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公開番号2025015273
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-30
出願番号2023118584
出願日2023-07-20
発明の名称細胞剥離方法及び細胞剥離装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/071 20100101AFI20250123BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】培養基材と振動体とを機械的に整合することで、対象細胞に合わせた振動設計を可能とし、高い剥離率で接着細胞を剥離可能な細胞剥離方法及び細胞剥離装置を提供する。
【解決手段】培養基材の培養面に付着した細胞を前記培養面から剥離する細胞剥離方法であって、前記培養基材と振動体との間に音響伝達媒体を配置した状態で、前記振動体を振動させて、前記培養面から前記細胞を剥離する細胞剥離方法、ただし、前記音響伝達媒体は、第一の音響伝達媒体及び第二の音響伝達媒体を含み、前記第一の音響伝達媒体は室温において弾性を有する固体であり、前記第二の音響伝達媒体は前記第一の音響伝達媒体に内包され、室温において液体であるか、または室温で前記第二の音響伝達媒体に周波数0.1Hzの振動が付与された場合におけるtanδが、前記第一の音響伝達媒体のtanδよりも大きいことを特徴とする、細胞剥離方法。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
培養基材の培養面に付着した細胞を前記培養面から剥離する細胞剥離方法であって、
前記培養基材と振動体との間に音響伝達媒体を配置した状態で、前記振動体を振動させて、前記培養面から前記細胞を剥離する細胞剥離方法、
ただし、前記音響伝達媒体は、第一の音響伝達媒体及び第二の音響伝達媒体を含み、
前記第一の音響伝達媒体は室温において弾性を有する固体であり、
前記第二の音響伝達媒体は前記第一の音響伝達媒体に内包され、室温において液体であるか、または室温で前記第二の音響伝達媒体に周波数0.1Hzの振動が付与された場合におけるtanδが、前記第一の音響伝達媒体のtanδよりも大きいことを特徴とする、細胞剥離方法。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記第一の音響伝達媒体は前記第二の音響伝達媒体と対向する方向に凸となる突起部を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
【請求項3】
前記第一の音響伝達媒体は前記第二の音響伝達媒体を横切ってつながっている柱部を少なくとも1つ有することを特徴とする請求項1に記載の細胞剥離方法。
【請求項4】
前記第一の音響伝達媒体は、シリコーンゴム、天然ゴム、ウレタンゲル、及びゲル材料からなる群から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法。
【請求項5】
前記第二の音響伝達媒体は、室温で、周波数0.1Hzの振動が付与された場合におけるtanδが1.0以上の固体であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法。
【請求項6】
前記第二の音響伝達媒体は、室温で、液体であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法。
【請求項7】
前記第二の音響伝達媒体は、液体、ポリマー溶液、ゲル材料からなる群から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法。
【請求項8】
前記第一の音響伝達媒体がシリコーンゴムを含み、前記第二の音響伝達媒体が水を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法。
【請求項9】
前記音響伝達媒体の、前記振動体と対向する面は、前記音響伝達媒体の、前記培養基材と対向する面よりもヤング率が高いことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法。
【請求項10】
前記第二の音響伝達媒体を前記第一の音響伝達媒体に内包させる内包工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、細胞剥離方法及び細胞剥離装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、再生医療で用いられる細胞や、バイオ医薬品などの製造に用いられる細胞を培養する細胞培養が盛んに行われている。細胞培養は、接着培養と浮遊培養に大別され、そのうち接着培養は様々な細胞種に適した培養方法であり、広く用いられている。しかしながら、細胞を回収する際は、細胞を剥離するために、酵素処理を行う必要があり、処理方法によっては細胞にダメージを与える場合がある。そのため、酵素処理による細胞の剥離は細胞品質のバラツキを生じる原因ともなっている。それ故に、細胞にダメージを与えずに、高い剥離率で回収する剥離条件の検討がなされている。
【0003】
超音波や音響放射圧を利用した細胞剥離技術の場合、音響伝達媒体として一般的に水を用いられる場合が多く、この場合、水が雑菌繁殖の懸念が強く、医療現場においては特に忌避されている傾向が高い。
【0004】
特許文献1に、培養基材に音響放射圧を伝達する媒体を介して細胞を特定の位置に配列するパターニング装置が提案されている。音響伝達媒体の例示として、シリコーンゴムが記載されているが、この材料で培養基材に音響放射圧を伝達させたところ、水に比べて細胞剥離性能が十分ではなく、さらなる細胞剥離性能の向上、及びバラツキ低減が求められている。また、特許文献2に密閉体で構成される医療用超音波伝達用具が提案されている。超音波探触子と対象部位との間の音響結合に用いられているものの、この超音波伝達手段を用いて超音波振動を伝達させ、細胞を剥離する記載がない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-42534号公報
特許第6325363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は上述の課題に対処するためになされたもので、対象細胞に合わせた振動設計を可能とし、高い剥離率で接着細胞を剥離可能な細胞剥離方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、培養基材の培養面に付着した細胞を前記培養面から剥離する細胞剥離方法であって、
前記培養基材と振動体との間に音響伝達媒体を配置した状態で、前記振動体を振動させて、前記培養面から前記細胞を剥離する細胞剥離方法、
ただし、前記音響伝達媒体は、第一の音響伝達媒体及び第二の音響伝達媒体を含み、
前記第一の音響伝達媒体は室温において弾性を有する固体であり、
前記第二の音響伝達媒体は前記第一の音響伝達媒体に内包され、室温において液体であるか、または室温で前記第二の音響伝達媒体に周波数0.1Hzの振動が付与された場合におけるtanδが、前記第一の音響伝達媒体のtanδよりも大きいことを特徴とする、細胞剥離方法を提供する。
【0008】
また、本開示は、培養基材の培養面に設けられた細胞に振動体が発生した振動を伝達することで、前記細胞を剥離する細胞剥離装置であって、
振動体、
音響伝達媒体、及び
培養基材設置部を、この順に有し、
前記振動体の振動が前記音響伝達媒体を経由して前記培養基材に伝達されるように構成され、
前記音響伝達媒体は、第一の音響伝達媒体及び第二の音響伝達媒体を含み、
前記第一の音響伝達媒体は室温において弾性を有する固体であり、
前記第二の音響伝達媒体は前記第一の音響伝達媒体に内包され、室温において液体であるか、または室温で前記第二の音響伝達媒体に周波数0.1Hzの振動が付与された場合におけるtanδが、前記第一の音響伝達媒体のtanδよりも大きいことを特徴とする細胞剥離装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、対象細胞に合わせた振動設計を可能とし、高い剥離率で接着細胞を剥離可能な細胞剥離方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の細胞剥離装置の第一の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第一の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第一の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第二の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第二の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第二の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第三の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第三の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第三の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第四の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第四の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離装置の第四の実施形態の構成の一例を示す断面概略図である。
本開示の細胞剥離方法の工程の具体例を示す。
本開示の装置の一例を示す。
本開示の方法の配置工程の一例を説明する。
本開示の方法の配置工程の一例を説明する。
本開示の方法の加圧工程一例を説明する。
本開示の方法の剥離工程一例を説明する。
本開示の培養基材の一例について概略図を示す。
本開示の音響伝達媒体の一例を説明する断面図と上面図である。
本開示の音響伝達媒体の一例を説明する断面図と上面図である。
本開示の音響伝達媒体の一例を説明する断面図と上面図である。
本開示の音響伝達媒体の一例を説明する断面図と上面図である。
本開示の圧電体の一例を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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