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公開番号2024150253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063577
出願日2023-04-10
発明の名称ウェーハの研削方法
出願人株式会社ディスコ
代理人弁理士法人東京アルパ特許事務所
主分類H01L 21/304 20060101AFI20241016BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ウェーハの被研削面へのスクラッチの形成を抑制し、該ウェーハの分割によって得られるチップの抗折強度の低下を防ぐことができるウェーハの研削方法を提供すること。
【解決手段】表面にデバイスDが形成されたウェーハWの裏面を研削砥石25b,35bで研削するウェーハWの研削方法は、ウェーハWの表面全面を保護テープ(保護部材)Tで覆う保護部材形成工程と、該保護テープTを介してチャックテーブル10にウェーハWを保持させる保持工程と、界面活性剤を含む研削水を研削砥石25b,35,とウェーハWとに供給し,該研削砥石25b,35bでウェーハWの裏面を研削する研削工程(粗研削工程と仕上げ研削工程)とを経てウェーハWの裏面を研削する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
表面にデバイスが形成されたウェーハの裏面を研削砥石で研削するウェーハの研削方法であって、
ウェーハの表面全面を保護部材で覆う保護部材形成工程と、
該保護部材を介してチャックテーブルに該ウェーハを保持させる保持工程と、
界面活性剤を含む研削水を該研削砥石と該ウェーハとに供給し該研削砥石で該ウェーハの裏面を研削する研削工程と、
からなる、ウェーハの研削方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チャックテーブルに保持されたウェーハの研削方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)やスマートフォン(スマホ)などの各種電子機器に対して小型・薄型化が要求されていることから、これらの電子機器に用いられている半導体デバイスも小型・薄型化される傾向にある。すなわち、半導体デバイスの製造工程においては、円板状の半導体ウェーハ(以下、単に「ウェーハ」と称する)の表面が格子状に配列されたストリートと称される分割予定ラインによって多数の矩形領域に区画されており、各矩形領域にICやLSIなどのデバイスがそれぞれ形成される。このように多数のデバイスが形成されたウェーハを分割予定ラインに沿って切断することによって、複数の半導体チップが形成されている。
【0003】
そして、個々の半導体チップの小型化と薄型化を図るため、通常、ウェーハを分割予定ラインに沿って切断する前に該ウェーハの裏面(デバイスが形成された面とは反対側の面)が研削されている。このウェーハの研削は、高速回転する研削砥石をウェーハの裏面に押し当てることによってなされるが、この研削時には、ウェーハと研削砥石との接触領域(研削領域)に研削水が供給され、この研削水によって接触領域(研削領域)を冷却するとともに、研削屑を除去している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-141176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ウェーハの研削によって発生する研削屑には、研削砥石から脱落した砥粒が含まれており、この脱落した砥粒が研削中のウェーハの被研削面(裏面)と研削砥石の下面(研削面)との間に侵入した場合、ウェーハの被研削面に、研削砥石によって形成される研削痕よりも深い傷であるスクラッチが形成されることがある。そして、このスクラッチは、研削後にウェーハを分割して得られるチップの抗折強度を低下させる原因となる。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ウェーハの被研削面へのスクラッチの形成を抑制し、該ウェーハの分割によって得られるチップの抗折強度の低下を防ぐことができるウェーハの研削方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明は、表面にデバイスが形成されたウェーハの裏面を研削砥石で研削するウェーハの研削方法であって、ウェーハの表面全面を保護部材で覆う保護部材形成工程と、該保護部材を介してチャックテーブルに該ウェーハを保持させる保持工程と、界面活性剤を含む研削水を該研削砥石と該ウェーハとに供給し該研削砥石で該ウェーハの裏面を研削する研削工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、保持工程において保護部材を介してチャックテーブルに保持されたウェーハの裏面を研削工程において研削する際、界面活性剤を含む研削水を研削砥石とウェーハとに供給するようにしたため、研削加工中に研削砥石から脱落した砥粒が界面活性剤の作用によって研削水から分離除去される。このため、研削砥石の下面(研削面)とウェーハの裏面(被研削面)との間への砥粒の侵入が防がれ、砥粒によるウェーハの裏面へのスクラッチの形成が抑制される。この結果、研削されたウェーハを分割して得られるチップの抗折強度の低下が防がれる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係るウェーハの研削方法を実施するための研削装置の一部を破断して示す斜視図である。
ウェーハの斜視図である。
本発明に係るウェーハの研削方法における保護部材形成工程を示す図であって、(a)はウェーハと保護テープの分解斜視図、(b)は保護テープが貼着されたウェーハの斜視図である。
本発明に係るウェーハの研削方法の保持工程と研削工程(粗研削工程)を示す部分側断面図である。
本発明に係るウェーハの研削方法の研削工程(粗研削工程)におけるウェーハと研削砥石との関係を示す平面図である。
本発明に係るウェーハの研削方法の研削工程(粗研削工程)を示す部分斜視図である。
本発明に係るウェーハの研削方法の保持工程と研削工程(仕上げ研削工程)を示す部分側断面図である。
本発明に係るウェーハの研削方法の研削工程(仕上げ研削工程)におけるウェーハと研削砥石との関係を示す平面図である。
本発明に係るウェーハの研削方法の研削工程(仕上げ研削工程)を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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