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公開番号
2024157504
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-07
出願番号
2023157972
出願日
2023-09-22
発明の名称
熱膨張性組成物、及び熱膨張性耐火シート
出願人
積水化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
101/12 20060101AFI20241030BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】火災時に防火設備の反りが発生しても、良好な耐火性を維持できる熱膨張性組成物及び熱膨張性耐火シートを提供すること。
【解決手段】マトリックス成分、及び熱膨張性黒鉛を含有する熱膨張性組成物であって、前記マトリックス成分が、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤、及び熱溶融型接着剤からなる群から選択される少なくともいずれかの接着剤である熱膨張性組成物、及び該熱膨張性組成物から形成される熱膨張性耐火シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
マトリックス成分、及び熱膨張性黒鉛を含有する熱膨張性組成物であって、
前記マトリックス成分が、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤、及び熱溶融型接着剤からなる群から選択される少なくともいずれかの接着剤である、熱膨張性組成物。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
さらに無機充填材を含有し、前記マトリックス成分100質量部に対する熱膨張性黒鉛の含有量が3~300質量部、無機充填材の含有量が2~200質量部であり、熱膨張性黒鉛の膨張開始温度がマトリックス成分の分解開始温度よりも低い、請求項1に記載の熱膨張性組成物。
【請求項3】
マトリックス成分が、NBRエポキシ樹脂系、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、ゴム系、酢酸ビニル樹脂系、酢酸ビニル共重合樹脂系、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂系、アクリル樹脂系、水性高分子-イソシアネート系、合成ゴムラテックス系、エポキシ樹脂系(非変成)、シアノアクリレート系、ポリウレタン系、シリコーン樹脂系(非変成)、変成シリコーン樹脂系、シリル化ウレタン系、ポリスチレン系、及びポリエステル系からなる群から選択される少なくとも1種の接着剤を含有する、請求項1又は2に記載の熱膨張性組成物。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の熱膨張性組成物を成形した、熱膨張性耐火シート。
【請求項5】
膨張開始温度が160℃以下である、請求項4に記載の熱膨張性耐火シート。
【請求項6】
60℃で1週間純水に浸漬した後の溶出率が3%以下である、請求項4に記載の熱膨張性耐火シート。
【請求項7】
マトリックス成分がリン成分を含有しない請求項4に記載の熱膨張性耐火シート。
【請求項8】
基材又は粘着層を少なくとも一方の面に有する、請求項4に記載の熱膨張性耐火シート。
【請求項9】
長さが1m以上の熱膨張性耐火シートを巻回した巻回体である、請求項4に記載の熱膨張性耐火シート。
【請求項10】
長さが1m以上であり、熱収縮率がMD方向およびTD方向ともに1%以下であり、厚みが0.5mm以上であり、かつ厚みばらつきが0.1mm以下である請求項4に記載の熱膨張性耐火シート。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱膨張性組成物、及び熱膨張性耐火シートに関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
建築分野では、ドアや窓などの防火設備に耐火材が用いられている。耐火材としては、樹脂に、無機充填材及び熱膨張性黒鉛などが配合された耐火シート等が用いられている(例えば、特許文献1参照)。このような耐火シートは、加熱により膨張して燃焼残渣が耐火断熱層を形成し、耐火断熱性能を発現する。具体的には、耐火シートは、ドア、窓と、これらを包囲するドア枠、窓枠などの枠との隙間に設けられ、火災時には該シートが厚み方向に膨張して、隙間を閉塞し、延焼を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-141463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドアや窓などの防火設備は、火災時において長時間高温下に晒されると、加熱面と非加熱面に温度差が生じて反りよる変形が発生し、その反りの影響で閉塞されていた加熱面と非加熱面が貫通してしまい、延焼が拡大するという課題がある。
そこで、本発明は、火災時に防火設備の反りが発生しても、良好な耐火性を維持できる熱膨張性組成物及び熱膨張性耐火シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、マトリックス成分、及び熱膨張性黒鉛を含有する熱膨張性組成物であって、前記マトリックス成分が、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤、及び熱溶融型接着剤からなる群から選択される少なくともいずれかの接着剤である熱膨張性組成物により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の[1]~[13]を提供する。
