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公開番号
2024156916
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2024130227,2020091171
出願日
2024-08-06,2020-05-26
発明の名称
抑うつ症状改善剤及びそれを含む組成物
出願人
株式会社明治
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
A61K
35/747 20150101AFI20241029BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】Akkermancia属細菌増加用組成物を提供する。
【解決手段】ラクトバチルス・ガセリ、特に受託番号NITE BP-72として寄託されている、ラクトバチルス・ガセリOLL2809菌株(Lactobacillus gasseri OLL2809)の菌体若しくはその処理物又はこれらを含有する発酵物を有効成分とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ラクトバチルス・ガセリの菌体若しくはその処理物、又はこれらを含有する発酵物を有効成分とする、 Akkermancia属細菌増加用組成物。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記Akkermancia属細菌が、Akkermancia muciniphilaである、請求項1に記載する Akkermancia属細菌増加用組成物。
【請求項3】
前記ラクトバチルス・ガセリが、受託番号NITE BP-72として寄託されている、ラクトバチルス・ガセリOLL2809菌株(Lactobacillus gasseri OLL2809)である、請求項1又は2に記載する、Akkermansia属菌増加用組成物。
【請求項4】
ヒト又は非ヒト哺乳動物に対して、腸管粘膜バリア改善作用、抗炎症作用、及び血糖値改善作用から選択される少なくとも1つの作用を付与するための経口組成物である、請求項1又は2のいずれかに記載する、Akkermansia属菌増加用組成物。
【請求項5】
医薬品組成物、医薬部外品組成物または飲食品組成物である、請求項1~4のいずれかに記載する、Akkermansia属菌増加用組成物。
【請求項6】
請求項1~4のいずれかに記載するAkkermansia属菌増加用組成物を含有する医薬品組成物、医薬部外品組成物または飲食品組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は抑うつ症状を改善するために用いられる抑うつ症状改善剤、及びこれを含む医薬品組成物、医薬部外品組成物または飲食品組成物に関する。また、本発明は、腸内に存在するAkkermancia属細菌を増加するための組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
うつ病は、感情が何らかの理由で抑制され、社会生活を送るだけの気力が起こらず、社会的に適応し難くなる気分障害(うつ病性障害)である。うつ病の症状(抑うつ症状)は多彩であり、抑うつ気分、悲壮感、意欲・興味・喜びの低下や喪失、自責感・罪悪感、自尊心の低下や喪失、思考制止や焦燥感、集中力低下、及び希死念慮(死や自殺を繰り返し考える)などの精神症状や、食欲低下(体重減少)、不眠(入眠困難、熟眠障害、早朝覚醒)、倦怠感・易疲労感、性欲低下、頭痛・頭重感、めまい、及び下痢・便秘などの身体症状がみられる。うつ病患者またはその予備軍とされている人は増加の一途をたどっており、近年15人に1人が生涯に一度はうつ病に罹患する可能性があると報告されている(非特許文献1)。
【0003】
うつ病の治療方法の1つとして、抗うつ剤を用いる薬物療法がある。抗うつ剤としては、三環系抗うつ薬あるいは四環系抗うつ薬が多く使用されているが、低血圧、眠気、口の渇き、便秘、物忘れ、胃腸障害、頭痛などの副作用が強く出ることが知られている。このため、最近では、副作用が少ない選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)が使用されることが多い。しかし、これらの薬は、飲み始めに強い吐き気が生じたり、急な中止や、飲み忘れにより、頭痛、めまい感、全身倦怠感が出現することが知られている。このため、副作用がないか若しくは少なくて身体に優しい治療方法が求められている。
【0004】
ところで、ラクトバチルス属乳酸菌の一種であるラクトバチルス・ガセリには、従来より不安や緊張といった心理的ストレスを軽減する作用(ストレス軽減作用)があることが知られている(特許文献1)。またラクトバチルス属乳酸菌の他の種であるラクトバチルス・ペントーサスの発酵物にも抗ストレス作用があることが知られている(特許文献2)。ストレスの原因は、精神的な緊張、更年期における精神的不安定、将来に対する不安や緊張等、さまざまであり、過剰に付加されたストレスは、イライラ、社会不安障害、精神疲労、及び睡眠障害などの好ましくない身体及び精神症状をもたらす。
【0005】
身体にこのようなストレスがかかると脳内モノアミンの一種であるセロトニンが放出され、脳内のセロトニン量が低下する。またその状態はストレスから解放されても一定期間持続し、脳内はセロトニン欠乏の状態になり、無気力、怠惰感、抑うつ気分、睡眠障害、慢性疲労、食欲低下、偏頭痛、知覚過敏などの諸々の症状を引き起こす(特許文献3)。ストレス負荷後に認められるこうした抑うつ症状は、うつ病には、脳内のセロトニン機能の低下が関係するという説(非特許文献2)を裏付けるものでもある。上記の特許文献3には、ラクトバチルス属乳酸菌であるラクトバチルス・カゼイには、ストレス解放後のセロトニン欠乏を改善する作用があることが記載されている。しかしながら、ストレス軽減作用が知られているラクトバチルス・ガセリに、ストレス負荷後に生じる抑うつ症状に影響を及ぼす作用があるかどうかは明らかではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2014/132982号
特開2010-155790号公報
国際公開第2017/047777号
【非特許文献】
【0007】
坂本 祐介, 小川 琢未, 小川 真実, 松尾 由美, 橋川 直也, 橋川 成美. 15日間のストレス負荷がICRマウスに及ぼす行動と脳海馬神経細胞への影響. 薬学雑誌. 2015 年 135 巻 1 号 p. 151-158
野村総一;別冊 日本臨床 精神医学症候群I 38:236-239, 2003
Collad M.C.et al, Intestinal integrity and Akkermansia muciniphila, a mucin-degrading member of the intestinal microbiota present in infants, adults, and the elderly. Appl. Environ. Microbiol. 73, 7767-7770 (2007).
Everard A, et al. Cross-talk between Akkermansia muciniphila and intestinal epithelium controls diet-induced obesity. Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 110: 9066-9071 (2013).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、前述するように、副作用がないか若しくは少なくて身体に優しい抑うつ症状改善剤を提供することである。より好ましくは、継続的に摂取可能な抑うつ症状改善用飲食品を調製するために好適に使用できる抑うつ症状改善剤、並びに当該抑うつ症状改善剤を含有する抑うつ症状改善用の医薬品組成物、医薬部外品組成物、及び飲食品組成物を提供することを課題とする。
また、本発明は、腸内に存在するAkkermancia属細菌を増加するための組成物を提供す
ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねていたところ、ラクトバチルス・ガセリを経口摂取することで、前述するストレス軽減効果とは別に、抑うつ症状を改善する効果が得られること、また、腸内菌叢に作用して、腸内に存在する有用細菌の一種であるAkkermanciaに属する細菌を増加する効果があることを見出し、さらに検討を重ねて本
発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、下記の実施態様を有するものである。
(I)抑うつ症状改善剤
(I-1)ラクトバチルス・ガセリの菌体若しくはその処理物又はこれらを含有する発酵物を有効成分とする抑うつ症状改善剤。当該抑うつ症状にはストレス負荷から解放された後に生じる抑うつ症状が含まれる(以下、同じ。)。
(I-2)ラクトバチルス・ガセリが、受託番号NITE BP-72として寄託されている、ラクトバチルス・ガセリOLL2809菌株(Lactobacillus gasseri OLL2809)である、(I-1)に記載する抑うつ症状改善剤。
(【0011】以降は省略されています)
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