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公開番号2025091797
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207258
出願日2023-12-07
発明の名称劣化診断方法および劣化診断装置
出願人三菱重工業株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01R 31/00 20060101AFI20250612BHJP(測定;試験)
要約【課題】パワーモジュールの劣化を適切に検知することができる劣化診断方法および劣化診断装置を提供する。
【解決手段】劣化診断方法は、半導体素子と、前記半導体素子に焼結材で接合された銅パターンとを備えるパワーモジュールの劣化を診断する方法であって、所定期間実際に使われた前記パワーモジュールのX線CT画像をX線CT装置を用いて取得する第1ステップと、前記画像と、前記パワーモジュールと同仕様のパワーモジュールに対して繰り返し温度変化を与えた場合に前記銅パターンに生じたうねり状の変形を撮影したX線CT画像とに基づいて、前記実際に使用されたパワーモジュールの劣化を診断する第2ステップと、を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
半導体素子と、前記半導体素子に焼結材で接合された銅パターンとを備えるパワーモジュールの劣化を診断する方法であって、
所定期間実際に使われた前記パワーモジュールのX線CT画像をX線CT装置を用いて取得する第1ステップと、
前記画像と、前記パワーモジュールと同仕様のパワーモジュールに対して繰り返し温度変化を与えた場合に前記銅パターンに生じたうねり状の変形を撮影したX線CT画像とに基づいて、前記実際に使用されたパワーモジュールの劣化を診断する第2ステップと、
を含む劣化診断方法。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記所定期間実際に使われたパワーモジュールのX線CT画像を第1画像とし、
繰り返し前記温度変化が与えられた前記同仕様のパワーモジュールのX線CT画像を第2画像とする場合に、
前記第2ステップでは、前記銅パターンに生じたうねり状の変形の有無または前記変形の程度を示す情報がそれぞれラベル付けされた複数の前記第2画像を教師データとして機械学習され、前記第1画像を入力し、前記パワーモジュールの劣化の有無または劣化の程度を示す値を出力する学習済み機械学習モデルを用いて、前記実際に使用されたパワーモジュールの劣化が診断される
請求項1に記載の劣化診断方法。
【請求項3】
前記温度変化は前記同仕様のパワーモジュールに対して一定の電流を繰り返し通電および遮断することで与えられ、
前記機械学習モデルは、
前記銅パターンに生じたうねり状の変形の有無または前記変形の程度を示す情報と、当該温度変化の際に得られた前記半導体素子の温度に係る情報とが、それぞれラベル付けされた複数の前記第2画像を教師データとして機械学習され、
前記第1画像と、実際の使用時に取得された前記半導体素子の温度に係る情報とを入力し、
前記実際に使用されたパワーモジュールの劣化の有無または劣化の程度を示す値を出力する
請求項2に記載の劣化診断方法。
【請求項4】
半導体素子と、前記半導体素子に焼結材で接合された銅パターンとを備えるパワーモジュールの劣化を診断する装置であって、
X線CT装置を用いて撮影した、所定期間実際に使われた前記パワーモジュールのX線CT画像を取得する取得部と、
前記画像と、前記パワーモジュールと同仕様のパワーモジュールに対して繰り返し温度変化を与えた場合に前記銅パターンに生じたうねり状の変形を撮影したX線CT画像とに基づいて、前記実際に使用されたパワーモジュールの劣化を診断する診断部と
を備える劣化診断装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、劣化診断方法および劣化診断装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、次のようなパワーモジュールが記載されている。すなわち、特許文献1に記載されているパワーモジュールは、第1半導体チップと配線部とを接合する第1はんだ部と、第1はんだ部に比べて熱履歴に対して亀裂が入りやすく、第2半導体チップと配線部とを接合する第2はんだ部とを備える。このパワーモジュールによれば、例えば第2はんだ部に亀裂が入った場合、第1はんだ部に亀裂が入る可能性が高まったことが推定でき、第1はんだ部に亀裂が入ることの予兆を検知することができる、とされる。
【0003】
また、非特許文献1には、本開示に関連する次の事項が開示されている。すなわち、非特許文献1には、パワーモジュールにおける銀ナノ粒子を用いた焼結接合部を熱衝撃サイクル試験で評価した結果、焼結接合部に接合する銅電極が大きくうねるように変形したことによって、接合部内の微小空孔が拡張し、変形が大きい一部においては微小空孔が連結して半導体チップと基板間を貫通するクラックが生じることがある、ということが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-174923号公報
【非特許文献】
【0005】
巽 裕章、 熊田 翔、 横村 伸緒、日野 泰成、加柴 良裕、「銀ナノ粒子を用いた焼結接合部の冷熱衝撃サイクル試験における信頼性評価」、溶接学会全国大会講演概要、一般社団法人 溶接学会、2014年、pp.104-105
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているパワーモジュールでは、例えば第2はんだ部の周辺温度等の使用環境が第1はんだ部の使用環境よりも厳しい場合、第2はんだ部に亀裂が入ったとしても、第1はんだ部に亀裂が入る可能性が必ずしも高まってはいないという可能性が考えられ、第1はんだ部に亀裂が入ることの予兆が適切に検知することができない場合があるという課題があった。
【0007】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、パワーモジュールの劣化を適切に検知することができる劣化診断方法および劣化診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示に係る劣化診断方法は、半導体素子と、前記半導体素子に焼結材で接合された銅パターンとを備えるパワーモジュールの劣化を診断する方法であって、所定期間実際に使われた前記パワーモジュールのX線CT画像をX線CT装置を用いて取得する第1ステップと、前記画像と、前記パワーモジュールと同仕様のパワーモジュールに対して繰り返し温度変化を与えた場合に前記銅パターンに生じたうねり状の変形を撮影したX線CT画像とに基づいて、前記実際に使用されたパワーモジュールの劣化を診断する第2ステップと、を含む。
【0009】
本開示に係る劣化診断装置は、半導体素子と、前記半導体素子に焼結材で接合された銅パターンとを備えるパワーモジュールの劣化を診断する装置であって、X線CT装置を用いて撮影した、所定期間実際に使われた前記パワーモジュールのX線CT画像を取得する取得部と、前記画像と、前記パワーモジュールと同仕様のパワーモジュールに対して繰り返し温度変化を与えた場合に前記銅パターンに生じたうねり状の変形を撮影したX線CT画像とに基づいて、前記実際に使用されたパワーモジュールの劣化を診断する診断部とを備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示の劣化診断方法および劣化診断装置によれば、パワーモジュールの劣化を適切に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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