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公開番号
2025021932
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2023126048
出願日
2023-08-02
発明の名称
滑り止め構造
出願人
株式会社IKS
,
池原工業有限会社
代理人
個人
主分類
B21H
7/14 20060101AFI20250206BHJP(本質的には材料の除去が行なわれない機械的金属加工;金属の打抜き)
要約
【課題】 滑り止め部が露出する場合には、水分などの付着によっても滑り止め性能が失われず、滑り止め部が滑り止め材で被覆される場合には、更に、被着物との接合面積が予定どおり確保でき、抜け止め、回り止めとして有効に機能する金属部材の滑り止め構造の提供。
【解決手段】 金属部材の表面の保持力向上のための転造加工による滑り止め構造であって、前記金属部材の表面に複数の陥没部2と前記陥没部2,2に挟まれた複数の隆起部3からなるローレット目を備え、前記陥没部2及び隆起部3は、各々の法面4として成形された転写部を備え、前記隆起部3は、各々の頂部に前記法面4の上端縁に挟まれた非転写部5を備え、前記非転写部5の夫々に不規則な凹凸を備えることを特徴とする金属部材の滑り止め構造。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
金属部材の表面の保持力向上のための転造加工による滑り止め構造であって、
前記金属部材の表面に複数の陥没部と前記陥没部に挟まれた複数の隆起部からなるローレット目を備え、
前記陥没部及び隆起部は、各々の法面として成形された転写部を備え、
前記隆起部は、各々の頂部に前記法面の上端縁に挟まれた非転写部を備え、
前記非転写部の夫々に不規則な凹凸を備えることを特徴とする金属部材の滑り止め構造。
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【請求項2】
金属部材の表面の保持力向上のための転造加工による滑り止め構造であって、
前記金属部材の表面に複数の陥没部と前記陥没部に挟まれた複数の隆起部からなるローレット目を備え、
前記陥没部及び隆起部は、各々の法面として成形された転写部を備え、
前記隆起部は、各々の頂部に前記法面の上端縁に挟まれた非転写部を備え、
前記非転写部の夫々に不規則な凹凸を備え、
前記隆起部に挟まれた陥没部は、各々の最深部に平坦面又は曲面として成形された転写部を備えることを特徴とする金属部材の滑り止め構造。
【請求項3】
前記非転写部の不規則な凹凸は、塑性変形により前記陥没部から非転写部へ押し出された素材で形作られることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の金属部材の滑り止め構造。
【請求項4】
金属部材の一部又は全部を合成樹脂部材で被覆した構造物において前記金属部材の表面における合成樹脂部材の保持力向上のための転造加工による滑り止め構造であって、
前記金属部材の表面に複数の陥没部と前記陥没部に挟まれた複数の隆起部からなるローレット目を備え、
前記陥没部及び隆起部は、各々の法面として成形された転写部を備え、
前記隆起部は、各々の頂部に前記法面の上端縁に挟まれた非転写部を備え、
前記非転写部の夫々に不規則な凹凸を備えることを特徴とする合成樹脂部材と金属部材との滑り止め構造。
【請求項5】
金属部材の一部又は全部を合成樹脂部材で被覆した構造物において前記金属部材の表面における合成樹脂部材の保持力向上のための転造加工による滑り止め構造であって、
前記金属部材の表面に複数の陥没部と前記陥没部に挟まれた複数の隆起部からなるローレット目を備え、
前記陥没部及び隆起部は、各々の法面として成形された転写部を備え、
前記隆起部は、各々の頂部に前記法面の上端縁に挟まれた非転写部を備え、
前記非転写部の夫々に不規則な凹凸を備え、
前記隆起部に挟まれた陥没部は、各々の最深部に平坦面又は曲面として成形された転写部を備えることを特徴とする合成樹脂部材と金属部材との滑り止め構造。
【請求項6】
前記非転写部の不規則な凹凸は、塑性変形により前記陥没部から非転写部へ押し出された素材で形作られることを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載の合成樹脂部材と金属部材との滑り止め構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業時や運動時における手掛かり若しくは足掛かりとなる金属部品の滑り止め構造、又は他の部品と連結され若しくは覆われる金属部品の接合部における滑り止め構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、金属に細かい凹凸状の加工を施す加工方法のひとつとしてローレット加工が知られている。
