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公開番号2024102776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023006900
出願日2023-01-19
発明の名称下痢・軟便の予防・軽減素材
出願人イチビキ株式会社
代理人個人
主分類C12N 1/16 20060101AFI20240724BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 下痢・軟便の予防もしくは軽減に対して効果を発揮する新規素材又は組成物を提供する。
【解決手段】 酵母(死菌体)又は酵母分解物を含有する、下痢・軟便を予防もしくは軽減する素材又は組成物である。ここでの下痢・軟便は、ストレス性、胆汁性又は食品摂取性である。酵母としては、Zygosaccharomyces rouxiiが好ましく、なかでも塩分14%、トレハロース5%、しょうゆ10%を含む培地中で30℃で振とう培養した際に、2倍に増殖するまでの最短時間が5.8時間未満であるものが好ましい。酵母は食品由来であることが好ましく、ヒトによる摂取用であることが好ましい。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
酵母(死菌体)又は酵母分解物を含有する、下痢・軟便を予防もしくは軽減する素材又は組成物。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
下痢・軟便が、ストレス性、胆汁性又は食品摂取性である請求項1に記載の素材又は組成物。
【請求項3】
酵母が、Zygosaccharomyces rouxiiである請求項1又は請求項2に記載の素材又は組成物。
【請求項4】
Zygosaccharomyces rouxiiが、塩分14%、トレハロース5%、しょうゆ10%を含む培地中で30℃で振とう培養した際に、2倍に増殖するまでの最短時間が5.8時間未満である、請求項3に記載の素材又は組成物。
【請求項5】
酵母が、食品由来である請求項1又は請求項2に記載の素材又は組成物。
【請求項6】
受託番号NITE P-03240(Y1)の酵母又は酵母分解物。
【請求項7】
ヒトによる摂取用である請求項1又は請求項2に記載の素材又は組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酵母、酵母分解物、及びこれらの菌体を含む下痢・軟便の予防もしくは軽減に資する素材又は組成物に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
-下痢・軟便について
日本において、IBS(過敏性腸症候群)の患者は、推定約1,200万人いると報告されており(非特許文献1)、IBSによるQOL(Quality of Life)の低下が近年問題視されている。IBSは、下痢型、便秘型、混合型(下痢と便秘の繰り返し)に分類されるが、下痢型は全体の29%に該当するとの報告があるため、約360万人が下痢症状に悩まされていると考えられる。このIBSの発症はストレスや腸管の炎症と関与していると考えられているが、発症の原因は未だ特定されていない。
【0003】
他にも、下痢・軟便の原因として、胆嚢除去による胆汁性下痢、食品摂取(糖アルコール、フォルスコリン、乳糖等)による下痢、細菌感染(毒素)による下痢など、様々な要因による下痢が存在し、人々の生活と密接に関わっているため、下痢・軟便を解決することの社会的意義は大きい。
下痢モデル動物は複数種類存在するが、その中でも「副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)を用いたモデル」は、ストレス性下痢の動物モデルとして使用されている(非特許文献2、非特許文献3、特許文献1)。
【0004】
-下痢の改善の既存の技術について
下痢の有効な治療薬として、ラモセトロン塩酸塩、コレスチミド、木クレオソート、塩酸ロペラミド、タンニン酸、ベルベリン等が存在するが、何れも医薬品である。
【0005】
-菌体素材の可能性について
乳酸菌や酵母は、様々な機能があることが確認されており、整腸作用、抗肥満効果、コレステロール低減、免疫改善、アレルギー改善、睡眠改善、美容効果などの様々な効果効能が報告されている。これらの効果の一部は死菌体でも発揮されることが分かってきており、死菌体はラインの汚染が無くハンドリングが良い事からその活用が広がっている。しかしながら一般的に死菌体の場合、生菌体よりも多くの菌体の摂取が必要であると考えられており、菌体を安全かつ安価に大量に製造する技術も望まれている。
【0006】
現在、下痢・軟便の予防・軽減に関与する乳酸菌として、ラクトバチルス・ガセリCP2305株(非特許文献3、特許文献1)の報告がある。また下痢・軟便の予防・軽減に関与する酵母としては、Saccharomyces属(特許文献2)、Saccharomyces boulardii(非特許文献4)、Saccharomyces cerevisiae CNCM I‐3856(非特許文献5)、カンジダ・エスピーCO119株(特許文献3)の報告があるが、生菌の効果であることや、酵母単体では効果がないことが報告されている。
【0007】
オーレオバシジウム属の微生物が産生するβグルカンを含む過敏性腸症候群の下痢抑制剤が開示されている(特許文献4)が、オーレオバシジウム属は酵母ではなくカビであり、またβグルカンは菌体外の培地に産生されるため、菌体自体の効能ではない。
【0008】
炎症性腸疾患及び異常な腸機能の関連疾患の処置又は予防に使用するための酵母由来のグルカンが開示されている(特許文献5)が、グルカンを得るために酸やアルカリで抽出する操作を要するため、菌体そのものの効能ではないし、操作が煩雑である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2014-101282公報
特開2006-101784号公報
特表2010-512162号公報
特開2013-095702号公報
特表2011-503161号公報
【非特許文献】
【0010】
Miwa H:Patient Prefer Adherence, 2008; 2:143-147
日薬理誌(Folia Pharmacol. Jpn.)133,281-291(2009)
Biomedical Research (Tokyo) 40 (6) 225-233, 2019
P. Ragavan et al., New Microbes New Infect. 2020 Nov; 38: 100766
R. Gayathri et al., International Journal of Colorectal Disease volume 35, pages 139-145 (2020)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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