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公開番号2024152246
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023066319
出願日2023-04-14
発明の名称鉄道車両の窓構造とそれを有する鉄道車両
出願人近畿車輌株式会社
代理人個人
主分類B61D 27/00 20060101AFI20241018BHJP(鉄道)
要約【課題】鉄道車両の客車において、窓を開けて換気をすると、降雨時に雨粒が客車内に降り込む場合があった。
【解決手段】鉄道車両の側構体に形成され、窓ガラスを下降させて開口させる窓構造であって、
窓枠上辺に設けられた送風口と、
前記送風口から送風するファンを有し、
前記鉄道車両の走行速度に応じて送風量を変化させるエアカーテンを形成させる鉄道車両の窓構造は、エアカーテンによって車外から車内への異物の流入を抑制しつつ、車内の空気を交換させることができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
鉄道車両の側構体に形成され、窓ガラスを下降させて開口させる窓構造であって、
窓枠上辺に設けられた送風口と、
前記送風口から送風するファンを有し、
前記鉄道車両の走行速度に応じて送風量を変化させるエアカーテンを形成させる鉄道車両の窓構造。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記送風口からの送風は、車内側から車外側へ傾斜を有している請求項1に記載された鉄道車両の窓構造。
【請求項3】
前記走行速度がゼロの場合に、前記送風量をゼロにする場合とゼロにしない場合を、前記鉄道車両のエアコンの稼働の有無で切り替えることとした請求項2に記載された鉄道車両の窓構造。
【請求項4】
前記ファンは車外の空気を取り込む請求項3に記載された鉄道車両の窓構造。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一の鉄道車両用エアカーテンを車両の前方および後方の窓に配置された鉄道車両。
【請求項6】
車両進行方向を前方として、車両前方の前記鉄道車両用エアカーテンの送風量が車両後方の前記鉄道車両用エアカーテンの送風量より多い請求項5に記載された鉄道車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は鉄道車両の窓構造に関するものであり、特に開口した窓にエアカーテンを形成させることができる窓構造とそれを有する鉄道車両に係るものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
インフルエンザ等に伴うウイルス感染の危険性は、閉鎖、密閉空間内に人が集まることで飛躍的に高くなることが知られている。鉄道車両においては、朝夕の通勤時に閉鎖、密閉状態内に人が集まる状況ができる場合が多い。そこで、鉄道車両内を密閉状態にしないために、客車内の換気が検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、車外空気を給気する給気装置と、車内空気を排出する排気装置とを有し、車外空気を冷却し車内へ送風する鉄道車両用空調装置において、給気装置の吐出口の下流から排気装置の給気口の上流側へ至る間に熱交換器を設け、車外空気と排出される車内空気とを熱交換させる鉄道車両用空調換気装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-106709号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、新幹線等のように窓が固定されて開かない場合に使用されるものであり、在来線を走行する鉄道車両においては、高価すぎる設備となる。また、特許文献1の装置は、車両重量を増加させることとなり、運転コストが高くなるという問題もある。通常在来線の客車では窓を開けて客車内の換気を行うのが妥当と考えられる。
【0006】
しかし、車両の窓を開けた換気では、走行中に車外から虫等が引き込まれたり、雨の日では、雨粒が降り込むといった課題が考えられた。また、車内を暖房若しくは冷房している場合には、開口した窓から暖気若しくは冷気が抜け、暖房冷房の効果が低減するといった課題もあった。本発明はこのような課題に鑑みて想到されたものであり、適度に車内の密閉性を確保しながら、車内の空気と車外の空気を入れ替えることができる窓構造およびその窓構造を有する鉄道車両を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、鉄道車両にエアカーテンを有する窓構造を提供するものである。具体的に本発明に係る鉄道車両の窓構造は、
鉄道車両の側構体に形成され、窓ガラスを下降させて開口させる窓構造であって、
窓枠上辺に設けられた送風口と、
前記送風口から送風するファンを有し、
前記鉄道車両の走行速度に応じて送風量を変化させるエアカーテンを形成させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る鉄道車両の窓構造は、上開きの窓を下げて窓上端に開口を開けた場合に、走行速度の応じた送風量を吹き出すエアカーテンを形成させるので、車両速度が変化しても、一定の密閉性を確保することができ、なおかつ適度に車外気と車内気を交換することができる。
【0009】
また、エアカーテンの吹き出し方向が車外外向きにするこで、外気が入りにくく、車内の密閉性を高めることができる。
【0010】
また、本発明の窓構造を車両の両端近傍の窓に設け、進行方向前側のエアカーテンの送風量が進行方向後側のエアカーテンの送風量より多くすることで、車内に進行方向前側から後側への空気の流れを作りやすく、車両全体の換気を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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