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公開番号
2024149267
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023063043
出願日
2023-04-07
発明の名称
オリゴ又はポリヌクレオチドの合成方法
出願人
東京核酸合成株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
C12N
15/10 20060101AFI20241010BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】本発明の課題は、従来より少量の遊離ヌクレオシドを使用した核酸の固相合成方法を提供することを課題とする。
【解決手段】活性化された遊離ヌクレオシドを固相化されたヌクレオシドに付加してオリゴ又はポリヌクレオチドを合成する方法であって、前記固相化されたヌクレオシドを、前記活性化された遊離ヌクレオシドの溶液と接触させ、前記固相化されたヌクレオシドの水酸基と前記活性化された遊離ヌクレオシドの活性化基をカップリングするカップリング工程を含み、前記カップリング工程は、カップリングに1回以上使用された溶液を用いて行われる、前記方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
活性化された遊離ヌクレオシドを固相化されたヌクレオシドに付加してオリゴ又はポリヌクレオチドを合成する方法であって、
前記固相化されたヌクレオシドを、前記活性化された遊離ヌクレオシドの溶液と接触させ、前記固相化されたヌクレオシドの水酸基と前記活性化された遊離ヌクレオシドの活性化基をカップリングするカップリング工程を含み、
前記カップリング工程は、カップリングに1回以上使用された溶液を用いて行われる、
前記方法。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記カップリング工程の前に、前記固相化されたヌクレオシドから第1保護基を除去する第1脱保護工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記カップリング工程の後に、前記固相化されたヌクレオシドの前記水酸基をキャップ剤によりキャッピングするキャッピング工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記カップリング工程を反復して行う反復工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記カップリング工程の前又は同時に、前記活性化基を前記遊離ヌクレオシドの糖部分に導入する活性化工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記反復工程の後に、合成された前記オリゴ又はポリヌクレオチドを固相から分離する分離工程をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記カップリング工程の後に、形成されたヌクレオシド間結合を安定化する安定化工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記固相化されたヌクレオシドを洗浄する洗浄工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記カップリング工程の後に、合成された前記オリゴ又はポリヌクレオチドから全ての保護基を除去する第2脱保護工程をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記カップリング工程が前記活性化基が導入された後1週間以内に行われる、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、オリゴ又はポリヌクレオチドの合成方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
核酸医薬は、核酸分子に基づき、標的の核酸やタンパク質に特異的に結合して機能を抑制する分子標的治療薬である。核酸医薬は、従来治療が困難であった疾病に対する新たな医薬品として注目を集めており、実際に2010年代には、Givlaari等の肝臓を疾病部位とする画期的新薬が国内外で誕生している(非特許文献1)。また、本発明の発明者らにより、ヘアピン構造を形成する核酸分子について医薬用途への応用も提案されている(非特許文献2、特許文献1)。このように、多様な核酸医薬が開発され、その実用化が期待されている。
【0003】
核酸医薬の実用化に向けて、大量の核酸を製造するニーズが今後急激に増加すると予想される中で、核酸の製造効率の改善が重要視されている。核酸分子の固相合成方法において核酸の製造効率を高く維持するためには、活性化された遊離ヌクレオシド(例えば、ホスホロアミダイト等)を大過剰に使用する必要がある。しかし、その活性化状態の遊離ヌクレオシドは不安定であり、長期の保存には不向きである。そのため、少量の核酸分子の合成のために大量な遊離ヌクレオシドが活性化され、短時間の間に核酸合成に使用する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO 2023/013329
【非特許文献】
【0005】
承認された核酸医薬品(2021年5月時点)、国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子医薬部 第2室
K. Morihiro et al., J. Am. Chem. Soc. 2023, 145, 1, 135-142
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまで、活性化された大量な遊離ヌクレオシドは、短い時間の間に核酸合成に使用された後、不可避的に大量に廃棄されてきた。
