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公開番号
2024113706
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-23
出願番号
2023018806
出願日
2023-02-10
発明の名称
藻類回収装置
出願人
本田技研工業株式会社
代理人
弁理士法人桐朋
主分類
C12N
1/02 20060101AFI20240816BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】濃縮された微細藻類の一部が傾斜面を流動せず傾斜面に残留し、微細藻類の回収効率の低下を招くことを防ぐ、藻類回収装置を提供する。
【解決手段】藻類回収装置(100)は、微細藻類(A)及び培養液(L)を貯留するための貯留容器(10)を備える。少なくとも微細藻類を貯留容器から排出する際、貯留容器内に流路形成部材(42)が配置される。貯留容器の内部は、流路形成部材によって下室(30)と上室(32)とに区分される。また、貯留容器と流路形成部材との間に環状クリアランス(CL)が形成される。この環状クリアランスは、連通流路(34)を形成する。連通流路により、下室と上室とが互いに連通する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
培養を行った微細藻類を含む培養液を貯留するための貯留容器を備える藻類回収装置であって、
前記貯留容器は、前記培養液を該貯留容器内に供給するための供給口と、前記微細藻類を該貯留容器外に排出するための排出口とを有し、
前記藻類回収装置は、少なくとも前記微細藻類を前記貯留容器から排出する際、前記貯留容器内に、前記貯留容器の底部及び前記排出口よりも上方に位置するように配置される流路形成部材を備え、
前記流路形成部材は、前記貯留容器内に配置された状態で、前記貯留容器内を、前記流路形成部材よりも下方であり且つ前記排出口が位置する下室と、前記流路形成部材よりも上方であり且つ前記供給口が位置する上室とに区分し、
且つ前記流路形成部材は、前記微細藻類を前記貯留容器から排出する際、該流路形成部材と前記貯留容器との間に環状クリアランスを形成し、
前記環状クリアランスは、前記下室と前記上室とを連通する連通流路を形成する、藻類回収装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
請求項1記載の藻類回収装置において、前記流路形成部材は、前記貯留容器の前記底部の形状に対応する形状であり、前記流路形成部材は、前記貯留容器内において、前記底部に対して平行に位置したときに、前記環状クリアランスからなる前記連通流路を形成する、藻類回収装置。
【請求項3】
請求項2記載の藻類回収装置において、前記貯留容器の前記底部が平坦部である、藻類回収装置。
【請求項4】
請求項1記載の藻類回収装置において、前記流路形成部材は、前記環状クリアランスからなる前記連通流路を形成する流路形成位置と、開位置との間を回転可能であり、
前記流路形成部材は、前記流路形成位置では横姿勢であり、前記開位置では立位姿勢である、藻類回収装置。
【請求項5】
請求項4記載の藻類回収装置において、前記流路形成部材は、複数個の回転板と、前記複数個の回転板にそれぞれ設けられた複数個の回転シャフトとを有し、
前記複数個の回転板は、前記複数個の回転シャフトを回転中心として、前記流路形成位置と前記開位置との間を回転可能である、藻類回収装置。
【請求項6】
請求項5記載の藻類回収装置において、前記複数個の回転板が前記開位置に位置するとき、前記複数個の回転板は、鉛直方向を向く立位姿勢である、藻類回収装置。
【請求項7】
請求項5記載の藻類回収装置において、前記藻類回収装置は、前記流路形成部材を前記貯留容器内で回転させるための第2回転シャフトを備え、前記複数個の回転板が前記流路形成位置と前記開位置との間に位置した状態において、又は、前記複数個の回転板が前記開位置に位置した状態において、前記流路形成部材は、前記第2回転シャフトを回転中心として回転可能である、藻類回収装置。
【請求項8】
請求項5記載の藻類回収装置において、前記複数個の回転板が前記開位置に位置したとき、前記複数個の回転板の下端が前記底部から離間する、藻類回収装置。
【請求項9】
請求項5記載の藻類回収装置において、前記貯留容器は円筒形状であり、且つ前記複数個の回転板の各々は扇形状であり、前記複数個の回転板が前記流路形成位置に位置するとき、前記流路形成部材は円板形状である、藻類回収装置。
【請求項10】
