前記外筒及び内筒の両端部に設けられ、内筒の外周面と外筒の内周面との間に閉空間を形成する端部部材とを備え、前記閉空間に圧縮空気が供給されたときに、外筒が管の内壁に接触可能な大きさを有し、前記管内径推定処理装置は、前記アクチュエータが管径方向に膨張し、管の内壁に接したときの流量と圧力とに基づいて管の内壁に接したアクチュエータの外径を算出可能な管内径取得情報を備え、管内径取得情報は、アクチュエータが膨張するときに供給された圧縮空気の流量と圧力、及びそのときのアクチュエータの外形形状に基づいてアクチュエータの外径を算出する構成とした。
本構成によれば、配管の内径を計測することができる。
また、管内径推定装置の他の構成として、管内に設けられ、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長するアクチュエータが複数連結され、連結された複数のアクチュエータがミミズの蠕動運動を模すように膨縮することにより移動可能とされた推進力発生部と、前記複数のアクチュエータのうちいずれか1つを計測用アクチュエータとし、前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の流量を計測する流量センサと、前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の圧力を計測する圧力センサと、前記流量センサにより計測された流量と圧力センサにより計測された圧力とに基づいて前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張した時の外径を推定する管内径推定処理装置と、を備え、前記計測用アクチュエータは、管軸方向への伸長が拘束され、管径方向への伸縮が可能な弾性体よりなる外筒と、前記外筒の内周側に設けられ、管軸方向にのみ伸縮可能な弾性体よりなる内筒と、前記外筒及び内筒の両端部に設けられ、内筒の外周面と外筒の内周面との間に閉空間を形成する端部部材とを備え、前記閉空間に圧縮空気が供給されたときに、外筒が管の内壁に接触可能な大きさを有し、前記管内径推定処理装置は、前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張し、管の内壁に接したときの流量と圧力とに基づいて管の内壁に接した計測用アクチュエータの外径を算出可能な管内径取得情報を備え、管内径取得情報は、計測用アクチュエータが膨張するときに供給された圧縮空気の流量と圧力、及びそのときのアクチュエータの外形形状に基づいて計測用アクチュエータの外径を算出する構成とした。
本構成によれば、管内を移動しながら管の肉厚を計測することができる。
また、管内径推定装置の他の構成として、管内に設けられ、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長するアクチュエータが複数連結され、連結された複数のアクチュエータがミミズの蠕動運動を模すように膨縮することにより移動可能とされた推進力発生部と、前記推進力発生部の後方に所定距離離間して連結され、圧縮空気の供給により管径方向に膨張しつつ管軸方向に収縮し、供給された圧縮空気を排出することにより管径方向に収縮しつつ管軸方向に伸長する計測用アクチュエータと、前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の流量を計測する流量センサと、前記計測用アクチュエータに供給される圧縮空気の圧力を計測する圧力センサと、前記流量センサにより計測された流量と圧力センサにより計測された圧力とに基づいて前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張した時の外径を推定する管内径推定処理装置と、を備え、前記計測用アクチュエータは、管軸方向への伸長が拘束され、管径方向への伸縮が可能な弾性体よりなる外筒と、前記外筒の内周側に設けられ、管軸方向にのみ伸縮可能な弾性体よりなる内筒と、前記外筒及び内筒の両端部に設けられ、内筒の外周面と外筒の内周面との間に閉空間を形成する端部部材とを備え、前記閉空間に圧縮空気が供給されたときに、外筒が管の内壁に接触可能な大きさを有し、前記管内径推定処理装置は、前記計測用アクチュエータが管径方向に膨張し、管の内壁に接したときの流量と圧力とに基づいて管の内壁に接した計測用アクチュエータの外径を算出可能な管内径取得情報を備え、管内径取得情報は、計測用アクチュエータが膨張するときに供給された圧縮空気の流量と圧力、及びそのときのアクチュエータの外形形状に基づいて計測用アクチュエータの外径を算出する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
管内検査装置の概略構成図である。
検査ユニットの軸方向断面図である。
駆動ユニットの軸方向断面図である。
外筒の径方向断面図である。
駆動ユニットの動作状態を示す図である。
連結ユニットの外観図である。
支持手段の一例を示す図である
検査部の推進動作を示す図である。
配管内で駆動ユニットが膨張したときの軸方向断面図である。
配管内で駆動ユニットが膨張し、内壁に接した状態にあるときの軸方向断面図である。
外筒の1/4部分の3次元モデルである。
外筒を軸方向視したときの境界端部の断面図である。
内筒の収縮量と弾性力の関係を示す図である。
中心角及び管内径の値を変化させながら算出して得た理論圧力の等高線図である。
中心角及び管内径の値を変化させながら算出して得た理論体積の等高線図である。
中心角を特定して得られた理論体積と管内径との関係を示す図である。
管内径推定装置の作用を示す図である。
管内径推定装置の構成を示す図である。
計測ユニットの他の形態における動作を示す図である。
計測ユニットの他の形態における動作を示す図である。
【0007】
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施形態に係る管内径推定装置の概略構成図である。図1に示すように、管内径推定装置1は、概略 配管Z内を移動可能に構成される検査部2と、配管外に設けられ、検査部2の動作を制御する制御部4とを備える。
なお、本実施形態では、配管Zは円筒状のものとして説明する。
【0009】
検査部2は、検査ユニット10と、駆動ユニット40と、連結ユニット60とを備え、これらを連結することで各ユニット間に連続する一つの中空空間が形成された管状移動体を構成する。以下の説明では、矢印x1に沿う方向を検査部2の進行方向とし、この進行方向を基準として前側、その逆を後側として方向を特定する。また、以下の説明では、検査部2は配管Z内に設けられて動作や機能することから、検査ユニット10、駆動ユニット40、連結ユニット60などの方向の特定において、軸方向を管軸方向、径方向を管径方向などという場合がある。
【0010】
図2は、検査ユニット10の概略構成図である。
検査ユニット10は、検査手段としての撮像手段11及び照明手段12と、撮像手段11及び照明手段12を所定の取り付け状態で収容するためのヘッド部材としての管状収容部13と、管状収容部13の周囲に設けられる弾性支持部材14とを備える。管状収容部13の前端開口13Aは光透過性を有するカバー15で塞がれている。
(【0011】以降は省略されています)

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