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公開番号2024151278
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-24
出願番号2023073821
出願日2023-04-11
発明の名称ハゼ折鋼板のハゼ締め装置
出願人個人
代理人
主分類B21D 39/02 20060101AFI20241017BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約【課題】 ハゼ折鋼板の表面損傷および作業効率の低下の原因となるハゼ締め装置の駆動カシメローラのスリップを防止する。
【解決手段】 複数個の駆動カシメローラR2…を並列に配置し、これらの駆動カシメローラR2…間に動力伝達ベルトB2を掛けて連動させるとともに、ハゼ締め作業に際しては、動力伝達ベルトB2を外すことなく、駆動カシメローラR2と従動カシメローラR3との間に2枚のハゼ折鋼板M,Mのカシメ連結部分と共に動力伝達ベルトB2を挟み込んでカシメ作業を実施する。動力伝達ベルトB2がハゼ折鋼板M,Mの保護部材、駆動カシメローラR2の摩擦増大部材として機能するとともに、ハゼ締め装置の安定な走行状態を実現する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
メインベース板と、該メインベース板に手動の伸縮リンク機構を介して往復スライド動作可能に搭載するサブベース板を備え、
前記メインベース板は、ハゼ締め作業の前提として隣接する2枚のハゼ折鋼板を山形に仮組みした場合における稜線位置に設定する仮想センタライン上を走行する1対の走行ローラと、前記仮想センタラインの左右位置に振り分けて傾斜姿勢でそれぞれ1対配置されるサイドローラと、前記仮想センタラインの一方側の側方に水平姿勢で配置される複数個の駆動カシメローラと、該駆動カシメローラを駆動する駆動機構を搭載するとともに、
前記サブベース板は、前記仮想センタラインを挟んで前記複数個の駆動カシメローラのいずれかに対峙する位置に水平姿勢で配置される従動カシメローラを備え、
前記メインベース板における複数個の駆動カシメローラは、前記駆動機構によって動力伝達ベルトを介して同一回転方向に積極駆動され、前記サブベース板における従動カシメローラは、前記サブベース板の往復スライド動作によって手動で前記駆動カシメローラに対して離接動作をし、
ハゼ折鋼板のハゼ締め作業における前記1対の走行ローラは、仮組みされたハゼ折鋼板の仮想センタライン上に配置されるとともに、前記サイドローラが山折状態で仮組みされたハゼ折鋼板の左右の傾斜側面に接地することによってハゼ折鋼板に対するメインベース板およびサブベース板の姿勢を継続的に決定保持し、前記サブベース板に対する作業員の手動操作によって互いに接近した前記駆動カシメローラと従動カシメローラとは、両者間に前記動力伝達ベルトとともにハゼ折鋼板の仮想センタラインの周辺部を強制的に挟み込んでカシメ変形させることによってハゼ締め作業を実行することを特徴とするハゼ折鋼板のハゼ締め装置。
続きを表示(約 87 文字)【請求項2】
前記サイドローラは、サスペンション機構を介して前記メインベース板に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のハゼ折鋼板のハゼ締め装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭の車庫や、大小工場等の屋根葺き部材として多用されるハゼ折鋼板のハゼ締め装置、特に、所定の態様で仮に組み合わされたハゼ折鋼板の連結部分に沿って電動で自走しながら連結部分をカシメて締付ける動作、すなわちハゼ締めを実行するものに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ハゼ折鋼板の提供初期におけるハゼ折鋼板のカシメ連結作業、つまりハゼ締めは、業界でガッチャと呼ばれている大型の刈り込み挟み様の手動工具を用い、多点をカシメて実施されていたが、今日では、ハゼ折鋼板の連結部分に沿って電動で自走しながら連続的にカシメ連結するハゼ締め装置が提供されている。
【0003】
連結作業のために横並びに配置した2枚のハゼ折鋼板のカシメ連結部分は山形の山頂部に設定され、その断面形状は、ハゼ折鋼板の種類や規模等によってやや異なる態様のものもあるが、基本的な組合せ構成は共通している。これは、隣接するハゼ折鋼板をカシメ連結した際に所定の連結強度および屋根部材として必然的に要求される雨じまい性能を発揮できることが共通の要請であるからである。
【0004】
従来提供されている自走方式のハゼ締め装置は、横並びに配置した2枚のハゼ折鋼板の傾斜側面を山形を形成するように仮に組み合わせ、この山形部分に跨る姿勢で走行しながらカシメ動作を実行するものである。
【0005】
このような動作を実現するためには少なくとも走行のために2対、4個の走行ローラが必要になるとともに、カシメ動作に際して山頂部のカシメ連結部分を挟み込むための少なくとも2個、駆動カシメローラと従動カシメローラが必要とされる。
【0006】
また、自走方式といっても作業員が不要という趣旨ではなく、ハゼ締め装置の運転開始および停止、その他動作状態の監視等のため作業員の随行は必要条件である。なお、従来のハゼ締め装置は、4個の走行ローラをハゼ折鋼板の谷底部に接地させて走行する。このため4個の走行ローラは、谷底部からカシメローラを山頂部のカシメ対象部分に位置決めするための支脚部材を備えている。
【0007】
なお、ハゼ締め装置における自走動作は、走行ローラを駆動して行うものではなく、2個のカシメローラがカシメ部分を挟み込んで駆動されることによって、反作用的に走行するものである。これによって、走行用の駆動機構が省略されている。
【0008】
また、カシメローラの駆動機構に関しては、ハゼ締め装置のコードレス化を実現する手段としてバッテリ方式の専用の駆動モータを搭載することなく、市販のコードレスの電気ドリル等の既製の電動工具を搭載し、これをカシメローラの駆動に利用するアイデアが提供されているが、これをハゼ締め装置自体の技術進歩と評価するか否かについては、判断に困難を感じる。
【0009】
上記のような従来のハゼ締め装置は、異なるサイズのハゼ折鋼板に容易には適用することができないという問題があった。
【0010】
例えば、大規模工場等に用いるハゼ折鋼板と、小中規模の駐車場等に用いるハゼ折鋼板では、当然サイズが異なり、サイズ異なれば、走行ローラの走行路となる谷底部から谷底部までの間隔が異なるほか、谷底部から作業対象位置である山頂部までの高さも異なる。したがって、同一のハゼ締め装置を大小何れのハゼ折鋼板にも適用可能とするには、複数箇所を調節可能とした複雑な構成の採用を余儀なくされる。
(【0011】以降は省略されています)

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