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公開番号
2025025345
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023130036
出願日
2023-08-09
発明の名称
有機発光素子
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H10K
50/19 20230101AFI20250214BHJP()
要約
【課題】低電圧で耐久性に優れた有機発光素子を提供する。
【解決手段】電荷発生部を挟んで第1の発光ユニットと第2の発光ユニットとを有する有機発光素子において、電荷発生部が少なくとも第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含むn型電荷発生層を有し、第1の有機化合物と第2の有機化合物とが、下記式[1]及び[2-1]で表される関係を満たす。
|LUMO(H1)-LUMO(H2)|≦0.1ev [1]
HOMO(H2)-HOMO(H1)>0.0eV [2-1]
LUMO(H1):第1の有機化合物のLUMOエネルギー準位
LUMO(H2):第2の有機化合物のLUMOエネルギー準位
HOMO(H1):第1の有機化合物のHOMOエネルギー準位
HOMO(H2):第2の有機化合物のHOMOエネルギー準位
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の電極と、第1の発光ユニットと、電荷発生部と、第2の発光ユニットと、第2の電極とをこの順に備えた有機発光素子であって、
前記電荷発生部は、少なくとも1つのn型電荷発生層を含み、
前記n型電荷発生層は、少なくとも第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含み、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とが、下記式[1]及び[2-1]で表される関係を満たすことを特徴とする有機発光素子。
|LUMO(H1)-LUMO(H2)|≦0.1ev [1]
HOMO(H2)-HOMO(H1)>0.0eV [2-1]
〔上記式[1]、[2-1]において、LUMO(H1)は前記第1の有機化合物のLUMOエネルギー準位を、LUMO(H2)は前記第2の有機化合物のLUMOエネルギー準位を、HOMO(H1)は前記第1の有機化合物のHOMOエネルギー準位を、HOMO(H2)は前記第2の有機化合物のHOMOエネルギー準位を表す。〕
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とが、下記式[2-2]で表される関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
HOMO(H2)-HOMO(H1)≧0.2eV [2-2]
【請求項3】
前記第1の有機化合物は含窒素芳香族化合物であり、前記第2の有機化合物は芳香族炭化水素化合物、又は芳香族ヘテロ環化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項4】
前記n型電荷発生層は、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
【請求項5】
前記第1の発光ユニットが第1の発光層を有し、
前記第1の発光層は少なくとも第3の有機化合物と第1の発光性化合物とを含み、
前記第3の有機化合物と前記第1の発光性化合物とが、下記式[3]で表される関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。
LUMO(H3)-LUMO(D1)>HOMO(D1)-HOMO(H3) [3]
〔上記式[3]において、LUMO(H3)は前記第3の有機化合物のLUMOエネルギー準位を、LUMO(D1)は前記第1の発光性化合物のLUMOエネルギー準位を、HOMO(H3)は前記第3の有機化合物のHOMOエネルギー準位を、HOMO(D1)は前記第1の発光性化合物のHOMOエネルギー準位を表す。〕
【請求項6】
前記第3の有機化合物と前記第1の発光性化合物とが、下記式[4]で表される関係を満たすことを特徴とする請求項5に記載の有機発光素子。
LUMO(H3)-LUMO(D1)≧0.1eV [4]
【請求項7】
前記第1の発光層が第4の有機化合物を更に含み、
前記第3の有機化合物と前記第4の有機化合物とが、下記式[5]で表される関係を満たすことを特徴とする請求項5に記載の有機発光素子。
HOMO(H4)-HOMO(H3)≧0.1eV [5]
〔上記式[5]において、HOMO(H4)は前記第4の有機化合物のHOMOエネルギー準位を表す。〕
【請求項8】
第1の電極と、第1の発光ユニットと、電荷発生部と、第2の発光ユニットと、第2の電極とをこの順に備えた有機発光素子であって、
前記電荷発生部は、少なくとも1つのn型電荷発生層を含み、
前記n型電荷発生層は、少なくとも第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含み、
前記第1の有機化合物は含窒素芳香族化合物であり、
前記第2の有機化合物は下記一般式[I]又は[II]で表されることを特徴とする有機発光素子。
TIFF
