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公開番号2024119288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023026078
出願日2023-02-22
発明の名称組成物
出願人国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人
主分類C12N 5/00 20060101AFI20240827BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】グルコースの徐放性を制御可能で、細胞培養の足場材料となり得る組成物を提供する。
【解決手段】高分子ゲルと、グルコース重合体と、糖質加水分解酵素と、を含み、グルコース徐放性を有する組成物である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
高分子ゲルと、グルコース重合体と、糖質加水分解酵素と、を含む組成物。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
グルコース徐放性を有する請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記高分子ゲルは、アルギン酸カルシウムを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記グルコース重合体は、分子量が1kDa以上100kDa以下である請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記グルコース重合体は、グリコーゲン、マルトデキストリン、デキストリン及びセルロースからなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記糖質加水分解酵素は、アミログルコシダーゼ及びセルラーゼからなる群から選択される少なくとも1種を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記高分子ゲルを形成する高分子化合物に対する前記グルコース重合体の含有量の質量比が、0.1以上0.5以下である請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記糖質加水分解酵素に対する前記グルコース重合体の含有量の質量比が、0.1以上0.5以下である請求項1に記載の組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
生体外で構築した組織体を用いる再生医療が注目されている。しかしながら、組織体の内部へ栄養素を供給することの困難性により、200μm以上の厚みを有する組織体の構築は未だ困難である。例えば、非特許文献1には、栄養素であるグルコースを徐放可能な足場材料として、グルコース重合体と加水分解酵素を用いるグルコース供給性ハイドロゲルが報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
J. F. Mano et al., Mater. Horiz. 2022, 9, 694.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一態様は、グルコースの徐放性を制御可能で、細胞培養の足場材料となり得る組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一態様は、高分子ゲルと、グルコース重合体と、糖質加水分解酵素と、を含む組成物である。一態様において組成物はグルコース徐放性を有していてよい。組成物における高分子ゲルは、アルギン酸カルシウムを含んでいてよい。組成物におけるグルコース重合体は、分子量が1kDa以上100kDa以下であってよく、グリコーゲン、マルトデキストリン、デキストリン及びセルロースからなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてよい。組成物における糖質加水分解酵素は、アミログルコシダーゼ及びセルラーゼからなる群から選択される少なくとも1種を含んでいてよい。組成物は、高分子ゲルを形成する高分子化合物に対するグルコース重合体の含有量の質量比が、0.1以上0.5以下であってよく、糖質加水分解酵素に対するグルコース重合体の含有量の質量比が、0.1以上0.5以下であってよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、グルコースの徐放性を制御可能で、細胞培養の足場材料となり得る組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
高分子ゲルにおけるグルコース重合体及び糖質加水分解酵素の担持状態を示すグラフである。
高分子ゲルからのグルコースの放出を示すグラフである。
高分子ゲルからのグルコースの徐放性を示すグラフである。
マウス筋芽細胞の分化誘導条件における培養7日後の生存細胞数を示すグラフである。
細胞培養培地のグルコース濃度変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。また組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。さらに本明細書に記載される数値範囲の上限及び下限は、数値範囲として例示された数値をそれぞれ任意に選択して組み合わせることが可能である。以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための、組成物を例示するものであって、本発明は、以下に示す組成物に限定されない。
【0009】
本実施形態に係る組成物は、高分子ゲルと、グルコース重合体と、糖質加水分解酵素と、を含む。組成物はグルコースの徐放性を有するように構成されていてよく、制御可能なグルコース徐放性を有していてよい。組成物においては、例えば、水不溶性の親水性高分子から形成される高分子ゲルをマイクロカプセルとし、グルコース重合体と糖質加水分解酵素をマイクロカプセルに内包することで、グルコース重合体が加水分解されて生成するグルコースがマイクロカプセル内を拡散してマイクロカプセルから徐放される。ここで糖質加水分解酵素のグルコース重合体に対する酵素活性を制御することで、グルコースの徐放性を制御することができる。組成物は、グルコース重合体を内包するマイクロカプセルであってよく、グルコース徐放性マイクロカプセルであってよい。また、組成物は、グルコース重合体を内包する細胞培養用の足場材料であってよく、細胞培養用のグルコース徐放性足場材料であってよい。
【0010】
高分子ゲルは、水不溶性であって、水中でグルコース重合体と糖質加水分解酵素を内包可能なものであればよい。高分子ゲルを構成する高分子化合物自体は水溶性であっても、金属塩(例えば、アルカリ土類金属塩)等の誘導体の状態で水不溶性のゲルを形成可能であればよい。
(【0011】以降は省略されています)

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