請求項5~9のいずれか1項に記載の藻類回収装置において、前記流路形成部材は、前記培養液が前記供給口を介して前記貯留容器内に供給される前に前記貯留容器内に配置され、前記複数個の回転板は、前記微細藻類が前記排出口を介して前記貯留容器外に排出されるとき以外、前記開位置に位置する、藻類回収装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、培養を行った微細藻類を回収するための藻類回収装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、気候変動の緩和又は影響軽減を目的とした取り組みが継続され、この実現に向けて二酸化炭素の排出量低減に関する研究開発が行われている。この観点から、微細藻類が着目されている。微細藻類は、光合成によって二酸化炭素を消費するからである。従って、微細藻類を培養する培養システムは、気候変動の緩和又は影響軽減に寄与するシステムとして期待されている。
【0003】
微細藻類は、培養液に浸された状態で培養される。培養後の微細藻類は、培養液から回収される。具体的に、微細藻類を含む培養液を貯留容器に貯留する。培養液を静置すると、微細藻類が貯留容器の底部に沈降し、堆積する。培養液は、上澄み液となる。
【0004】
特許文献1及び特許文献2に記載されるように、貯留容器の底部には、テーパー部等の傾斜部が設けられている。傾斜部の最下位置には、排出口が形成されている。微細藻類を貯留容器から排出するとき、微細藻類は、傾斜部の傾斜面に沿って流動し、排出口に到達する。その後、微細藻類は、排出口から抜き出される。これにより、微細藻類が、上澄み液となった培養液から回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第3497576号公報(特に図1参照)
特許第6738539号公報(特に図1参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
濃縮された微細藻類の粘度は、比較的大きい。このような理由から、濃縮された微細藻類の一部が傾斜面を流動せず、傾斜面に残留することが多々ある。微細藻類の残留は、微細藻類の回収効率の低下を招く。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、培養を行った微細藻類を含む培養液を貯留するための貯留容器を備える藻類回収装置であって、前記貯留容器は、前記培養液を該貯留容器内に供給するための供給口と、前記微細藻類を該貯留容器外に排出するための排出口とを有し、前記藻類回収装置は、少なくとも前記微細藻類を前記貯留容器から排出する際、前記貯留容器内に、前記貯留容器の底部及び前記排出口よりも上方に位置するように配置される流路形成部材を備え、前記流路形成部材は、前記貯留容器内に配置された状態で、前記貯留容器内を、前記流路形成部材よりも下方であり且つ前記排出口が位置する下室と、前記流路形成部材よりも上方であり且つ前記供給口が位置する上室とに区分し、且つ前記流路形成部材は、前記微細藻類を前記貯留容器から排出する際、該流路形成部材と前記貯留容器との間に環状クリアランスを形成し、前記環状クリアランスは、前記下室と前記上室とを連通する連通流路を形成する、藻類回収装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、貯留容器内において、流路形成部材で区分される下室と上室との間に、環状クリアランス(連通流路)によって絞りが形成される。環状クリアランスでは、微細藻類の流動速度が大きくなる。このため、上室内の微細藻類が、連通流路を介して下室に容易に流動する。これにより、微細藻類が貯留容器の内面に残留することが抑制されるので、微細藻類の回収効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、藻類回収装置を構成する貯留容器を深さ方向(鉛直方向)に沿って見た概略縦断面図である。
図2は、貯留容器を深さ方向下方から見た概略水平断面図である。
図3は、貯留容器に微細藻類及び培養液を供給した状態を示す概略縦断面図である。
図4は、貯留容器内で微細藻類が沈降する状態を示す概略縦断面図である。
図5は、微細藻類を貯留容器から抜き出している状態を示す概略縦断面図である。
図6は、回転板を傾斜姿勢としたときの概略縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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