【0007】
近年、環境負荷の削減が重要視され、企業にもそのための取り組みが強く求められている。そのため、本発明者らは、核酸の製造効率の改善が求められている一方で、その製造方法には抜本的な見直しが必要であるという課題を見出した。
【0008】
したがって、本発明の課題は、従来より少量の遊離ヌクレオシドを使用した核酸の固相合成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意研究を行った結果、活性化された遊離ヌクレオシドを繰り返し使用しても収率を低下させることなく核酸合成が可能であることを見出した。本発明は、当該新規知見等に基づくものであり、以下を提供する。
[1]活性化された遊離ヌクレオシドを固相化されたヌクレオシドに付加してオリゴ又はポリヌクレオチドを合成する方法であって、前記固相化されたヌクレオシドを、前記活性化された遊離ヌクレオシドの溶液と接触させ、前記固相化されたヌクレオシドの水酸基と前記活性化された遊離ヌクレオシドの活性化基をカップリングするカップリング工程を含み、前記カップリング工程は、カップリングに1回以上使用された溶液を用いて行われる、前記方法。
[2]前記カップリング工程の前に、前記固相化されたヌクレオシドから第1保護基を除去する第1脱保護工程をさらに含む、[1]に記載の方法。
[3]前記カップリング工程の後に、前記固相化されたヌクレオシドの前記水酸基をキャップ剤によりキャッピングするキャッピング工程をさらに含む、[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記カップリング工程を反復して行う反復工程をさらに含む、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記カップリング工程の前又は同時に、前記活性化基を前記遊離ヌクレオシドの糖部分に導入する活性化工程をさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6]前記反復工程の後に、合成された前記オリゴ又はポリヌクレオチドを固相から分離する分離工程をさらに含む、[4]又は[5]に記載の方法。
[7]前記カップリング工程の後に、形成されたヌクレオシド間結合を安定化する安定化工程をさらに含む、[1]~[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記固相化されたヌクレオシドを洗浄する洗浄工程をさらに含む、[1]~[7]のいずれかに記載の方法。
[9]前記カップリング工程の後に、合成された前記オリゴ又はポリヌクレオチドから全ての保護基を除去する第2脱保護工程をさらに含む、[6]~[8]のいずれかに記載の方法。
[10]前記カップリング工程が前記活性化基が導入された後1週間以内に行われる、[1]~[9]のいずれかに記載の方法。
[11]前記接触が浸漬による接触である、[1]~[10]のいずれかに記載の方法。
[12]前記溶液中の前記活性化された遊離ヌクレオシドのモル濃度が、前記固相化されたヌクレオシドの単位体積当たりのモル数の5倍以上である、[1]~[11]のいずれかに記載の方法。
[13]前記活性化基が求核反応により導入された活性化基である、[1]~[12]のいずれかに記載の方法。
[14]前記キャップ剤がエステル化剤である、[3]~[13]のいずれかに記載の方法。
[15]前記安定化が酸化又は硫化である、[7]~[14]のいずれかに記載の方法。
[16]活性化された遊離ヌクレオシドを固相化された化合物に付加する方法であって、前記固相化された化合物を、前記活性された遊離ヌクレオシドの溶液と接触させ、前記固相化された化合物と前記活性化された遊離ヌクレオシドの活性化基をカップリングするカップリング工程を含み、前記カップリング工程は、カップリングに1回以上使用された溶液を用いて行われる、前記方法。
[17]活性化された遊離ヌクレオシドを固相化されたヌクレオシドに付加してオリゴ又はポリヌクレオチドを合成する方法であって、前記固相化されたヌクレオシドを、前記活性化された遊離ヌクレオシドの溶液に浸漬し、前記固相化されたヌクレオシドの水酸基と前記活性化された遊離ヌクレオシドの活性化基をカップリングするカップリング工程を含む、前記方法。
[18]前記浸漬が反復して行われる、[17]に記載の方法。
[19]オリゴ又はポリヌクレオチドを合成するための装置であって、ヌクレオシドが固相化された固相担体を保持する固相保持部、活性化された遊離ヌクレオシドを含む溶液を貯蔵する活性化ヌクレオシド溶液貯蔵部、前記固相保持部と連絡させる貯蔵部を指示する連絡制御部、及び前記固相保持部と前記貯蔵部を連絡する連絡部を含み、前記固相化されたヌクレオシドと接触した前記活性化された遊離ヌクレオシドを含む溶液を再度使用可能なように構成される、前記装置。
[20]前記連絡部が、前記固相保持部を貯蔵部へと移動する移動手段を含む、[19]に記載の装置。
[21]核酸塩基の種類が異なる複数の活性化ヌクレオシド溶液貯蔵部を備える、[19]又は[20]に記載の装置。
[22]第1保護基を除去する第1脱保護剤を貯蔵する第1脱保護剤貯蔵部をさらに含む、[19]~[21]のいずれかに記載の装置。
[23]キャップ剤を貯蔵するキャップ剤貯蔵部をさらに含む、[19]~[22]のいずれかに記載の装置。
[24]前記固相が平板状の形態を有する、[19]~[23]のいずれかに記載の装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明のオリゴ又はポリヌクレオチドの合成方法によれば、少量の材料でオリゴ又はポリヌクレオチドを合成することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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