ローレット加工については、被加工対象(以下、「ワーク」と記す。)の表面を削り取る切削加工と、ワークを転がしながら圧力を加えて変形させる転造加工が存在し、切削加工では、主に旋盤で回転させているワークに転造工具(以下、「ダイス」と記す。)を押し付け、等間隔の溝を形成するように削ると言う特徴がある一方、転造加工では、施したい凹凸と同じ形態又は模様をのダイスをワークに押し付けそれらの形態又は模様をワークの表面に転写すると言う特徴がある。
【0003】
ローレット加工で形成されるローレット目に求められる第一の機能は、作業時や運動時における手掛かり若しくは足掛かりとなる金属部品に施される滑り止めとしての機能である。手掛かりや足掛かりの表面にローレット目を形成することによって、当該金属部品の表面の滑性を抑制するものである(下記特許文献1又は特許文献2参照。)。第二の機能は、複数の金属部品が連結される部分における、抜け止め、回り止めとしての機能である。即ち、圧入する部品又はインサートされる部品の接合部分にローレット加工を施すことで、摩擦や食い付きによる連結作用の強化を図るものである。
一般的に、ローレット加工では、平目又は綾目と言う模様が与えられるが、斜目や四角目などと呼ばれるローレット目も存在する。
【0004】
従来のローレット目は、切削によるローレット加工にあっては、旋盤に切削ダイスを装着し、素材を強い圧力で模様を切り込むものである。この加工方法は素材の表面を削り取ることになるため、削り屑が出る他、切削部分に尖鋭なバリが発生する。
転造によるローレット加工にあっては、旋盤に転造ダイスを装着し、当該転造ダイスを素材に高圧で押し当て、転造工具の加圧面の模様を転写するものである。この加工法は、素材を削らないため削り屑は発生せず、塑性変形により、前記模様を形作る陥没部と当該陥没部に沿って盛り上げられた隆起部が形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
実開昭58-69700号公報
特開2001-25143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のローレット目は、切削によるローレット加工にあっては、バリ取りや防食処理などを目的とするコーティングが施されることによって、ローレット目の滑り止め効果が減退し、転造によるローレット加工にあっては、隆起部が滑らかとなる様に転造されるため、汗や雨その他の水分の付着によって滑り止め効果が弱い構成となる。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、滑り止め部が露出する場合には、水分などの液体の付着によっても滑り止め性能が失われず、滑り止め部が他の部材で被覆される場合には、更に、被着物との接合面積が予定どおり確保でき、抜け止め、回り止めとして有効に機能する滑り止め構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた本発明による金属部材(例えば、棒材料又は輪材料など。)の滑り止め構造は、金属部材の表面の保持力向上のための転造加工による滑り止め構造であって、前記金属部材の表面に複数の陥没部と前記陥没部に挟まれた複数の隆起部からなるローレット目を備え、前記陥没部及び隆起部は、各々の法面として成形された転写部を備え、前記隆起部は、各々の頂部に前記法面の上端縁に挟まれた非転写部を備え、前記非転写部の夫々に不規則な凹凸を備えることを特徴とする。
本発明による金属部材の滑り止め構造は、更に、前記隆起部に挟まれた陥没部について、各々の最深部に平坦面又は曲面として成形された転写部を備える構成を採ることができる。
【0009】
また、前記非転写部の不規則な凹凸が、塑性変形により前記陥没部から非転写部へ押し出された素材で形作られた構成、又は前記ローレット目が形成される前に金属部材の表面に施された粗面処理(例えば、ブラスト加工など。)により形作られた構成を採用することができる。
【0010】
上記課題を解決するためになされた本発明による合成樹脂部材と金属部材との滑り止め構造は、金属部材の一部又は全部を合成樹脂部材で被覆した構造物において前記金属部材の表面における合成樹脂部材の保持力向上のための転造加工による滑り止め構造であって、前記金属部材の表面に複数の陥没部と前記陥没部に挟まれた複数の隆起部からなるローレット目を備え、前記陥没部及び隆起部は、各々の法面として成形された転写部を備え、前記隆起部は、各々の頂部に前記法面の上端縁に挟まれた非転写部を備え、前記非転写部の夫々に不規則な凹凸を備えることを特徴とする。
本発明によるよる合成樹脂部材と金属部材との滑り止め構造は、更に、前記隆起部に挟まれた陥没部について、各々の最深部に平坦面又は曲面として成形された転写部を備える構成を採ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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