2025025345000053.tif
22
108
〔上記一般式[I]及び[II]において、X
1
乃至X
8
は、置換基Rを有する炭素原子、或いは窒素原子である。Yは置換基R
1
,R
2
を有する炭素原子、或いは酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子のいずれかを表す。一般式[I]のYが置換基R
1
,R
2
を有する炭素原子の場合、及び一般式[II]において、X
1
乃至X
8
の少なくとも一つは窒素原子を表す。R、R
1
,R
2
は水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のシリル基、置換又は無置換のアルコキシ基、シアノ基から選ばれる。X
1
乃至X
8
において、置換基Rを有する炭素原子が隣接し、且つ置換基Rが炭素原子を有する場合、及びR
1
,R
2
が炭素原子を有する場合は、隣り合う置換基同士で環を形成していても良い。〕
【請求項9】
前記第2の有機化合物は下記一般式[III]で表されることを特徴とする請求項8に記載の有機発光素子。
TIFF
2025025345000054.tif
28
60
〔上記一般式[III]において、R
3
乃至R
10
は、水素原子、重水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環基からなる群からそれぞれ独立して選択される。R
3
乃至R
10
が炭素原子を有する場合は、隣り合う置換基同士で環を形成していても良い。〕
【請求項10】
前記第2の有機化合物は下記一般式[IV]で表されることを特徴とする請求項8に記載の有機発光素子。
TIFF
2025025345000055.tif
32
53
〔上記一般式[IV]において、X
1
乃至X
4
は、置換基Rを有する炭素原子、或いは窒素原子であり、少なくとも一つが窒素原子を表す。R及びR
11
乃至R
16
は、水素原子、重水素原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環基からなる群からそれぞれ独立して選択される。R
11
乃至R
16
が炭素原子を有するは、隣り合う置換基同士で環を形成していても良い。〕
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光素子と、該有機発光素子を有する各種機器、装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」又は「有機発光素子」とも称する)は、陽極と陰極と、これらの電極間に配置されている発光層を含む有機化合物層に通電することにより発光する素子である。
近年、1つの発光層の中に赤色、緑色、青色に発光する発光材料を有して白色発光する単色有機発光素子に加えて、赤色、緑色、青色それぞれに発光する発光層を積層した積層有機発光素子が開発されている。積層有機発光素子は、単層有機発光素子と比べて、駆動電圧が高くなる傾向があるため、電荷発生部もしくは中間電極と呼ばれる中間層を設ける構造が知られている。中間層は他の有機層に比べて劣化しやすい場合がある。中間層の劣化は、高電圧化や低効率化、耐久性の低下に繋がるため、安定な電荷発生層の開発が求められている。
特許文献1には、n型電荷発生層が少なくともLUMOの異なる二つ以上の材料からなる構成が記載されている。また、特許文献2には、n型電荷発生層にピレン骨格を有する有機化合物を用いた構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2015/0090984号明細書
米国特許出願公開第2016/0104844号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載された積層有機発光素子はn型電荷発生層がLUMOの異なる二つ以上の材料によって構成されているため、電子のトラップ準位が発生することで、n型電荷発生層中の電子移動度が低下することがある。その結果、有機発光素子の電圧が高くなることがある。また、特許文献2に記載された積層有機発光素子は、n型電荷発生層に含まれる有機化合物が、ピレン骨格に複素環を置換基として有する。複素環基を有する化合物は正孔に対する安定性が低い場合がある。そのため、特許文献2に開示された積層有機発光素子は、n型電荷発生層の耐久性に改善の余地がある。
本発明は上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、低電圧で耐久性に優れた有機発光素子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る有機発光素子の一つの形態は、第1の電極と、第1の発光ユニットと、電荷発生部と、第2の発光ユニットと、第2の電極とをこの順に備えた有機発光素子であって、
前記電荷発生部は、少なくとも1つのn型電荷発生層を含み、
前記n型電荷発生層は、少なくとも第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含み、
前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とが、下記式[1]及び[2-1]で表される関係を満たすことを特徴とする有機発光素子。
|LUMO(H1)-LUMO(H2)|≦0.1ev [1]