【0006】
[1]マトリックス成分、及び熱膨張性黒鉛を含有する熱膨張性組成物であって、
前記マトリックス成分が、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤、及び熱溶融型接着剤からなる群から選択される少なくともいずれかの接着剤である、熱膨張性組成物。
[2]さらに無機充填材を含有し、前記マトリックス成分100質量部に対する熱膨張性黒鉛の含有量が3~300質量部、無機充填材の含有量が2~200質量部であり、熱膨張性黒鉛の膨張開始温度がマトリックス成分の分解開始温度よりも低い、上記[1]に記載の熱膨張性組成物。
[3]マトリックス成分が、NBRエポキシ樹脂系、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、ゴム系、酢酸ビニル樹脂系、酢酸ビニル共重合樹脂系、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂系、アクリル樹脂系、水性高分子-イソシアネート系、合成ゴムラテックス系、エポキシ樹脂系(非変成)、シアノアクリレート系、ポリウレタン系、シリコーン樹脂系(非変成)、変成シリコーン樹脂系、シリル化ウレタン系、ポリスチレン系、及びポリエステル系からなる群から選択される少なくとも1種の接着剤を含有する、上記[1]又は[2]に記載の熱膨張性組成物。
[4]上記[1]~[3]のいずれかに記載の熱膨張性組成物を成形した、熱膨張性耐火シート。
[5]膨張開始温度が160℃以下である、上記[4]に記載の熱膨張性耐火シート。
[6]60℃で1週間純水に浸漬した後の溶出率が3%以下である、上記[4]又は[5]に記載の熱膨張性耐火シート。
[7]マトリックス成分がリン成分を含有しない、上記[4]~[6]のいずれかに記載の熱膨張性耐火シート。
[8]基材又は粘着層を少なくとも一方の面に有する、上記[4]~[7]のいずれかに記載の熱膨張性耐火シート。
[9]長さが1m以上の熱膨張性耐火シートを巻回した巻回体である、上記[4]~[8]のいずれかに記載の熱膨張性耐火シート。
[10]長さが1m以上であり、熱収縮率がMD方向およびTD方向ともに1%以下であり、厚みが0.5mm以上であり、かつ厚みばらつきが0.1mm以下である、上記[4]~[9]のいずれかに記載の熱膨張性耐火シート。
[11]上記[1]~[3]のいずれかに記載の熱膨張性組成物を、固化、乾燥、又は硬化させることによって、長さが1m以上の巻回体を得る、熱膨張性耐火シートの製造方法。
[12]上記[1]~[3]のいずれかに記載の熱膨張性組成物を部材に塗布し、固化、乾燥、又は硬化させることにより熱膨張性材料含有部材を得る、熱膨張性材料含有部材の製造方法。
[13]上記[4]~[10]のいずれかに記載の熱膨張性耐火シートが、少なくとも一部に搭載された防火設備。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、火災時に防火設備の反りが発生しても、良好な耐火性を維持できる熱膨張性組成物及び熱膨張性耐火シートを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
[熱膨張性組成物]
本発明の熱膨張性組成物は、マトリックス成分、及び熱膨張性黒鉛を含有し、前記マトリックス成分が、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤、及び熱溶融型接着剤からなる群から選択される少なくともいずれかの接着剤である。該熱膨張性組成物及びこれにより形成される熱膨張性耐火シートは、火災時に防火設備の反りが発生しても、良好な耐火性を維持できる。この理由は定かではないが、以下のように推定される。
本発明の熱膨張性組成物及び熱膨張性耐火シートは、特定の接着剤を含有しており、これにより、熱膨張性黒鉛を強固に接着することができる。より具体的には、火災時において、熱膨張性耐火シートの膨張により形成された耐火断熱層中の熱膨張性黒鉛間の強度が高まり、そのため耐火断熱層が、各種防火設備の反りによる変形に追従することができ、その結果、良好な耐火性を維持できると考えられる。
【0009】
<マトリックス成分>
本発明の熱膨張性組成物は、マトリックス成分を含有する。該マトリックス成分中に、後述する熱膨張性黒鉛及び必要に応じて配合される無機充填材が分散している。熱伝導性組成物におけるマトリックス成分は、接着成分であり、種々の構造を有する樹脂成分である。また、マトリックス成分は、熱膨張性組成物により形成される熱膨張性耐火シートにおいてもマトリックスとなる成分である。
マトリックス成分は、乾燥固化型接着剤、化学反応型接着剤、及び熱溶融型接着剤からなる群から選択される少なくともいずれかの接着剤である。該接着剤は、熱膨張性黒鉛に対する付着力が高く、火災時において、各種防火設備の反りに追従しやすくなる。
マトリックス成分は、一種の接着剤からなるものであってもよいし、複数の接着剤を併用したものであってもよい。
【0010】
(乾燥固化型接着剤)
乾燥固化型接着剤としては、溶剤系接着剤、エマルジョン型接着剤、合成ゴムラテックス系接着剤などが挙げられる。これらの各接着剤を用いる際は、熱膨張性組成物は液状となるため、熱膨張性黒鉛の含有量を高めやすくなり、また、固化した際のシートにおいて熱膨張性黒鉛の周囲を接着剤で覆いやすくなる。その結果、熱膨張性耐火シートの膨張残渣である耐火断熱層が、各種防火設備の反りに追従しやすくなる。
(【0011】以降は省略されています)
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