HOMO(H2)-HOMO(H1)>0.0eV [2-1]
〔上記式[1]、[2-1]において、LUMO(H1)は前記第1の有機化合物のLUMOエネルギー準位を、LUMO(H2)は前記第2の有機化合物のLUMOエネルギー準位を、HOMO(H1)は前記第1の有機化合物のHOMOエネルギー準位を、HOMO(H2)は前記第2の有機化合物のHOMOエネルギー準位を表す。〕
また、本発明に係る有機発光素子のもう一つの形態は、第1の電極と、第1の発光ユニットと、電荷発生部と、第2の発光ユニットと、第2の電極とをこの順に備えた有機発光素子であって、
前記電荷発生部は、少なくとも1つのn型電荷発生層を含み、
前記n型電荷発生層は、少なくとも第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含み、
前記第1の有機化合物は含窒素芳香族化合物であり、
前記第2の有機化合物は下記一般式[I]又は[II]で表されることを特徴とする有機発光素子。
【0006】
TIFF
2025025345000001.tif
22
108
〔上記一般式[I]及び[II]において、X
1
乃至X
8
は、置換基Rを有する炭素原子、或いは窒素原子である。Yは置換基R
1
,R
2
を有する炭素原子、或いは酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子のいずれかを表す。一般式[I]のYが置換基R
1
,R
2
を有する炭素原子の場合、及び一般式[II]において、X
1
乃至X
8
の少なくとも一つは窒素原子を表す。R、R
1
,R
2
は水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアリール基、置換又は無置換の複素環基、置換又は無置換のアミノ基、置換又は無置換のシリル基、置換又は無置換のアルコキシ基、シアノ基から選ばれる。X
1
乃至X
8
において、置換基Rを有する炭素原子が隣接し、且つ置換基Rが炭素原子を有する場合、及びR
1
,R
2
が炭素原子を有する場合は、隣り合う置換基同士で環を形成していても良い。〕
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、低電圧で耐久性に優れた有機発光素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る有機発光素子における実施形態の例を示す断面模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の画素の一例を表す概略断面図である。(b)本発明の一実施形態に係る有機発光素子を用いた表示装置の一例の概略断面図である。
本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る撮像装置の一例を表す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る電子機器の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。(b)折り曲げ可能な表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る照明装置の一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る車両用灯具を有する自動車の一例を示す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例で、撮像装置を有する形態を示す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る画像形成装置の一例を表す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る画像形成装置の露光光源の一例を表す模式図である。(c)本発明の一実施形態に係る画像形成装置の露光光源の一例を表す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1の有機発光素子>
本発明に係る有機発光素子の第1の実施形態は、第1の電極と、第1の発光ユニットと、電荷発生部と、第2の発光ユニットと、第2の電極とをこの順に備え、前記電荷発生部は、少なくとも1つのn型電荷発生層を含む。そして、前記n型電荷発生層は、少なくとも第1の有機化合物と第2の有機化合物とを含み、前記第1の有機化合物と前記第2の有機化合物とが、下記式[1]及び[2-1]を満たすことを特徴とする。
【0010】
|LUMO(H1)-LUMO(H2)|≦0.1ev [1]
HOMO(H2)-HOMO(H1)>0.0eV [2-1]
LUMO(H1):第1の有機化合物のLUMOエネルギー準位
LUMO(H2):第2の有機化合物のLUMOエネルギー準位
HOMO(H1):第1の有機化合物のHOMOエネルギー準位
HOMO(H2):第2の有機化合物のHOMOエネルギー準位
尚、HOMOは最高被占軌道を、LUMOは最低空軌道を意味し、HOMOのエネルギー準位を「HOMO」、「HOMO準位」、LUMOのエネルギー準位を「LUMO」、「LUMO準位」と称する場合もある。単位は「eV」である。
(【0011】以降は省略されています)
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